適応
〔アラベル〕悪性神経膠腫の腫瘍摘出術中における腫瘍組織の可視化 〔アラグリオ〕経尿道的膀胱腫瘍切除術時における筋層非浸潤性膀胱癌の可視化 注意〔アラグリオ〕炎症部位では偽陽性を生じることがあり,BCG又は抗がん剤の膀胱内投与や膀胱生検等により膀胱内に炎症が生じている場合があるため,本剤を用いた経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)施行の適否を慎重に判断
用法
〔アラベル〕20mg/kgを,手術時の麻酔導入前3時間(範囲:2~4時間)に,水に溶解して経口投与 〔アラグリオ〕20mg/kgを,膀胱鏡挿入3時間前(範囲:2~4時間)に,水に溶解して経口投与 注意〔アラベル〕
①神経機能に関する情報は得られないことを考慮して切除範囲決定の参考とする
②偽陰性及び偽陽性を示す部位が生じる可能性を考慮し,他の方法による診断や残すべき神経機能も踏まえて切除範囲を決定
〔アラグリオ〕
①投与後に体内で生成されたプロトポルフィリンⅨ(PPⅨ)は,400~410nmの波長域を含む青色励起光により励起され,635nmをピークとする赤色蛍光を発する.上記の青色励起光を発する光源装置を用いて膀胱内壁を照射し,膀胱鏡によりPPⅨの赤色蛍光の有無を観察
②PPⅨの赤色蛍光は青色励起光の照射により退色が生じ,偽陰性となる場合があるため,以下の点に留意して本剤を用いたTURBT施行時の観察を行う
a)青色光源下による観察は白色光源下による観察と併用し,可能な限り短時間とする
b)白色光源にも赤色蛍光の退色の原因となるPPⅨの励起波長が含まれている可能性があるため,本剤使用時には必要以上の時間の曝露は避ける
禁忌
1)過敏症(本剤,ポルフィリン)
2)ポルフィリン症(症状を増悪)
3)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
①投与後少なくとも48時間は,強い光(手術室の照明,直射日光又は明るい集中的な屋内光等)への眼及び皮膚の曝露を避け,照度500ル
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