〔治療の基本方針〕
1)クローン病は多彩な腸病変や全身の合併症を伴う疾患であり,病態に応じた治療計画が望まれる
2)基本的に腸の炎症性病変を鎮めることが,患者の全身状態改善につながる結果となる
3)ただし,病態の改善を目指すあまり,治療自体が患者のQOLを損なうことがないよう配慮が必要である.
〔臨床分類〕
1)小腸型
2)大腸型
3)小腸大腸型
4)その他(肛門周囲病変など)
〔重症度〕
A.軽症:比較的軽度の消化器症状があるが,栄養状態良好で,日常生活に支障をきたさない.
B.中等症:軽症と重症の中間.
C.重症:発熱,消化器症状,栄養不良,貧血などのため,日常生活が維持できない.
〔治療の目標〕
1)自覚症状を改善し,快適な日常生活を可能とする
2)栄養状態や貧血の改善
3)腸管病変や腸管外合併症の改善
4)粘膜病変の治癒
〔効果判定の指標〕
1)自覚症状と身体所見
2)血液検査(CRP,白血球,Hb,アルブミン値など)
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