診療支援
薬剤

フェンタニルクエン酸塩新様式運転×
8219
fentanyl citrate
アブストラル Abstral(協和キリン)
 舌下錠:100・200・400μg

適応

強オピオイド鎮痛剤を定時投与中の癌患者における突出痛の鎮痛 注意

1)他のオピオイド鎮痛剤が一定期間投与され,忍容性が確認された患者で,かつ強オピオイド鎮痛薬の定時投与により持続性疼痛が適切に管理されている癌患者における突出痛(一時的に現れる強い痛み)に対してのみ使用

2)定時投与されている強オピオイド鎮痛薬が低用量〔モルヒネ経口剤60mg/日未満,オキシコドン経口剤40mg/日未満,フェンタニル経皮吸収型製剤0.6mg/日(定常状態におけるフェンタニルの推定平均吸収量)未満,又は同等の鎮痛効果を示す用量の他のオピオイド鎮痛薬を定時投与中患者〕における使用経験は限られているため,必要性を慎重に検討した上で,副作用の発現に十分注意

用法

1回の突出痛に対して,100μgを開始用量として舌下.用量調節期に,症状に応じて,1回100,200,300,400,600,800μgの順に一段階ずつ適宜調節し,至適用量を決定.尚,用量調節期に1回の突出痛に対して1回100~600μgのいずれかの用量で十分な鎮痛効果が得られない場合には,投与から30分後以降に同一用量まで1回のみ追加投与可.至適用量決定後の維持期には,1回の突出痛に対して至適用量を1回投与とし,1回用量の上限は800μg.但し,用量調節期の追加投与を除き,前回の投与から2時間以上の投与間隔をあけ,1日当たり4回以下の突出痛に対する投与にとどめる 注意

①処方時

a)突出痛の回数や受診可能な頻度等を考慮して,必要最小限を処方

b)誤用防止のため,含量の異なる本剤を同時に処方しない

②開始用量:他のフェンタニル速放性製剤から本剤に変更する場合でも,必ず1回100μgから開始(フェンタニルの含量が同じであっても吸収が異なるため)

③用量調節と維持

a)1回の突出痛に対して1回の投与で十分な鎮痛効果が得られるよう,一段階ずつ漸増して,患者毎に用量

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