〔治療の基本方針〕
急性心筋梗塞は心筋障害の指標である心筋トロポニンが陽性で,心電図でST上昇を示すST上昇型心筋梗塞(STEMI)とST上昇を示さない非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)に分類される.ST上昇型心筋梗塞の死亡はポンプ不全と不整脈によるものであり,早期に梗塞血管を再灌流して梗塞サイズの縮小と左室機能の温存を図るとともに,厳重な不整脈の監視と治療が重要である.発症から治療(再灌流)までの時間が短いほど予後は良好であり,急性心筋梗塞が疑われる場合にはなるべく早くCCUのある施設に送ること.発症12時間以内のSTEMIに対しては,血栓溶解療法を先行せずにPCI(primary PCI)を施行する.可能であれば2~3時間以内が望ましい.初期治療としては胸痛の除去,状況により酸素投与,収縮期血圧が100mmHg以上あればニトログリセリン舌下錠→を使用し,さらにアスピリン→162~20
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