デュシェンヌ(Guillaume-Benjamin-Amand Duchenne de Boulogne;1806-1875)は,19世紀前半までの混沌としていた中で豊富な臨床経験の集積と整理により,神経学の科学的発展の礎を築いた人物である。1835年に電気刺激による筋収縮に気づき,研究を始めた。1842年にパリに戻り,自ら考案した電気刺激装置を携えながら大病院を訪れ,数多くの興味深い症例を診て回った。彼は創意工夫の人で,電気生理学,電気治療,筋生検針,医学的写真撮影などを臨床の場に持ち込んでいる。彼自身が挙げている業績として,進行性筋萎縮症,小児麻痺(ポリオ),進行性運動失調症(脊髄癆),進行性球麻痺,デュシェンヌ型筋ジストロフィーなどがあり,これらの症例集積と臨床解析は,シャルコーらによる疾患概念の確立へとつながっていった。
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神経学の巨人—先駆者たちの遺したもの
神経学の先駆け デュシェンヌ・ド・ブローニュ
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Charcot
pp.1267-1274 , 発行年月 2025年12月
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BRAIN AND NERVE
78巻1号
2026年1月
pp.64