〔治療の基本方針〕
慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia:CML)の慢性期の標準治療はチロシンキナーゼ阻害薬(tyrosine kinase inhibitors:TKI)である.European Leukemia Net(ELN)の治療指針に準拠して,治療効果を判定しながら治療を継続あるいは変更する.すなわち,治療開始後,至適奏効(optimal)では治療継続,不成功(failure)では病期進行や死亡リスクを抑えるために他の第2世代以降のTKI(ニロチニブ,ダサチニブ,ボスチニブ,ポナチニブ)への変更,ABL遺伝子の変異解析,同胞のHLA検査を行う.optimalとfailureの中間の要注意(warning)では,failureになった場合に速やかに治療変更できるようにモニタリングを頻回に行う.T 315 I変異が確認された場合はポナチニブを投与し,同種