真菌性髄膜炎の中で最も高頻度(約90%)であり,免疫不全状態の患者に好発する日和見感染症の1つであるが,健常人に発症することもある.
〔重症度〕
健常者に発生する原発性のものと,免疫抑制状態をきたす基礎疾患(後天性免疫不全症候群,造血器腫瘍,癌,糖尿病,膠原病など)を有する患者に発生する続発性のものに分類されるが,一般に続発性のほうがより重篤で,治療抵抗性であり,再発率も高い.
〔治療の目標〕
1)発熱,頭痛,項部硬直,性格変化,認知機能障害などの症状の消失
2)脳脊髄液中のクリプトコックス抗原価の低下や培養の陰性化
〔効果判定の指標〕
1)脳脊髄液中の抗原価低下
2)脳脊髄液培養と墨汁染色の陰性化
【処方例】
以下に代表的な例を示す.詳細は「深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014」を参照されたい.
①を4週間,②を2週間,併用する.
①アムビゾーム注→ 1回2.5~6mg/kg 1日1回 1~2時