適応
ヒトパピローマウイルス(HPV)16型及び18型感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮細胞癌,腺癌)及びその前駆病変〔子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)2及び3〕の予防 注意
1)HPV-16型及び18型以外の癌原性HPV感染に起因する子宮頸癌及びその前駆病変の予防効果は未確認
2)接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防に対する効果は期待できない
3)定期的な子宮頸癌検診の代わりとなるものではない.本剤接種に加え,子宮頸癌検診の受診やHPVへの曝露,性感染症に対し注意することが重要
4)予防効果の持続期間は未確立
用法
10歳以上の女性に,通常,1回0.5mLを0,1,6カ月後に3回,上腕の三角筋部に筋肉内接種 注意
①やむを得ず接種間隔の変更が必要な場合は,2回目接種は1回目接種から1~2.5カ月の間で,3回目接種は1回目接種から5~12カ月の間で調整
②同時接種:医師が必要と認めた場合は他のワクチンと同時接種可(他剤との混合不可)
禁忌
〈接種不適当者〉
1)明らかな発熱
2)重篤な急性疾患にかかっていることが明らか
3)過敏症
4)予防接種を行うことが不適当な状態
注意
〈基本〉
①「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準じて使用
②接種前に必ず問診,検温及び診察(視診,聴診等)によって健康状態を調べる
➌接種当日は過激な運動は避け,接種部位を清潔に保ち,又,接種後の健康監視に留意し,局所の異常反応や体調の変化,更に高熱,痙攣等の異常な症状を呈した場合には,速やかに診察を受けるよう事前に知らせる
④接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神の恐れ→転倒防止のため接種後30分程度は座らせる等で状態を観察することが望ましい
➎注射部位に限局しない激しい疼痛(筋肉痛,関節痛,皮膚の痛み等),しびれ,脱力等,長期間症状が持続する例が報告→神経学