診療支援
薬剤

尿路感染症


〔治療の基本方針〕

 尿路感染症として頻度が高いのは,膀胱炎と腎盂腎炎である.尿路カテーテルや尿路結石,尿路系の癌や解剖学的異常などを有する症例は慢性複雑性の感染を起こし,そのような要因をもたない患者では急性単純性の感染を起こす.急性単純性の尿路感染の原因菌の約80%は大腸菌であり,慢性複雑性感染では大腸菌以外に肺炎桿菌,エンテロバクター属,プロテウス属などの腸内細菌科細菌や緑膿菌などが原因となりやすい.急性単純性感染では必ずしも尿の培養検査を必要とせず,大腸菌をターゲットとして抗菌薬の選択が行われる.一方,慢性複雑性感染では,尿の培養検査を積極的に行って,原因菌の菌種と薬剤感受性を参考に抗菌薬の選択や変更を行うことが望ましい.なお,腎盂腎炎では菌血症や敗血症を合併する場合が少なくないため,血液培養と全身の管理を行う必要がある.

〔効果判定の指標〕

1)症状の改善

2)原因菌の減少あるいは陰性化

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