診療支援
薬剤

ケタミン塩酸塩新様式E
1119
ketamine hydrochloride
ケタラール Ketalar(第一三共P)
 静注用:50・200mg/5・20mL/A・V
 筋注用:500mg/10mL/V

適応

手術,検査及び処置時の全身麻酔及び吸入麻酔の導入

用法

初回1~2mg/kg 緩徐に(1分間以上) 必要に応じ初回量と同量又は半量を追加 初回5~10mg/kg 必要に応じ初回量と同量又は半量を追加 注意患者の感受性,全身状態,手術々式,麻酔方法等に応じて決める.以下は一般に行われている方法

a)手術の少なくとも6時間前から絶飲絶食とし,アトロピン等の前麻酔を行い,本剤の1回量を緩徐に投与

b)麻酔の維持は本剤の追加投与を行うが,手術の時間が長くなる場合は点滴静注法

c)最初30分間,0.1mg/kg/分,それ以後は0.05mg/kg/分を一応の基準として,必要に応じ若干これを増減し,手術終了の30分前に投与終了

d)手術の種類により吸入麻酔に切り替える.必要によりスキサメトニウム等の筋弛緩薬を併用

e)通常用量投与にて,30秒~1分で手術可能な麻酔状態が得られ,作用は5~10分前後持続

a)a)と同様

b)麻酔の維持:本剤の追加投与を行うが,手術の種類によっては,吸入麻酔に切り替える.必要によりスキサメトニウム等の筋弛緩薬を併用

c)麻酔時間及び覚醒時間が延長する傾向→十分な術後管理

d)5~10mg/kg投与にて,3~4分で手術可能な麻酔状態が得られ,作用は12~25分前後持続

禁忌

1)過敏症

2)脳血管障害,高血圧(収縮期圧160mmHg以上,拡張期圧100mmHg以上),脳圧亢進症,重症の心代償不全(一過性の血圧上昇作用,脳圧亢進作用)

3)痙攣発作の既往歴(誘発)

4)外来患者(麻酔前後の管理が困難)

注意

〈基本〉

①一般の全身麻酔と同様に適応,投与法,用量は医師が判断し,麻酔開始より患者が完全に覚醒するまで,全身状態を専任の医師が注意深く監視.呼吸・循環器管理等ができるような整備された手術の状態で使用

➋予め絶食させておく

③麻酔前に人工呼吸できる器具を準備

④原則として麻酔前投薬

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?