アヘン・トコン《ドーフル》 | 医学書院

適応

1各種呼吸器疾患における鎮咳・去痰

2激しい疼痛時における鎮痛・鎮静

3激しい下痢症状の改善及び手術後等の腸管蠕動運動の抑制

1回0.3g　1日1g(増減)

1)重篤な呼吸抑制(呼吸抑制増強)

2)気管支喘息発作中(気道分泌妨害)

3)重篤な肝障害(昏睡)

4)慢性肺疾患に続発する心不全(呼吸抑制・循環不全増強)

5)痙攣状態(てんかん重積症，破傷風，ストリキニーネ中毒)(脊髄の刺激効果が現れる)

6)急性アルコール中毒(呼吸抑制増強)

7)過敏症(アヘンアルカロイド)

8)出血性大腸炎〔腸管出血性大腸菌(O157等)・赤痢菌等の重篤な細菌性下痢では症状の悪化，治療期間の延長〕

9)ナルメフェンを投与中又は投与中止後1週間以内

〈原則禁忌〉細菌性下痢(治療期間の延長)

〈基本〉

①連用で薬物依存→慎重に

➋眠気，めまい→運転不可

〈適用上〉

➊不要となった場合には，病院又は薬局へ返納する等の処置について適切に指導

〈合併・既往〉

①細菌性下痢(治療上やむを得ない場合を除き投与しない→治療期間の延長)

②心機能障害(循環不全増強)

③呼吸機能障害(呼吸抑制増強)

④脳に器質的障害(呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇)

⑤ショック状態(循環不全・呼吸抑制を増強)

⑥代謝性アシドーシス(呼吸抑制)

⑦甲状腺機能低下症(粘液水腫等)(呼吸抑制や昏睡)

⑧副腎皮質機能低下症(アジソン病等)(呼吸抑制作用に対し，感受性が高い)

⑨薬物依存の既往歴(依存性を生じ易い)

⑩衰弱者(呼吸抑制作用に対し，感受性が高い)

⑪前立腺肥大による排尿障害，尿道狭窄，尿管手術術後(排尿障害を増悪)

⑫器質的幽門狭窄，麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者(消化管運動を抑制)

⑬痙攣の既往歴(誘発)

⑭胆嚢障害及び胆石(胆道痙攣)

⑮重篤な炎症性腸疾患(連用で巨大結腸症)

〈腎〉排泄が遅延し副作用の恐れ　〈肝〉

①重篤な肝機能障害：禁忌(昏睡)

②肝機能障害