〔治療の基本方針〕
1)薬物治療の果たす役割は多くない
2)早期の外科的治療や内視鏡などを用いた低侵襲治療手技が推奨されている
3)感染合併症の予防と治療が必要
4)ショックやDICの合併例でも原因疾患の治療が優先する.
〔重症度〕
軽症:全身症状が軽微で,バイタルサインは正常に保たれている.
中等症:軽症と重症の中間.
重症:持続する高度の発熱と腹痛,腹膜刺激徴候,血圧低下・ショック,DICの合併などがみられる.高齢者や重篤な基礎疾患を有する例は原則として重症と考える.
〔治療の目標〕
1)自覚症状の改善
2)感染合併症の予防と治療
3)外科治療や内視鏡治療に向けての状態安定化
〔効果判定の指標〕
1)自覚症状
2)身体所見(バイタルサイン,腹部所見など)
3)検査所見(白血球数,CRP,肝機能検査値など)
【処方例】
A.軽症
●軽症例での抗菌薬投与の有用性は確立していない.
●腹痛に対してはNSAIDsの使用が推奨されてい