診療支援
薬剤

錠剤・カプセルの粉砕・開封可否の基準


1粉砕・開封によって起こりうること


 医薬品は原薬のまま製品として提供されることはほとんどなく,①飲みやすさや吸収性の向上,②胃酸などによる分解の回避,③温度・光・湿度などに対する安定性の向上,④効果の持続などを目的として,製剤や包装に工夫が施されて製品化されている.したがって,最終製品を粉砕したり,包装から取り出したりして提供する際には,有効成分の分解や吸収の低下による効果の減弱,分解物の毒性による副作用の発現などの問題が生じる可能性を考慮する必要がある.製剤学的に工夫された医薬品を粉砕したり開封したりして調剤することは避けたいが,嚥下が困難な患者,包装からの取り出しが困難な患者,用量調節が必要な患者など,粉砕や開封が必要な患者も現実には存在する.このような場合には,前述のような問題点を理解したうえで,最善の対応をすることが必要である.


2製薬企業が製品の品質を保証する範囲


 医薬品の有効性と

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください