診療支援
薬剤

プロカイン塩酸塩(略称:塩プロ)
1211
procaine hydrochloride
プロカニン Procanin(光)
 :0.5・1%(5mL)
ロカイン Rocain(扶桑)
 :1・2%(各1・2・5mL)
塩酸プロカイン(日新)
 :1・2%(5・2mL)
塩プロ(1% ネオク),プロカイン塩酸塩(0.5% 日医工)

適応

〔0.5%〕浸潤麻酔 〔1%〕伝達麻酔 〔2%〕硬膜外麻酔,伝達麻酔

用法

〔0.5%〕浸潤麻酔:(基準最高用量,1回1,000mg) 1回1,000mgの範囲内で使用(増減).必要に応じアドレナリン(通常濃度1:10万~20万)を添加して使用 〔1%〕伝達麻酔:1回10~400mgを使用(増減).必要に応じ,アドレナリン(通常濃度1:10万~20万)を添加して使用 〔2%〕硬膜外麻酔:(基準最高用量,1回600mg) 1回300~400mgを使用 〔2%〕伝達麻酔:1回10~400mgを使用(増減).必要に応じアドレナリン(通常濃度1:10万~20万)を添加して使用

禁忌

〔A:硬膜外,B:浸潤・伝達〕 

1)重篤な出血,ショック(症状の悪化)(A)

2)注射部位又は周辺の炎症(吸収が高まり効果が急激に発現)(A)

3)敗血症(敗血症性の髄膜炎)(A)

4)メトヘモグロビン血症(症状の悪化)(A,B)

5)過敏症〔本剤,安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔薬〕(A,B)

6)以下の場合は血管収縮剤(アドレナリン,ノルアドレナリン)添加不可

a)過敏症(血管収縮剤)(A,B)

b)高血圧,動脈硬化(脳出血)(A,B)

c)心不全(症状悪化)(A,B)

d)甲状腺機能亢進(心悸亢進,胸痛等)(A,B)

e)糖尿病(血糖値上昇)(A,B)

f)血管痙攣(局所壊死)(A,B)

g)耳,指趾又は陰茎(局所壊死)(B)

注意

〈基本〉〔A:硬膜外 B:伝達・浸潤〕

①ショック或いは中毒症状→直ちに救急処置のとれる準備(A,B)

②ショック或いは中毒症状をできるだけ避けるために,以下の諸点に留意

a)全身状態の観察(A,B)

b)できるだけ薄い濃度のものを用いる(A,B)

c)必要最少量にとどめる(A,B)

d)血管収縮薬の併用を考慮(A,B)

e)原則として事前の静脈の確保が望ましい(A)

f)注射針が血管に入っていないこと

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