診療支援
薬剤

(合剤)アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩新様式H
3399
aspirin・vonoprazan fumarate
キャブピリン Cabpirin(武田)
 配合錠:アスピリン100mg・ボノプラザン10mg

適応

狭心症(慢性安定狭心症,不安定狭心症),心筋梗塞,虚血性脳血管障害〔一過性脳虚血発作(TIA),脳梗塞〕,冠動脈バイパス術(CABG)施行後,経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る)

用法

1日1回1錠 経口

禁忌

1)過敏症(本剤,サリチル酸系製剤)

2)アタザナビルリルピビリンを投与中

3)消化性潰瘍(アスピリンのPG生合成抑制作用により胃の血流量が減少し,消化性潰瘍を悪化させる)

4)出血傾向(アスピリンにより血小板機能異常が起こる→出血傾向を助長)

5)アスピリン喘息(NSAIDs等による喘息発作の誘発)又はその既往歴(重篤なアスピリン喘息発作を誘発)

6)出産予定日12週以内の妊婦

注意

〈基本〉

①長期投与では,定期的な内視鏡検査の実施等観察を十分に

②脳梗塞患者への投与では,他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意し,高血圧が持続する患者への投与は慎重に→投与中は十分な血圧コントロールの実施

〈適用上〉

➊内核錠は腸溶性→粉砕×

〈取扱上〉

①開封後はなるべく速やかに使用

〈その他〉

①ボノプラザンの長期投与中に良性の胃ポリープの発現が報告

②ボノプラザンの投与が胃癌による症状を隠蔽する→悪性でない旨を確認し投与

③(海外観察研究)PPIによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折,手関節骨折,脊椎骨折のリスクが増加.特に高用量・長期間(1年以上)の治療を受けた患者で,骨折のリスクが増加

④(海外観察研究)PPI投与患者でクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスクが増加

⑤NSAIDsを長期間投与の女性で,一時的な不妊が確認

⑥ボノプラザンでは,マウス・ラット2年間経口投与がん原性試験において,ボノプラザンの臨床用量と等倍程度の曝露量で胃の神経内分泌腫瘍が,約300倍で胃の腺腫(マウス)が,約13倍以上(マウス)

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