診療支援
薬剤

モルヒネ塩酸塩水和物E運転×
8114
morphine hydrochloride hydrate
パシーフ Pacif(武田)  811
 徐放カプセル:30・60・120mg

適応

中等度~高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛 注意疼痛増強時や突発性疼痛の追加投与(レスキュードーズ)に使用しない(持続性製剤のため)

用法

1日30~120mg 分1(増減) 注意

初回投与(オピオイド系鎮痛薬からの変更)

a)硫酸モルヒネ徐放剤:1日投与量と同量を1日投与量

b)塩酸オキシコドン徐放剤:1日投与量の1.5倍量を1日投与量

c)経皮フェンタニル貼付剤:剥離直後の使用は避け(血中濃度が50%に減少するまで17時間以上),血中濃度が適切に低下してから,低用量から投与

鎮痛増強時:疼痛増強時や突発性疼痛時はモルヒネ速効性剤の追加(レスキュードーズ:1日投与量の1/6量を目安)

増量:効果と副作用を勘案して投与量を決定.増量は1日当たり30mg増,あるいは30~50%増

減量:慎重に.急激な減量は避ける(退薬症候発現の恐れ)

中止:徐々に減量・中止(退薬症候防止のため)

禁忌

1)重篤な呼吸抑制(呼吸抑制増強)

2)気管支喘息発作中(気道分泌妨害)

3)重篤な肝障害

4)慢性肺疾患に続発する心不全(呼吸抑制・循環不全増強)

5)痙攣状態(てんかん重積症,破傷風,ストリキニーネ中毒)(脊髄の刺激効果が現れる)

6)急性アルコール中毒(呼吸抑制増強)

7)過敏症(本剤,アヘンアルカロイド)

8)出血性大腸炎〔腸管出血性大腸菌(O157等)・赤痢菌等の重篤な細菌性下痢では症状の悪化,治療期間の延長〕

9)ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中又は投与中止後1週間以内

注意

〈基本〉

①カプセル内容物の粉砕×(急激な血中濃度上昇,重篤な副作用の恐れ)

②連用で薬物依存→観察し慎重に

➌眠気・めまい→運転不可

④便秘には緩下剤,嘔吐には制吐剤の併用.鎮痛効果が得られている患者での通常と異なる眠気→減量を考慮(過剰投与の恐れ)

⑤増量→副作用に注意

〈適用上〉早期の除痛には速溶性製剤を使用

➊カプセルの内容物を砕いたり,すりつ

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?