適応
1分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における,放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助
2分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助 注意甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者以外への有効性及び安全性は未確立→投与しない
用法
1Vに注射用水1.2mLを加えて溶解し,その1mL(ヒトチロトロピン アルファとして0.9mg)を臀部筋肉内に24時間間隔で2回投与 注意放射性ヨウ素の投与は,本剤最終投与24時間後.スキャニングは,放射性ヨウ素投与48~72時間後.但し術後アブレーションの際のスキャニングは,放射線量の減衰を考慮して適切な時期に行う.Tg試験を実施する時の血清検体の採取は,本剤最終投与72時間後
禁忌
1)過敏症(本剤,甲状腺刺激ホルモン製剤)
2)妊婦・妊娠授乳婦
注意
〈基本〉
①甲状腺癌患者の管理に精通した医師の監督下に使用
②本剤投与後のTg濃度は,一般に,甲状腺ホルモン投与中止後のTg濃度よりも低く,両処置間でのTg濃度は必ずしも相関しない
③本剤は蛋白質製剤で,重篤な過敏症状発現の可能性は否定できない→観察を十分に行い,異常の際は中止し処置
④投与後に,残存甲状腺組織又は転移癌の増大あり,これにより,腫瘍部位によっては,急性症状を示すことがある(中枢神経系転移癌患者で片麻痺,不全片麻痺又は視力喪失が生じた).本剤投与後に,転移部位での喉頭浮腫痛や気管切開を要する呼吸困難も認められている.局所的な腫瘍の拡大が患者の生死にかかわる場合には,副腎皮質ホルモン製剤の前投与を推奨
〈適用上〉
①調製時
a)バイアルに注射用水1.2mLを加え溶解.異物や変色の見られたバイアルは使用禁
b)各バイアルは1回限りの使用
c)溶解後は