適応
肺動脈性肺高血圧症 注意
1)最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討
2)WHO機能分類クラスⅠにおける有効性・安全性は未確立
3)特発性肺動脈性肺高血圧症,遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における有効性・安全性は未確立
用法
1日4回ネブライザを用いて吸入.1回3吸入(18μg)から投与を開始し,忍容性を確認しながら,7日以上の間隔で1回3吸入ずつ,最大9吸入(54μg)まで漸増.3吸入の増量に対して忍容性に懸念がある場合は増量幅を1又は2吸入でも可.忍容性がない場合は減量し,1回最小量は1吸入とする 注意
①吸入間隔は約4時間あける
②TD-300/Jネブライザを使用
③肝障害患者においては重症度に応じて1回1又は2吸入から開始し,慎重に増量
禁忌
過敏症
注意
〈基本〉
①投与は,病状の変化への適切な対応が重要→緊急時に十分な対応が可能な医療施設において肺高血圧症及び心不全の治療に十分な知識と経験をもつ医師の下で,適切と判断される症例にのみ投与
②血管拡張作用を有する→血管拡張作用により患者が有害な影響を受ける状態(降圧剤投与中,安静時低血圧,血液量減少,重度の左室流出路閉塞,自律神経機能障害等)にあるのかを十分検討
③血小板減少,好中球減少が現れる→定期的に臨床検査を行う等観察
④甲状腺機能亢進症が現れる→必要に応じて検査を行う等観察
➎臨床試験で,めまい等→運転注意
⑥類薬では吸入時に致死的な気管支痙攣が報告.本症が認められた際は直ちに中止し,適切な処置
〈適用上〉
➊交付時:医療従事者は患者にTD-300/Jネブライザを渡す際に,正しい使用法を十分に指導.又次の点に注意するよう指導
a)変色又はアンプル内に微粒子が認められるものは使用しない
b)吸入にあたり1アンプル全量をネブライザに移し,1日の吸入が終了後ネブライザ内に残った液は捨てる
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