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理学療法ジャーナル 59巻10号 (2025年10月発行)
特集
大脳基底核—分子機構からパーキンソン病の理学療法まで
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pp.1158-1159 , 発行年月 2025年10月

 脳科学に基づく病態・疾患と臨床症状とを相互に理解し,安全で効果的なテーラーメイドな理学療法をめざして,視床,小脳に引き続き「大脳基底核」を取り上げた.大脳基底核の神経回路,黒質の分子生物学的な知見を踏まえて,パーキンソン病の最新治療とともに,運動療法の効果・エビデンス,病期や非運動症状への対応,さらには在宅でのチーム医療について言及し,多発性脳梗塞によるパーキンソニズムとの比較も含めた8本の論文で全方位的な理解を促した.

大脳基底核の神経回路と機能
―パーキンソン病の病態生理を理解するために 南部 篤,他

 大脳基底核は大脳皮質から入力を受け,ハイパー直接路,直接路,間接路を介して,出力部に神経シグナルを送る.この3経路を介するシグナルは,必要な運動を適切なタイミングで引き起こすとともに,不必要な運動を抑制するのに役立っている.パーキンソン病などの運動異常症の病態は,この3経路を介する神経伝達のアンバランスによって説明することができる.逆にバランスをもとに戻すことによって症状を改善することができる.

黒質のミクロ機構と制御 小清水久嗣

 中脳黒質はパーキンソン病の病変中枢である.色素顆粒ニューロメラニンや神経栄養因子,その関連分子は黒質の機能を支えるミクロ機構を構成する.この機構の変化はパーキンソン病の病態形成と関連しており,同病の診断・治療法の標的として注目される.

パーキンソン病の最新治療―デバイス治療を交えて 小川 崇,他

 パーキンソン病は日本の高齢化に伴って急増しており,社会全体で取り組まなければならない重要な疾患である.治療は,発症早期から理学療法を含めたリハビリテーション・運動の習慣の獲得を行い,運動症状だけでなく非運動症状にもフォーカスを当て,個々の患者の背景や希望,QOLを考慮した内服とデバイス治療を組み合わせ,多職種で包括的なケアを提供することが肝要である.

パーキンソン病の理学療法の現状と展望 岡田洋平

パーキンソン病の理学療法に関しては,運動症状,歩行,バランス,QOLへの有効性を示すエビデンスが蓄積されつつある.今後,理学療法のさらなる質の向上と標準化を図るには,標準的な評価指標の理解と介入方法や戦略に関する国際的エビデンスの体系的理解が重要となる.本稿では,それらの観点から,理学療法の現状と展望を概説する.

パーキンソン病の非運動症状に対する理学療法 三上恭平

 パーキンソン病は運動症状が主症状となるが,多くの患者に非運動症状がみられ,QOLに影響を及ぼす.これらは運動症状出現前から生じることもあり,理学療法士は包括的評価が求められる.非運動症状はQOLに深刻な影響を与えるため,理学療法においても,適切な評価と管理がパーキンソン病患者の健康維持に不可欠である.本稿では,パーキンソン病の非運動症状とQOLに及ぼす影響について概説した後,評価と理学療法の役割について述べる.

パーキンソン病の病期と病態に応じた理学療法の実際 太田経介

 本総説では,パーキンソン病の病期・病態に基づく理学療法の実践について,特殊な機器を用いない方法かつ臨床場面での工夫(tips)を散りばめ,事例の介入を中心に解説する.Hoehn-Yahr stageに基づく病期ごとの特徴,薬物療法との相互作用,姿勢・歩行障害への介入,非運動症状の包括的マネジメントの視点から介入の指針を提示する.

多発性脳梗塞によるパーキンソニズムの評価と理学療法 金子唯史,他

 脳血管障害後パーキンソニズムは,皮質下ネットワーク障害を背景とした独自の臨床像を示し,歩行障害や姿勢制御障害が顕著である.薬物治療のみでは改善が限定的であるため,早期から個別性に基づく評価とエビデンスの高い介入,多面的な運動学習が不可欠である.家族を巻き込んだ自宅指導や好奇心を促す動画学習は,運動習慣の定着や転倒予防にも有用であり,生活期を含めた長期的支援の重要性が示唆される.

パーキンソン病患者の在宅療養生活を支えるチーム医療 沖山亮一,他

 パーキンソン病の在宅・施設療養の対象は,進行期ないし晩期パーキンソン病患者である.これらの患者は,症状の日内変動やジスキネジアといった運動合併症,認知症・認知症の行動・心理症状(behavioral and psychological symptoms of dementia:BPSD),嚥下障害,著明な血圧変動を有する.したがって,これらの患者の療養生活をよりよくするためには,進行期・晩期に生じる上述のパーキンソン症状を正しく理解したチーム医療が重要である.

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