〔治療の基本方針〕
片頭痛発作時の症状に対する急性期治療(発作頓挫治療)と,発作の予防が中心となる間欠期治療がある.急性期治療は,発作に対するトリプタン系薬物が第1選択薬であり,副作用などの理由で使用できない場合はエルゴタミン製剤を用いる場合がある.エルゴタミン製剤は発作の前駆期に使用するのが効果的であり,発作後では無効なことが多い.軽度の発作では,通常の鎮痛薬で対応する場合もある.片頭痛発作の急性期治療薬として,選択的5-HT1F受容体作動薬であるレイボー錠も使用可能となった.「片頭痛治療薬」や下記の参考文献を参照して,各薬物治療の特性と限界をよく説明し,過量服用にならないように注意する.
A.痛みが軽度で,日常生活の支障がほとんどない場合
通常の鎮痛薬を用いる.
B.痛みが中等度以上で,生活に支障がある場合
トリプタン系薬剤が特効薬であり,セロトニンの5-HT1B/1D受容体に選択的に作用
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