▶ 今月の特集執筆陣による出題です.循環器診療に関する理解度をチェックしてみましょう!
Q01 Occlusion Myocardial Infarction(OMI)を示唆する心電図所見として正しいものはどれか.2つ選べ.
A:terminal QRS distortionは下壁誘導においてS波とJ波を認めないという特徴がある.
B:V1~3誘導でのST低下は後壁梗塞を示唆する.
C:hyperacute T wave はST上昇に先行して出現しうる超早期波形である.
D:modified Sgarbossa criteria では,discordantなST上昇がある場合にST/S比>0.1が診断基準である.
E:aVR誘導でのST上昇はOMIに非常に特異的な所見である.
Q02 共有意思決定(SDM)のプロセスにおいて,インフォームド・コンセント(IC)と比較して特に重視される点は次のうちどれか.1つ選べ.
A:医師からの一方向的な情報提供
B:特定の治療法のリスク説明の網羅性
C:患者の価値観や意向の表明と医療者との対話
D:治療同意書への署名による法的手続きの完了
E:最新の医学的エビデンスのみに基づく治療法の選択
Q03 脂質低下療法について,正しいものはどれか.1つ選べ.
A:ほとんどの症例において,スタチン単独でLDLコレステロール(LDL-C)目標値<70mg/dLが達成できる.
B:エゼチミブ,PCSK9阻害薬の併用により,LDL-Cを低下させ,心血管リスクをより低下させることができる.
C:急性心筋梗塞,重症冠動脈病変,末梢動脈疾患といったハイリスク患者群では,LDL-C低下による心血管リスク低減は限定的である.
D:ベムペド酸による筋障害のリスクはスタチンと同等である.
E:炎症は動脈硬化の病態形成・進展には関与しない.
Q04 心不全による胸部エコー所見の変化とメカニズムについて,正しいものはどれか.2つ選べ.
A:B-lineは肺エコーでは観察されない.
B:B-lineは肺間質への水分貯留を示す所見である.
C:肺エコーは,心不全評価において胸部 X線よりも感度・再現性が優れる.
D:肺エコーでは胸水の評価はできない.
E:肺エコーは複雑な検査手技であり,主に高次機能病院で実施される.
Q05 包括的心臓リハビリテーション(心リハ)の構成要素に該当しないものはどれか.1つ選べ.
A:運動療法
B:栄養指導
C:禁煙
D:心臓手術
E:心理社会的支援
Q06 たこつぼ心筋症について,誤りはどれか.1つ選べ.
A:一過性かつ可逆性の心機能低下をきたす.
B:中高年女性に好発する.
C:一般的には,感情的・身体的ストレスが引き金となって発症する.
D:ST上昇や陰性T波などの心電図異常を認める.
E:治療法として,抗血小板薬の投与が挙げられる.
Q07 心不全患者において,心臓突然死の一次予防目的に植込み型除細動器の適応を検討する際に考慮すべき評価項目はどれか.2つ選べ.
A:収縮期血圧
B:NYHA心機能分類
C:血中BNP濃度
D:心電図QRS幅
E:左室駆出率(LVEF)
Q08 COAPT試験に関する次の記述のうち,正しいものはどれか.1つ選べ.
A:一次性(変性)僧帽弁閉鎖不全症(MR)患者を対象とした試験である.
B:MitraClipⓇと外科手術を直接比較した試験である.
C:至適薬物療法,心臓再同期療法の前に MitraClipⓇの効果を検証した試験である.
D:MitraClipⓇ併用群では5年間の全死亡率および心不全入院率が有意に低下した.
E:MitraClipⓇ使用群ではデバイス関連合併症が多発し,安全性の問題が指摘された.
Q09 次の文章で,正しいものはどれか.すべて選べ.
A:心房細動(AF)の診断において,発作性AFの持続時間は30秒以上7日未満である.
B:植込み型心電図記録計(ICM)は原因不明の失神や原因不明の脳梗塞患者におけるAFの検出目的に埋め込まれるが,欧米諸国と比較して本邦のICM植え込み数は少ない.
C:ICMやペースメーカなどの植込みデバイスで記録されたAFは高頻度心房興奮(AHRE)と定義され,臨床的なAFとは扱いが異なる.
D:AF患者の自覚症状の有無は,抗凝固療法導入の適応を左右しない.
E:一般的に侵襲度の高い検査ほどAFの診断能力は高いが,昨今の装着型心電計の技術の進歩は目まぐるしく,今後より診断精度の高い心電計の出現が期待される.
Q10 冠動脈石灰化スコアについて正しいものはどれか.1つ選べ.
A:心電図非同期胸部 CTから算出する.
B:CT値が100HU以上のものを有意な石灰化とする.
C:高リスクと判断する基準は 400である.
D:冠動脈石灰化スコアが 0であれば,冠動脈に有意狭窄はない.
E:冠動脈石灰化スコアは,動脈硬化性疾患の治療により低下が望める.
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