診療支援
薬剤

パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル塩酸塩新様式
1219
diethylaminoethyl p-butylaminobenzoate hydrochloride
テーカイン T-Cain(シオノギ)
 

適応

1伝達麻酔

2浸潤麻酔

3表面麻酔

4歯科領域における伝達麻酔・浸潤麻酔

用法

►使用に際し,目的濃度の水性注射又は水性液として使用 ►年齢,麻酔領域,部位,組織,症状,体質により増減 1(基準最高用量:1回30mg)0.1%注射液にアドレナリンを添加したものを用い2~20mg 2(基準最高用量:1回50mg)0.05~0.25%注射液にアドレナリンを添加したものを用い5~50mg 30.3~0.5%液にアドレナリンを添加したものを用い30mg 眼科領域:0.3~0.5%液とし1~3滴点眼する 40.25%注射液にアドレナリンを添加したものを用い,伝達麻酔には2.5~6.25mg,浸潤麻酔には1.25~5mg

禁忌

1)過敏症〔本剤,安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔剤〕

2)以下の場合は血管収縮薬(アドレナリン,ノルアドレナリン)の添加不可

a)過敏症(血管収縮薬)

b)高血圧,動脈硬化,心不全,甲状腺機能亢進,糖尿病,血管痙攣(悪化の恐れ)

c)12耳,指趾,陰茎(壊死状態になる恐れ)

注意

〈基本〉

①ショック様症状→直ちに救急処置のとれる準備

②ショック様症状を避けるために,以下の点に留意

a)十分な全身状態の観察

b)できるだけ薄い濃度を使用

c)必要最少量に

d)12血管収縮薬の併用を考慮

e)12血管の多い部位には,できるだけ少量を使用

f)12注射針が血管に入っていないことを確認

g)12注射速度はできるだけ遅く

h)3気道内麻酔の場合できるだけ少量を使用

患者背景

〈合併・既往〉

①以下の場合の血管収縮薬(アドレナリン,ノルアドレナリン)添加は慎重に

a)ハロゲン含有麻酔剤使用(心筋の被刺激性が高まって不整脈が発現)

b)三環系抗うつ薬服用中(心血管作用増強)

〈妊婦〉有益のみ 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に(血管収縮薬に感受性が高いことあり)

副作用

〈重大〉

1)ショック:血圧低下,顔面蒼白

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?