診療支援
薬剤

イブプロフェン L-リシン
2190
ibuprofen L-lysine
イブリーフ Ibulief(千寿)
 静注:20mg/2mL/V

適応

未熟児動脈管開存症で保存療法(水分制限,利尿剤投与等)が無効の場合 注意未熟性を伴う新生児に対して投与

用法

通常3回,初回は10mg/kg,2回目及び3回目は5mg/kgを15分以上かけて24時間間隔で静注 注意

①投与時間の上限は1時間を目安

②無尿又は著しい乏尿(尿量:0.6mL/h/kg未満)が明らかな場合は2回目又は3回目の投与を行わない

③初回又は2回目の投与後,動脈管の閉鎖が得られた場合は再開通の可能性と副作用のリスクを慎重に検討した上で継続の要否を検討

④希釈して投与する場合は5又は10%ブドウ糖注射液又は生食液を使用

⑤中心静脈栄養と同じ静脈ラインで投与する際は中心静脈栄養を中断し,5又は10%ブドウ糖注射液又は生食液を本剤投与前後15分間かけて静注

禁忌

1)動脈管依存性の先天性心疾患(肺動脈閉鎖,ファロー四徴症,大動脈縮窄症等)(当該患者は十分な肺又は全身血流確保の為に動脈管の開存が必要であり,本剤による動脈管の閉鎖は当該症状を悪化)

2)重篤な腎機能障害〔血管拡張性のプロスタグランジン(PG)によって腎血流が維持されている患者では,本剤のPG合成阻害作用により腎機能障害が悪化〕

3)高度の黄疸(ビリルビンの血中濃度が上昇し黄疸が悪化)

4)消化管出血(PG合成阻害作用に基づくとされる胃粘膜防御能の低下により消化管出血が悪化)

5)壊死性腸炎又はその疑い(壊死性腸炎が悪化)

6)頭蓋内出血(頭蓋内出血が悪化)

7)血小板減少症(血小板減少症が悪化)

8)血液凝固障害(血小板凝集能を抑制する為,血液凝固障害が悪化)

注意

〈基本〉

①使用にあたっては最新の治療ガイドラインを参考にする

②新生児医療及び未熟児動脈管開存症患者の管理に習熟した医師が使用するか又は当該医師の監督下で使用

③腎障害,尿量減少,重篤な無尿を起こす→定期的に腎機能に関する検査を行う

④イブプロフェンはアルブミン結合部位から

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?