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循環器ジャーナル 74巻1号 (2026年1月発行)
特集
循環器診断の新時代を築くAI
Ⅲ.AI診断の活用術と課題
AI時代に医師に必要とされるスキル
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岩﨑 淳也 1
1理化学研究所革新知能統合研究センター生命空間医科学チーム
キーワード: 生成AI , プロンプトエンジニアリング , データ駆動型医療 , 医療AI教育
pp.117-123 , 発行年月 2026年1月

POINT

●AI時代の医師には,AIの仕組みを理解して臨床的に意味づける力が求められる.
●AIを活用しAIを作成することで新しい医療AIを作成することが容易になる.
●今後は臨床課題をAIに正確に伝える表現力と,AIと協働して新たな知を創る構想力が重要である.

はじめに

 「Attention Is All You Need」1)の論文が発表されて以来,ディープラーニング技術は劇的な進歩を遂げ,社会全体におけるAI(artificial intelligence;人工知能)の影響は計り知れないものとなっている.特に,Transformerアーキテクチャに基づく大規模言語モデル(large language model;LLM)の登場は,情報検索,文章生成,画像解析といった知的作業の形を根本から変えた.かつては,医師が臨床や研究の場面で情報を得るためにはGoogle検索を駆使し,学術的にはPubMedの詳細な検索クエリの作成方法を学ぶことが基本的スキルとされていた.しかし現在では,生成AIがこれらの検索エンジンの役割を部分的に代替しつつあり,いかにAIに正確な問いを立て,目的に沿った出力を得るかというプロンプトエンジニアリングの能力が,知的労働者にとって新たな教養となりつつある.

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