適応
ホモシスチン尿症 注意
1)臨床症状及び臨床検査値等により,ホモシスチン尿症〔シスタチオニンβ合成酵素(CBS)欠損症,5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)欠損症,コバラミン(cbl)補酵素代謝異常〕と診断された患者に投与
2)食事療法を含めた十分な栄養管理の下に投与
用法
11歳以上には1回3g,11歳未満には1回50mg/kgを1日2回経口.尚,状態,血漿中総ホモシステイン値,血漿中メチオニン値等を参考に適宜増減
禁忌
過敏症
注意
〈基本〉
①定期的に血漿中総ホモシステイン値及び血漿中メチオニン値を測定し,血漿中総ホモシステイン値については可能な限り低く抑えるよう注意し,血漿中メチオニン値については上昇に注意
②投与後に血漿中メチオニン値の上昇(1,000~3,000μmol/L:mg/dL換算で約15~45mg/dLに相当)を伴う脳浮腫が報告→投与の際には以下の点に注意
a)脳浮腫が疑われる症状(頭痛,嘔吐,視覚異常等)の発現に十分注意→症状発現の際は速やかに診察を受けるように指導
b)投与再開により脳浮腫再発の際は,投与を決して行わない
〈適用上〉
①グラシン紙等水分透過性の高い包材で分包して投薬の際は,気密性の高い容器に入れるなどして湿気回避で保存(グラシン紙を用いた分包を開放状態で保存→吸湿及び潮解)
②本剤を水に溶かして服用する場合は,溶解後速やかに服用
〈取扱上〉
①開封後は,蓋をしっかりと閉め,吸湿に注意して保管
②92日間,毎日朝夕にボトルの蓋を開け,粉末を採取し,再び蓋を閉める作業を繰り返した状態で,安定性が検討され,3カ月間安定であった
〈その他〉外国人ホモシスチン尿症患者(6例)に,ベタイン100mg/kg単回経口投与時の血漿中ベタイン濃度及び血漿中総ホモシステイン値の関係から,ベタイン1日2回の用量(10~1,000mg/kg/日)と血漿中総ホモシステイン値