診療支援
薬剤

ロピバカイン塩酸塩水和物新様式
1214
ropivacaine hydrochloride hydrate
アナペイン Anapeine(サンドP)
 :2mg/mL(無水物として)(10mL/A,100mL/バッグ)

適応

術後鎮痛

用法

手術終了時に,6mL/hr(12mg/hr)を硬膜外腔に持続投与 ►期待する痛覚遮断域,手術部位,年齢,身長,体重,全身状態等により4~10mL/hrの範囲で増減 注意

①持続投与開始時に手術部位(手術創傷部位及び手術操作部位)に痛覚遮断域が到達していない場合は,ロピバカイン等の局所麻酔薬を硬膜外腔に単回投与し,適切な痛覚遮断域を確保

②予め痛覚遮断域を確保するために,術前又は術中からロピバカイン等の局所麻酔薬を投与が望ましい

③術後に局所麻酔薬を単回投与する場合は,血圧低下に注意しながら投与

禁忌

1)大量出血やショック状態(過度の血圧低下)

2)注射部位又はその周辺に炎症(化膿性髄膜炎症状を起こす)

3)敗血症(敗血症性の髄膜炎)

4)過敏症(本剤,アミド型局所麻酔薬)

注意

〈基本〉

①稀にショック或いは中毒症状→投与に際し,十分な問診により全身状態を把握すると共に,異常の際は直ちに救急処置のとれるよう,常時準備.尚,事前の静脈路確保が望ましい

②投与に際し,その副作用を完全に防止する方法はないが,ショック或いは中毒症状をできるだけ避けるため,以下の諸点に留意

a)バイタルサイン(血圧,心拍数,呼吸数等)及び全身状態の観察

b)必要最少量にとどめる.追加投与の際には特に注意

c)注射針が血管又はくも膜下腔に入っていないことを確認.血管内へ誤投与された場合,中毒症状が発現することがあり.又,くも膜下腔へ誤投与された場合,全脊椎麻酔となることがある

d)試験的に注入し,注射針又はカテーテルが適切に留置されていることを確認

e)麻酔範囲が予期した以上に広がることにより,過度の血圧低下,徐脈,呼吸抑制を来す→麻酔範囲に注意

f)前投薬や術中に投与した鎮静薬,鎮痛薬等による呼吸抑制が発現→これらの薬剤は使用の際は少量より投与し,必要に応じ追加投与が望ましい.尚,高齢者,小児,全身状態不良,肥満者,

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