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総合リハビリテーション 53巻10号 (2025年10月発行)
特集
どうしていますか 下肢装具
急性期病院における現状と課題 年間購読
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尾﨑 文 1
/
越智 光宏 1,2
/
佐伯 覚 1
1産業医科大学医学部リハビリテーション医学講座
2広島大学病院リハビリテーション科
キーワード: 急性期脳卒中 , 片麻痺 , 下肢装具作製 , フォローアップ , 医療機関連携
pp.973-979 , 発行年月 2025年10月

はじめに

 脳卒中片麻痺患者において起居動作や移乗,歩行再獲得などはリハビリテーション治療における主たる目標の一つであり,入院中から退院後の生活まで長期間にわたって装具が活用される.歩行能力は麻痺側および非麻痺側の下肢筋力と関連しており1),急性期における筋力低下の程度は退院後の移動能力の予測因子となる2).脳卒中後の運動麻痺の回復は,発症後1か月以内が著しく,3か月までに大部分が起こり,6か月までは緩やかである3).二木の報告 4)では,発症時の麻痺の重症度が低い患者群では,機能回復は1~2か月でプラトーに達し,重症度が高い患者群でも3か月程度でプラトーに達するとされる.そのため装具処方の際は,片麻痺の回復過程を踏まえ,麻痺の回復の予後を予測する必要がある.また脳卒中後の痙縮は,発生率が3か月までは19%にとどまるが,6か月以降は約42.6%に増え5),この点も考慮した適合評価が必要である.
 本邦の急性期病院における脳卒中患者の平均入院日数は15~21日程度である.下肢装具が必要になるタイミングと時期的に重なることも多く,迅速かつ適切な下肢装具を作製できることは重要である.しかし,①麻痺の予後と作製時期のタイミング,②本人および家族の同意取得,③装具完成までの期間,④治療用装具の支払いといった点で,作製は容易ではない6)
 本稿では,急性期病院の脳卒中の急性期における下肢装具処方の現状や課題,自宅退院後や転院先との連携について当院(産業医科大学病院)での取り組みも含めて述べる.

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