免疫反応は,生体内でさまざまな外来病原体や癌細胞を特異的に認識して排除・除去しようとする精緻な生体機構であり,われわれはこの防御機構なくして生存することはできない.この反応が正しく行われるための根本,つまり,認識すべき抗原を正確に感知する抗体を利用して,物質の検知・疾病の診断,つまり臨床検査へ応用されていることは周知の通りである.
免疫反応を利用した臨床検査は,BersonとYalowがラジオイムノアッセイ法によりインスリンを定量測定した1956年以降,爆発的に進化した.イムノアッセイはその後,手法・測定装置が進化し,より簡便,迅速,正確,高感度となり,測定対象領域は,自己免疫疾患,内分泌疾患,感染症,血液疾患などを中心に,拡充の一途をたどった.また,免疫組織染色が病理検査,フローサイトメトリーが血球の詳細な同定・鑑別に用いられるようになり,免疫反応を用いた臨床検査なしでは,日常検査が成り立たないと言っても過言ではない.したがって,免疫関連検査の領域で働く者はもちろんのこと,臨床検査に携わる者は皆,臨床検査における免疫反応の応用に関する相応の知識をもつことが求められている.
雑誌目次
検査と技術38巻10号
2010年09月発行
雑誌目次
増刊号 免疫反応と臨床検査2010
序 フリーアクセス
著者: 編集委員会
ページ範囲:P.745 - P.745
I 総論―免疫反応の基礎 A イムノアッセイの変遷
イムノアッセイの変遷
著者: 芦原義弘
ページ範囲:P.748 - P.756
はじめに
イムノアッセイ(immunoassay,免疫測定法)が実際の臨床検査に利用されてから既に50年以上が過ぎ,それまで多くの技術革新がみられた.特に放射免疫測定(radioimmunoassay,RIA)法から非RIA法への技術革新は,臨床検査現場における自由度や実用面で大きな貢献があったといえる.
本稿では,特にRIA法の実用化から最近の非RIA法自動化システムの流れを中心に,イムノアッセイの変遷を報告する.
B 検査法
1 最新のイムノアッセイ
著者: 前川真人
ページ範囲:P.757 - P.761
はじめに
イムノアッセイ(immunoassay,免疫測定法)は多くの病態のバイオマーカーを定量測定する方法として非常に有用であり,ますます進化をとげてきている測定法であるといえる.現在のイムノアッセイ法にさらに必要な条件として,精確性,迅速性,簡便性,高感度,微量検体,経済性,新規測定原理,多項目同時測定,測定値の標準化が挙げられる(図1).本稿ではそれぞれ新しい特徴のあるイムノアッセイを紹介する.
2 イムノクロマトグラフィ
著者: 柴田宏
ページ範囲:P.762 - P.765
はじめに
近年,迅速で,しかも患者さんの目の前で検査結果のわかるPOCT〔point of care testing,またはNPT(near patient testing)〕検査試薬が汎用されるようになってきた.免疫反応においてこれらの迅速化に威力を発揮しているのがメンブレンベースイムノアッセイである.ここではイムノクロマトグラフィー法の測定原理,問題点(注意点),将来性などについて解説する.
3 フローサイトメトリー
著者: 東克巳
ページ範囲:P.766 - P.769
測定原理
フローサイトメトリーとはフローサイトメーター(fluorescence activated cell sorter,FCM)という機器を用いて分析を行い,細胞単位で抗原量や機能を解析する手法の一つである.簡単に理解するためには蛍光顕微鏡を想像していただきたい.蛍光顕微鏡は細胞1個1個を観察,解析できるが,FCMは細胞集団として解析する.ただし,蛍光顕微鏡と比較すると蛍光検出感度は数十倍以上で,解析速度も秒速で1万個以上である.
FCMでは光源としてレーザーが使用される.レーザーが細胞にヒットすると蛍光色素で染色していなくても散乱光を発するが,その散乱光の特徴をとらえ細胞集団を描出することができる.種々の細胞集団の中で解析したい集団を選出することをゲーティング(gating)という.また,ゲーティングした中であらかじめ蛍光色素がラベルしてある抗体と反応している細胞にレーザーがヒットすると蛍光を発光するためそれを検出し解析する.
4 新しい免疫組織化学
著者: 柳田絵美衣 , 伊藤智雄
ページ範囲:P.770 - P.772
免疫多重染色とは
免疫多重染色は同一切片上で複数の抗体を用いて染色する方法であり,本稿では特に抗体ごとに異なった発色剤を用いる方法を解説する.この方法ではさまざまな分子などの相互的な位置関係が把握できるという大きなメリットがあり,実際の病理診断の現場でも,前立腺癌におけるPIN4(高分子サイトケラチンとAMACR,P63のカクテル)など実用的なカクテル一次抗体が応用されるようになってきた.
C POCT(point of care testing)
POCT(point of care testing)
著者: 〆谷直人
ページ範囲:P.773 - P.777
はじめに
本来,臨床検査は診断,治療に役立つ有益な検査情報を正確・精密,かつ迅速に臨床医に提供することが使命である.しかしながら,臨床検査の基本である「いつでも,どこでも,速く」は現在に至り,ようやく実現に向けて真剣に取り組まれるようになった.臨床検査機器の小型軽量化は可搬性につながり,中央検査室や外注検査センターでの大型分析装置を用いた臨床検査に加え,病棟や居宅で測る検査が並立する時代をもたらした.また,臨床医の要求に応えるべき迅速診断キットも次々に開発され,普及しつつある.
リアルタイム検査による検査データは,早期治療の方向づけをするうえで,臨床医にとっては症状や現病歴,身体的所見とともに重要な情報である.今日では臨床現場即時検査(point of care testing,POCT)により医療現場で必要に応じてリアルタイムに検査データが得られるようになった.
D 非特異反応―イムノアッセイのピットフォール
1 非特異反応とは
著者: 石橋みどり
ページ範囲:P.778 - P.782
はじめに
非特異反応とは,測定対象以外の何らかの生体成分が測定試薬や採血管の添加物などの成分と異常反応を引き起こし,病態とかけ離れた測定値を示す現象を指す.
免疫学的測定で対象とする成分は生体内での存在様式が多様であり,基本的に生理活性に依存している抗原・抗体反応を原理とするため,その反応は複雑である.非特異反応の要因を解析するためには病態や治療,生体の個別環境などによる血清成分の量的,質的変化を把握するとともに,試薬の組成を十分に理解する必要がある.また,近年は試薬組成にとどまらず,採血管の素材や添加物,分離剤などが間接的に抗原・抗体反応に影響を及ぼすことも知られている1).
2 非特異反応の実例
著者: 長田誠
ページ範囲:P.783 - P.790
はじめに
現在,数多くのイムノアッセイ法(immunoassay,免疫測定法)が存在する.平成21年度第43回臨床検査精度管理調査報告書(日本医師会)1)によると,免疫測定装置で用いる測定法は,放射免疫測定法(radioimmunoassay,RIA)が少なくなり,酵素免疫測定法(enzyme immunoassay,EIA)44.9%,化学発光免疫測定法(chemiluminescence immunoassay,CLIA)30.8%,電気化学発光免疫測定法(electrochemiluminescence immunoassay,ECLIA)9.0%,ラテックス免疫測定法(latex immunoassay,LIA)および免疫比濁法(turbidimetric immunoassay,TIA)が8.6%と報告されている.これらの免疫測定装置は,高感度な測定系の開発やモノクローナル抗体の使用などにより感度,特異度が向上している.しかし,これらの改良は非特異反応の危険性を増加させることとなり,これを回避するため試薬メーカーはいろいろな工夫を行っている.
3 非特異反応回避のための工夫
著者: 青木和雄
ページ範囲:P.791 - P.794
はじめに
イムノアッセイが異常値を示したとき,その原因の一つとして非特異反応がある.血中のフィブリンなどの有形成分やクリオグロブリン,M蛋白といった異常蛋白,異好抗体(メモ1),自己抗体などさまざまな抗体が非特異反応に関与する物質として知られている.
本稿では,これらの非特異反応物質の関与をどのように低減し,いかに非特異反応を回避しているかについて解説する.なお,凝集法やイムノクロマト法については他書を参照されたい.
E イムノアッセイの精度管理
1 免疫血清検査の外部精度管理調査の問題点
著者: 高木康
ページ範囲:P.795 - P.800
はじめに
臨床検査値は健康状態の把握や疾病の診断・治療に関する客観的指標であり,重要な医療情報である.このため,過去・現在・未来の検査値は比較することができ,しかも他の施設の検査値とも比較できるものでなければならない.前者の保証のために検査室では内部精度管理を行い,後者の担保のために外部精度管理調査が行われている.この両者による成績管理により,検査値は時間軸(「いつでも」)と空間軸(「どこでも」)での互換性が担保されるようになった.
本稿では,施設間の検査値の互換性を確保するために行われている外部精度管理調査で明らかとなった免疫血清検査項目の問題点と外部精度管理調査の問題点について解説する.
2 血液型精度管理サーベイとは
著者: 石井規子
ページ範囲:P.801 - P.805
はじめに
血液型の判定作業には,基本的な手技で検査を行い,赤血球凝集の有無を判定するステップと,その反応がどの血液型にあてはまるのかを判断するステップがある.正確な血液型判定にはこの両方のステップが正しく行われることが必要である.そのため精度管理サーベイでは,いわゆる正常検体(通常遭遇する血液型)を正しく判定できているかどうかを調査することを目的とする場合と,正常でない反応(亜型や不規則抗体保有検体)の判定能力とその反応についての解釈,問題解決能力を調査することを目的とする場合がある.サーベイの実施方法には,精度管理調査用の検体であることを明記した試料を配付し,その結果を回収するオープン調査と,精度管理調査用の検体であることを伏せて調査検体を紛れ込ませ,日常の検査と同じように検査した結果を回収するブラインド調査がある.
F 抗体の作製と臨床検査への応用
抗体の作製と臨床検査への応用
著者: 多田伸彦
ページ範囲:P.806 - P.809
はじめに
さまざまな臨床検査において抗体が用いられている.抗体の最大の特徴は,その特異性にある.抗原と特異的に結合する抗体があれば,抗原の局在の証明,抗原の定性・定量が可能となる.過去数10年にわたり,さまざまな抗体の作製が試みられてきた.そして同時に,CD抗原をはじめとして数多くの未知の抗原(物質)が発見されてきたが,この“抗原の発見”は実際には“抗体の作製,抗体の発見”であった.あるいはこれまで検出できなかった抗原を確実に検出,そして定量する必要性にも迫られ,多くの抗体が作製されてきた.一方では作製された抗体の“特異性”が重要な問題となってくるのである.この特異性とは,抗体が結合する物質(抗原)は,本当に目的とする物質とだけ結合しているのかという問題である.用いている抗体が目的とする抗原以外の物質とも結合すると,検査結果の信頼性は著しく低下してしまうであろう.
抗体にはさまざまな種類のものがあり,商品化されている抗体が10cmもの厚さのカタログとなって研究室・仕事場に置かれているのは周知の事実であろう.また,多くの抗体は国内のみならず外国の企業から発売されており,説明書は英文で書かれていることも多い.また,同じ特異性をもつ抗体でも,使用目的によって異なる製品として販売されている.さらに,使いたいと思う抗体を見つけても,カタログには実に多くの製品が並んでおり,どれを使えばよいのか迷った経験があることも多いと思われる.
本稿では,抗体の基本的な作製方法および種類を免疫生物学的な見地から解説することにより,臨床検査への応用が理解できるようになることを目的とする.
II 自己免疫
1 自己抗体とは―抗核抗体測定法の比較
著者: 髙崎芳成
ページ範囲:P.812 - P.817
はじめに
自己の細胞や組織に対する抗体,すなわち自己抗体のなかでも有核細胞の核成分に対する自己抗体である抗核抗体(anti-nuclear antibody,ANA)は,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus,SLE)をはじめとする膠原病患者で高率に検出される1,2).ANAには特定の疾患や病像と相関するものも多く,診断や予後の予測に有用な情報を提供する.また,抗体価と疾患の活動性に相関が認められるものもあり,活動性の評価や治療の指標としても有用で,日常診療の場で重要な位置を占めている1,2).一連の抗体を検出するには多くの方法があるが,それぞれの検査には特徴があり,目的に応じて適切な方法を選択し,検査を進める必要がある.また,その結果の解釈を的確に行うためには,個々の検出方法や抗体の特性を理解することが求められる.
本稿では各ANAの特性やそれらの検出方法について解説し,日常診療の場で活用する留意点について考察する.
2 関節リウマチの検査
著者: 小柴賢洋
ページ範囲:P.818 - P.821
関節リウマチ検査に求められるもの
関節リウマチ(rheumatoid arthritis,RA)は関節に病変の主座をもつ原因不明の全身性疾患である.自己免疫機序により関節滑膜に炎症が起こり,種々の炎症性サイトカインや軟骨成分分解酵素などが多量に産生・分泌され,関節の破壊・変形をきたしADL(activities of daily living,日常生活活動)が障害される.世界的に人口の約1%,わが国では70~100万人が罹患しているとされ,若年者から高齢者まで罹患するが,働き盛りの年齢層が罹患しやすく,医学的のみならず社会的・経済的にも大きな問題となっている.
従来,RAでは病気の進行とともに関節の破壊も徐々に進むと考えられていたが,関節破壊はむしろ早期に進行することが近年明らかとなってきた.そのため,早期からメトトレキサートや生物学的製剤を用いた積極的な治療を行い,早期のwindow of opportunityを逃さず薬剤の効果を最大限に活用し,「寛解・進行防止」を実現することが治療目標とされている1).この治療戦略においてRAの早期診断や関節予後予測が極めて重要であり,そうした用途に用いることのできる血清マーカーが求められる.疾患活動性マーカー(evaluative tests)としては炎症マーカーであるC反応性蛋白(C-reactive protein,CRP)と赤沈が頻用されている.
3 抗核抗体
著者: 庄司亜樹 , 沢田哲治
ページ範囲:P.822 - P.824
抗核抗体とは
抗核抗体は核成分に対する自己抗体の総称で,膠原病およびその類縁疾患の診療に欠かすことができない重要な臨床検査である1).LE(lupus erythematosus)細胞の発見以来,核成分に対する自己抗体が多数発見され,分子生物学や遺伝子工学の進歩に伴い,多くの対応抗原が同定されてきた.その結果,間接蛍光抗体法や二重免疫拡散法に加えて,リコンビナント蛋白質を用いた酵素免疫抗体測定(enzyme-linked immunosorbent assay,ELISA)法による疾患標識抗体が測定されるようになった.現在では膠原病の診断,病型分類,予後判定など日常診療で抗核抗体の測定が汎用されている.表に抗核抗体が陽性となる疾患を示す.
4 自己免疫性肝疾患の検査
著者: 吉川真太郎 , 野村文夫
ページ範囲:P.825 - P.827
自己免疫性肝疾患の検査とは
自己免疫性肝疾患とは,なんらかの機序により産生された自己抗体により肝細胞もしくは胆管が障害されると考えられる疾患群であり,自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis,AIH),原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis,PBC)が大半を占めている.両疾患とも自己免疫機序,つまり本来自分の身を守るための免疫が肝臓,胆管の細胞を攻撃し,結果として肝臓の炎症を引き起こしていると考えられている.
AIHは若年女性に好発し,出現する自己抗体により病型が分類され,抗核抗体(anti-nuclear antibody,ANA)および抗平滑筋抗体(anti-smooth muscle antibody,ASMA)が単独もしくは両方出現するI型,抗肝腎ミクロゾーム-1抗体(anti liver-kidney microsome-1 antibody,抗LKM-1抗体)のみが陽性であるII型,抗soluble liver antigen抗体陽性であるIII型に分けられる.
5 IgG4関連疾患の検査
著者: 川茂幸 , 浜野英明 , 伊藤哲也 , 尾崎弥生 , 新倉則和
ページ範囲:P.828 - P.831
IgG4関連疾患とは
IgG4関連疾患(IgG4-related disease)は,①血清IgG4上昇,②病変局所にIgG4陽性形質細胞の著明な浸潤によって特徴づけられる全身性疾患であり,新しい疾患概念である.しかし,診断基準については厚生労働省の研究班などで現在検討中であり,いまだ明確なものはない.本疾患は従来,自己免疫性膵炎の膵外病変,Mikulicz病の腺外病変の検索過程でその存在が明らかになってきた1~3).
自己免疫性膵炎は高齢男性に好発し,膵腫大,膵管狭細像,閉塞性黄疸を呈し,膵癌との鑑別困難例が存在する4).免疫グロブリン上昇,各種自己抗体陽性,病変局所に著明なリンパ球,形質細胞浸潤,ステロイド治療が奏効することより,発症に免疫学的機序の関与が考えられてきた.しかし,詳細な機序についてはいまだ不明である.本症では血清IgG4が特異的,高率に上昇し,診断ならびに膵癌との鑑別,経過観察に有用である4).自己免疫性膵炎のもう一つの特徴は,涙腺・唾液腺炎,硬化性胆管炎,後腹膜線維症など,全身に及ぶ多彩な膵外病変を合併することである(表).自己免疫性膵炎の病変局所には,リンパ球形質細胞浸潤,閉塞性静脈炎,花筵状線維化を認め,lympho-plasmacytic sclerosing pancreatitis(LPSP)と呼称される5).また,IgG4陽性形質細胞の著明な浸潤も認められる4).これら自己免疫性膵炎病変局所で認められる病理所見は膵外病変組織にも認められ,同様の病態が背景に存在すると考えられる.そして,これらを包括する全身性疾患,multifocal idiopathic fibrosclerosis,IgG4-related sclerosing diseaseなどの疾患概念が提唱されてきた.
6 自己免疫性溶血性貧血の検査
著者: 伊藤良和 , 須永和代 , 大屋敷一馬
ページ範囲:P.832 - P.836
自己免疫性溶血性貧血とは
溶血性貧血とは,さまざまな原因により赤血球寿命が短縮した状態を指す.通常,骨髄の赤芽球造血は亢進するが,これよりも赤血球破壊の程度が上回ると貧血を呈する.貧血は正球性正色素性貧血であるが,末梢血中に増加した網赤血球により平均赤血球容積(mean corpuscular volume,MCV)がやや高値となることがある.赤血球破壊の場所により血管内溶血と血管外溶血に分類される.血管外溶血では網内系マクロファージが赤血球を貪食するが,破壊された赤血球中のヘモグロビンは分解されてヘムからビリルビンとなり,アルブミンと結合して血液中で増加するために黄疸となる.これを間接ビリルビンと呼ぶが,肝臓でグルクロン酸抱合を受け,抱合型ビリルビンとなり,胆汁から排泄される.赤血球中には乳酸脱水素酵素(lactate dehydrogenase,LDH)アイソザイムの1,2型が多量に含まれているため,溶血により血液中でLDH高値になる.赤血球から遊離したヘモグロビンは有毒であり,腎機能障害を起こす.ハプトグロビンは,ヘモグロビンと結合し,毒性を軽減する働きがあり,末梢血液中で消費され低下する.
広義の自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia,AIHA)では,赤血球膜上の抗原に反応する自己抗体が産生され,その抗体が赤血球膜上に結合する.赤血球に結合する自己抗体や補体を検出するのが,抗ヒトグロブリン試験(Coombs試験)である.抗体は作動域が37°Cの温式抗体と4°Cの冷式抗体があり,この違いにより疾患が分類される(表1).狭義のAIHAは温式抗体によるAIHA(以下,温式AIHA)を指し,AIHAの約90%,溶血性貧血全体の約47%を占める1).発症のピークは小児,若年(20歳台),老年層(70歳台)にみられ,若年者では女性が多い.特発性と続発性があり,基礎疾患には自己免疫疾患,リンパ増殖性疾患,免疫不全症,骨髄増殖性疾患,ウイルス感染などがある.冷式抗体によるAIHAは寒冷凝集素症(cold agglutinin disease,CAD)と発作性寒冷ヘモグロビン尿症(paroxysmal cold hemoglobinuria,PCH)に分類される.温式抗体と冷式抗体が同時に検出される混合型もある.CADでは特発性が成人に多く,続発性は小児と若年に多い.基礎疾患にはマイコプラズマ肺炎,ウイルス感染症,リンパ増殖症などがある.PCHは特発性と続発性(小児のウイルス感染後など)があるが,後者が多い.
7 自己免疫性甲状腺疾患の検査
著者: 日高洋
ページ範囲:P.837 - P.841
自己免疫性甲状腺疾患の検査とは
甲状腺特異的な蛋白に対して自己免疫反応を起こしているのが自己免疫性甲状腺疾患で,そのほとんどがBasedow病と慢性甲状腺炎(橋本病)である.
甲状腺細胞膜上に存在する甲状腺刺激ホルモン(thyroid-stimulating hormone,TSH)のレセプターに対する自己抗体が,TSHレセプター抗体(TSH receptor antibody,TRAb)である.この抗体は通常,TSH様の甲状腺刺激作用を有すため甲状腺機能亢進症,つまりBasedow病を発症させる.この刺激活性を調べたのが甲状腺刺激抗体〔thyroid stimulating antibody(TSAb).保険収載上の検査名はTSH刺激性レセプター抗体〕である.したがって,Basedow病を疑った場合に測定する検査項目は,TRAbとTSAbである.なお,TRAbにはTSHの作用を阻害する抗体もあり,その場合には甲状腺機能低下症となる.この阻害活性を調べたのが甲状腺刺激阻害抗体(thyroid-stimulation blocking antibody,TSBAb)で,多くの検査会社で測定可能であるが,保険収載されていない.
8 妊娠と自己抗体
著者: 吉田幸洋
ページ範囲:P.842 - P.845
はじめに
自己免疫疾患とは,本来異物とは認識されないはずの自己の組織に対して抗体(自己抗体)が産生され,自己の組織との間に抗原・抗体反応が引き起こされる結果,組織が障害を受けることによって生じる疾患をいう.
一般に自己免疫疾患は出産年齢にある女性に好発する疾患が多いため,妊娠とのかかわりが問題となることが少なくない.自己免疫疾患を特徴づけるものとして自己抗体の存在が挙げられる.自己抗体のうちIgGクラスのものは胎盤を通過し胎児に移行する.その結果,母体が有する自己抗体の種類によっては胎児に母体と同様の症状が引き起こされる場合がある.例えば,特発性血小板減少性紫斑病では母体の抗血小板抗体が胎児に移行し,胎児も血小板減少症になっている可能性があり,分娩様式の選択にあたってはこの点を考慮する必要がある.同様に,重症筋無力症では母体の抗アセチルコリンレセプター抗体が胎児に移行して胎児の嚥下運動が障害される結果,羊水過多を呈する場合がある.
このように,自己免疫疾患合併妊娠では,母体からの移行抗体による獲得免疫によって,胎児にも一時的に母体と同様の疾患が形成される可能性があるので,それぞれの病態に応じた周産期管理が必要となる.
一方,母体の有する自己抗体のなかには,母体に対して妊娠の維持に悪影響をもたらす症状を引き起こすものや,胎児に移行することによって特有の症状を引き起こすものがある.前者は抗リン脂質抗体による不育症の問題であり,後者が抗SS-A(Sjögren's syndrome A)抗体と抗SS-B(Sjögren's syndrome B)抗体による新生児ループスの問題である.
本稿では自己抗体が妊娠・胎児に及ぼす影響を中心に,自己免疫疾患合併妊娠を管理するうえでの問題点と対策について,産科医の立場から述べてみたい.
III 輸血
1 輸血に関連した血小板の検査
著者: 松橋美佳
ページ範囲:P.848 - P.851
はじめに
血小板上には,ヒト血小板特異抗原(human platelet antigen,HPA),ヒト白血球抗原(human leukocyte antigen,HLA)クラスI抗原や血液型のABO抗原,Lewis抗原,P抗原などの同種抗原が存在する.頻回の血小板輸血や妊娠によって産生される血小板に対する同種抗体(以下,血小板同種抗体)は,血小板を破壊し,血小板減少症の原因となる.
血小板同種抗体が関与する臨床的に重要な病態として,新生児血小板減少症(neonatal alloimmune thrombocytopenia,NAIT),血小板輸血不応(platelet transfusion refractoriness,PTR),輸血後紫斑病(post-transfusion purpura,PTP)などが知られているが,これらの病態の診断および原因解明には,原因抗体の検出・同定が必須である.
2 血液型の遺伝子検査と血清学的検査の違い
著者: 新谷香
ページ範囲:P.852 - P.856
はじめに
1900年にランドスタイナー(Landsteiner K)は何人もの血液から血球と血清を分離し,いろいろな組み合わせで混ぜ合わせたところ,血球が凝集する組み合わせと,凝集しない組み合わせがあることを発見した.血清には自己の血球には存在しないABO血液型抗原に対する抗体(規則抗体)が存在するという,このランドスタイナーの法則に基づいたABO血液型検査のオモテ・ウラ試験は,1世紀以上が経った今でも必須の輸血検査である.
一方,1990年にABO遺伝子の塩基配列が決定され,DNA解析による遺伝子型判定が可能となった.遺伝子検査は塩基配列を解析するため,クリアカットな判定結果を得ることができ,凝集反応が弱く,判定の困難な亜型などの血液型判定に有用である.また,ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction,PCR)でDNAを増幅できる遺伝子検査は高感度で,微量な検体を扱う法医学領域では血清学的検査方法に変わる方法となっている.しかし,血液型判定の原理の違いから,遺伝子検査から判定された遺伝子型が稀に血清学的検査結果と矛盾することがある.
本稿では,各検査の術式については他書に譲り,このような矛盾が生じるABO血液型の亜型を取り上げながら,血液型の遺伝子検査と血清学的検査の違いについて解説する.
3 妊娠と輸血関連検査
著者: 川畑絹代 , 大戸斉
ページ範囲:P.857 - P.860
血液型不適合妊娠
妊娠した女性の体内には,胎児という自分とは異なる父親由来の抗原を保有する個体が存在する.自分と異なる血液抗原が母体に曝露されると,母体は時にそれに対する抗体を産生し,排除しようとする免疫反応が起きる.これが血液型不適合妊娠の基本的機序である.母親血と胎児血は胎盤によって隔てられているが,実際には高頻度で少量の胎児血液が母体循環に流入している1).母児間輸血(feto-maternal transfusion,FMT)と呼ばれ,母体感作の大きな原因と考えられている.妊娠や輸血によって母体内で産生されたIgG型の抗体は胎盤を通過し,対応抗原を有する胎児血球と結合する.抗体が結合した胎児血球は胎児の単球貪食系で捕捉・破壊され,血球成分の減少と破壊に伴う影響が出現する.破壊される血球成分としては,赤血球,白血球,血小板があり,胎児新生児溶血性疾患(hemolytic disease of the fetus and the newborn,HDFN),新生児同種免疫性顆粒球減少症(neonatal alloimmune neutropenia,NAIN),新生児同種免疫性血小板減少症(neonatal alloimmune thrombocytopenia,NAIT)と呼ばれる.
本稿では,胎児新生児溶血性疾患と関連検査について解説する.
4 輸血関連急性肺障害と輸血関連循環負荷の診断
著者: 岡崎仁
ページ範囲:P.861 - P.865
はじめに
輸血関連急性肺障害(transfusion-related acute lung injury,TRALI)と輸血関連循環負荷(transfusion-associated circulatory overload,TACO),この二つは輸血中もしくは輸血後に呼吸困難・呼吸不全を呈するという点において,臨床上重要な病態である.発症機序は明らかに異なるものであるが,呼吸困難,X線写真上の肺浸潤影(肺水腫)などの症候が二つの病態に共通するためにしばしば混同されている.TRALIのConsensus Conferenceの診断基準では,circulatory overloadはTRALIから除外するという規定があるため,診断基準上は同時に二つの病態が存在することはないのであるが,TACOの診断基準が曖昧で,臨床上も検査の値でも鑑別診断が難しいため,判断に迷うことが多いと思われる.実際,TRALIとTACOは共存するという論調の論文も多く,混乱を招いている.TRALIは血管内水分量が減少している場合が多く,TACOは逆に血管内水分量が増加しているため,治療上においても鑑別診断は重要となってくる.
IV 感染症 A 感染症診断における免疫学的検査法の進歩
感染症診断における免疫学的検査法の進歩
著者: 舘田一博
ページ範囲:P.868 - P.869
感染症検査の概説
感染症の診断は,臨床症状や経過に加え患者の年齢・性別,既往歴から感染症を疑うことから始まる.感染症の可能性が高いと判断される場合には,感染部位はどこか,その原因病原体は何かを推定し,それら情報をもとに適切な検査法を選択・実施することになる.感染症検査としては,塗抹鏡検検査,培養検査,血清抗体価,抗原検出,遺伝子診断法が重要であり,特に免疫学的検査法としては後二者が重要となる.臨床現場においては,病原体ごとの検査法の長所と短所,その特徴をよく理解したうえで検査を選択することが必要である.原因の判明しない症例では,適切な検査が実施されていないことが多く,また呼吸器検体などでは適切な検体(常在菌による汚染が少ない検体)が採取・提出されていない症例も散見される.
近年,感染症の迅速診断法における新しい展開として,免疫クロマトグラフィ法などを用いた病原体抗原の迅速検出法が注目されている.本法は特別な機器を用いることなく,15~20分間で確定診断を得ることができる方法であり,「いつでも,どこでも,誰にでも実施可能な検査で,しかもすぐに結果がわかる」という理想的検査法の1つとなっている.しかし,肺炎球菌尿中抗原検査にみられるように,小児における偽陽性の問題など結果の解釈に注意しなければならないポイントもある.本稿では免疫学的検査法を用いた感染症診断に焦点を当て,病原体抗原検出法,遺伝子診断法を中心に概説する.
B 各種感染症の免疫学的検査法
1 呼吸器感染症
著者: 福川陽子 , 八木原由佳 , 長井蘭 , 児矢野早穂 , 小林維斗 , 米谷正太 , 岡崎充宏
ページ範囲:P.870 - P.877
1 A群β溶血性レンサ球菌
A群愍溶血性レンサ球菌とは
Lancefieldの血清型分類においてA型に分類され,血液寒天培地上でβ溶血を示すレンサ球菌の一つがStreptococcus pyogenesである.本菌の感染による疾患は多彩であり,①急性限局性化膿症(咽頭炎,扁桃炎などの上気道炎,肺炎,中耳炎および蜂窩織炎など),②毒素性疾患(猩紅熱および丹毒),③続発性疾患(急性糸球体腎炎およびリウマチ熱),④劇症型溶血性レンサ球菌感染症がある.一般的な疾患は急性咽頭炎であり,その多くは小児が罹患する.また,劇症型溶血性レンサ球菌感染症はショック症状,多臓器不全,軟部組織の壊死など重篤な病態の進行が極めて早く,致死率が約30%と高く,大人から子どもまで広範囲の年齢層に発症するが,30歳以上の大人に多いのが一つの特徴である.
診断には感染部位の臨床検体からS. pyogenesを分離培養法によって検出するか,あるいは直接的に咽頭ぬぐい液を検査材料とするイムノクロマトグラフィ法やラテックス凝集法を用いた迅速診断キットが有用とされている.
2 腸管感染症
著者: 川上小夜子 , 斧康雄
ページ範囲:P.878 - P.880
腸管感染症の免疫学的検査
急性胃腸炎を発症するノロウイルス,ロタウイルス,アデノウイルスおよび偽膜性大腸炎の原因となるClostridium difficile(CD)の産生する腸管毒素(トキシンA)と細胞傷害毒素(トキシンB)については,現在,イムノクロマトグラフィ法を利用して糞便から直接抗原検出が可能である.これらは特別な測定機器などを必要とせず,簡便な操作で短時間に実施できる検査法(point of care testing,POCT)として普及している.腸管出血性大腸菌では,分離培養したコロニーを使用してベロトキシン1と2の検出が可能となっている.
3 中枢神経系細菌感染症
著者: 及川純子 , 石和田稔彦
ページ範囲:P.881 - P.883
はじめに
中枢神経系細菌感染症は多岐にわたるが,そのなかでも代表的な疾患として細菌性髄膜炎が挙げられる.細菌性髄膜炎は感染症のなかでも最も重篤なものの一つであり,早期の的確な診断,治療開始が予後を左右する.細菌性髄膜炎を疑ったら可能な限り速やかに髄液検査を施行する.確定診断は髄液の培養検査結果によるが,結果が出るまでに数日を要するため,結果を待たずに治療を開始する必要がある.起因菌を推定するために,髄液のグラム染色や抗原検査を行うことが早期の診断と適切な治療開始に有用である.
本稿では,細菌性髄膜炎の免疫学的検査法として,迅速抗原検査について概説する.
C 血流関連感染症の検査法
1 ウイルス性肝炎
著者: 新谷良澄
ページ範囲:P.884 - P.886
B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus,HBV)
1 . 概要
HBVは,3.2kbの環状2本鎖DNAをもつコアと,それを包むエンベロープからなるウイルスであり,ウイルスを含む血液・体液を介して感染する.B型肝炎ウイルスに感染した場合,成人だと70~80%が不顕性感染で20~30%が急性肝炎を発症する.その経過を図1に示す.多くの場合は一過性感染で終わるが,欧米に多いHBVの遺伝子型Aが最近わが国でも増え,この場合約10%が慢性化する.垂直感染(母子感染)の場合や幼少期に感染した場合は,持続感染することが多い(図2).
HBs(hepatitis B virus surface)抗原はウイルス表面にある抗原で,これが血清中に存在することでHBV感染と診断する.感染初期などではHBs抗原陰性のこともあり,HBVコア抗体陽性が診断の助けとなることがあるが,再検査が必要となることが多い.HBs抗体については,一部が防御抗体であり,感染治癒後ないしワクチンによる免疫において陽性となる.一度陽性になれば,その後抗体が10mIU/ml以下に低下しても免疫記憶が残り,抗原特異BおよびT細胞が選択的に増殖・分化するので,ワクチンによる防御が続くと考えられてきたが,肝炎を発症したとの報告も出た.
2 その他の感染症
著者: 潟永博之
ページ範囲:P.887 - P.889
1 HIV
HIVとは
HIV(human immunodeficiency virus)は,汚染された血液製剤・注射針の回し打ち・性交渉などにより感染し,無治療であれば徐々に免疫能が低下し,感染後ほぼ数年で後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome,AIDS)を発病する.現在は適切な時期に有効な抗HIV療法を導入することにより免疫能の低下を防ぐことが可能で,感染者の予後は著しく改善している.適切な治療の導入のためには,HIV感染の早期診断が極めて重要である.
D 真菌感染症の免疫学的検査
真菌感染症の免疫学的検査
著者: 亀井克彦
ページ範囲:P.890 - P.892
1 カンジダ症1)
カンジダ症における免疫学的検査(表1)
カンジダ症の原因菌はCandida albicansを最多とし,他にC. tropicalis,C. glabrata,C. parapsilosis,C. kruseiなどが挙げられるが,近年ではそのなかでもC. tropicalis,C. glabrataなどC. albicans以外のカンジダによる重症感染症が増加している.血清診断法としては主に抗原検出法が用いられ,現在4種類(ユニメディ®「カンジダ」,シカ ファンギテスト カンジダ,プラテリア®カンジダAg,カンジテック®)が利用可能である.
いずれも主にカンジダのもつ細胞壁マンナン(mannan)あるいはその複合体を特異抗体により検出する.ユニメディ®およびシカファンギはともに優れた方法で勧められるが,C. albicansのマンナン抗原を用いているため,交差抗原性の低い菌種(C. krusei,C. glabrataなど)では感度がやや低めになる.プラテリア®では全体的に感度が低めだがnon-albicans感染症における感度はさらに低くなる.カンジテック®は最も早く開発された製品で,比較的高感度であるが,特異度に難があるため用いられなくなってきている.また,免疫学的検査ではないが,本症では(1→3)-β-D-グルカン測定も有意義である.
E 病院感染対策としての抗体検査
病院感染対策としての抗体検査
著者: 浅利誠志
ページ範囲:P.893 - P.895
今,なぜ成人の麻疹,水痘,風疹,流行性耳下腺炎(ムンプス)の抗体検査が必要か
麻疹や流行性耳下腺炎は「子どもの病気であり成人患者は少ない」と思っている医療従事者が多い.しかし,医療の現場では新人の医師,看護師,検査技師,事務職員などの発症者が多く,易感染性患者への伝播が危惧されている1).特に麻疹性肺炎を併発した場合は,有効な治療薬がないために重篤となるケースが多い.
表1に2000~2009年の4疾患の国内発生患者数(国立感染症情報センターIDSC,2010年1月7日現在)を示した.2006年まで減少傾向がみられていた麻疹は,2007年と2008年に10~20代を中心とする流行(IASR28:239-240,2007)が起こり,休校する高校・大学が相次いだことは記憶に新しい.このため発症リスクの高い新人職員によるウイルス院内伝播防止対策は急務となっている.
V 生化学 A 血漿蛋白
1 免疫電気泳動法
著者: 中村和行
ページ範囲:P.898 - P.901
はじめに
本稿では,電気泳動法による免疫反応を用いた臨床検査法である免疫電気泳動法(immunoelectrophoresis,IEP)の開発の歴史と実際と今後について述べる.
2 免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM)
著者: 山田俊幸
ページ範囲:P.902 - P.904
免疫グロブリンとは
免疫グロブリン(immunoglobulin,Ig)はB細胞と,B細胞が成熟して主に骨髄に定着した細胞である形質細胞から産生される.免疫グロブリンは生体防御のシステムにおいて抗体として機能する蛋白質である.IgG,IgA,IgM,IgD,IgEの5種類のクラスがあり,血中ではIgG,IgA,IgMの濃度が高い.基本構造は2本の重(H)鎖と2本の軽(L)鎖からなり,H鎖の抗原性が免疫グロブリンクラスを決め,L鎖はκ鎖かλ鎖のどちらか一方がその免疫グロブリン分子を構成する.
IgGは補体を活性化する,食細胞に結合して抗体依存性細胞障害を起こす,胎盤を通過して母子間免疫に関与するなど多彩な機能を示す.IgAは粘膜面に分泌されて局所で感染を防御する,補体の第2経路を活性化するなどの機能を示す.なお,粘膜面に分泌されるものは二量体となっている.IgMは五量体の高分子構造で,異物に対して最初に産生される抗体として機能する.また,補体活性化能も有する.
B 新しい動脈硬化マーカー
1 small dense LDL/2 レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)/3 高感度C-反応性蛋白(hs-CRP)
著者: 芳野原
ページ範囲:P.905 - P.909
1 small dense LDL
LDL(low density lipoprotein)分画はいろいろな大きさのLDL粒子の集団から成り立っているが,最近では特にサイズの小さな,比重の重い(small,dense)LDLの動脈硬化への関与が注目されている.このLDL粒子はin vitroで酸化を受けやすいことが指摘されており,このことがLDLリセプターによる細胞内への取り込みの遅延を招き1),動脈硬化進展の原因となる.最も注目すべき点は,small dense LDLをもつ場合はパターンBと呼ばれ,正常のサイズのLDL粒子をもつ場合(パターンA)に比べて心筋梗塞の発生率が3倍となることである.既に日本人で心筋梗塞を起こした症例の7割以上がパターンBを呈することが報告されており2),筆者らは特に2型糖尿病に心筋梗塞を合併した場合にsmall dense LDLの保有率が76%にも達することも確認している.すなわち欧米人に比べて脂質異常症(高脂血症)の頻度が低く,また心筋梗塞を発症した症例における高コレステロール血症の合併の割合も低い日本人にとっては,血中LDLコレステロールレベルよりもLDLサイズがよりリスクの判定に重要な位置を占めるものと考えられる.
LDLサイズを推定する方法としては,Kraussらのpolyacrylamide gradient gelを用いた電気泳動法が最も信頼性が高いが,泳動時間が長く,操作法も煩雑である.日常の医療保険診療下では,均一な濃度のpolyacrylamide gelを用いた“リポ蛋白精密電気泳動”といった検査項目で推定することが可能である(図)3).一方,Hiranoらは,small dense LDLと正常サイズのLDL粒子の間にはコレステロール含量など微妙な組成の差が存在することから,LDLコレステロールの直接測定法と同様に,リポ蛋白粒子間のわずかな組成の差を利用して自動分析装置にてsmall dense LDLの分別定量が可能な測定キットを考案し,発表した4).この測定キットの原理は第一ステップとして,VLDL(very low density lipoprotein)と正常サイズのLDL分画を沈澱法で分離し,small dense LDLとHDL(high density lipoprotein)分画が含まれる上清を従来のLDLコレステロールの直接測定法を用いてsmall dense LDLコレステロールを求めるものである5).最近ではさらに本法が改良され,自動分析装置でワンステップで測定可能なキットが発売されている.本法によって求められたsmall dense LDLコレステロール値は,超遠心法によるものと極めて良好な相関がある.
C 心疾患マーカー
1 心筋型脂肪酸結合蛋白(H-FABP)/2 心筋トロポニン(cTn)/3 脳性ナトリウム利尿ホルモン(BNP),脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体Nフラグメント(NT-proBNP)
著者: 髙橋伯夫
ページ範囲:P.910 - P.915
高齢化社会の到来とともに虚血性心疾患が増加しており,その診断精度の向上が重要な課題になってきている.従来から心疾患のマーカーとして,AST(aspartate amino transferase),LDH(lactate dehydrogenase),赤沈,CRP(C-reactive protein)などが知られているが,感度の点で意味が薄れている.淘汰が進んだなかで,意味ある検査として残っているのはミオグロビン,ミオシン軽鎖-1,クレアチンキナーゼ(creatine kinase,CK)とCK-MBであるが,それでもこれらは補助診断として使われる程度の評価である.最も評価が高い特異的心筋マーカーはトロポニン(IとT)である.加えて,心筋細胞質に存在し,病変早期に血中に逸脱する心筋型脂肪酸結合蛋白(heart-type fatty acid-binding protein,H-FABP)は病早期の診断マーカーとして有用である.
他方,心機能や循環動態をモニターする優れた指標として評価が高まっているのが脳性ナトリウム利尿ホルモン(brain natriuretic peptide,BNP)と同時にプロBNPから等モル切り出される脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体Nフラグメント(NT-proBNP)である.これらは主に心室から分泌されるホルモン様ペプチドで,心臓の前後負荷を軽減するように作用を発揮するが,裏返せばその増減は優れた心機能の指標である.
D 新しい炎症マーカー
1 プロカルシトニン/2 サイトカイン/3 サイトカイン誘導因子
著者: 赤星透 , 和田達彦
ページ範囲:P.916 - P.920
炎症マーカーとは
炎症とは,外因性または内因性の起炎刺激に対して惹起される生体反応である.炎症を惹起する起炎因子には外因性と内因性の2種類があり,外因性起炎因子には病原微生物や物理的因子,化学的因子など,内因性起炎因子には循環障害や免疫反応などが知られている.炎症マーカーは,炎症の有無や程度を反映し,炎症の診断や評価に役立つ臨床検査項目の総称である.炎症性疾患において変動する主な炎症マーカーを表1に示す.体温や心拍数,呼吸数などの生理的指標,末梢血における白血球数や好中球数,さらにはCRP(C-reactive protein)やSAA(serum amyloid A protein)に代表される急性相反応物質などは従来から臨床検査における炎症の指標として汎用されてきた.近年における炎症研究の進歩により,さまざまな因子が炎症の発現や進展に関与し,これらの因子が炎症マーカーとして臨床応用できることが明らかにされた.
本稿では,これらの炎症マーカーのなかから,プロカルシトニンとサイトカイン,サイトカイン誘導因子について解説する.
E 腫瘍マーカーの現状
腫瘍マーカーの現状
著者: 松尾収二
ページ範囲:P.921 - P.925
腫瘍マーカーとは
腫瘍マーカーの歴史は1848年の多発性骨髄腫患者におけるBence-Jones proteinの発見に始まり,1963年のAbelevらによるαフェトプロテイン(α-fetoprotein,AFP),1965年のGoldらによる癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen,CEA)の発見へと続いた.腫瘍マーカーは,表1に示したごとく,癌胎児性蛋白,癌関連抗原,腫瘍・生体組織産生物質,癌関連遺伝子産生物質,腫瘍産生ホルモン,逸脱酵素など多岐に及ぶが,狭義に腫瘍マーカーといえば,悪性腫瘍に高い特異性を有する物質として登場した,癌胎児性蛋白,癌関連抗原,腫瘍・生体組織産生物質,癌関連遺伝子産生物質およびホルモンの中のガストリン放出ペプチド前駆体(gastrin-releasing peptide precursor,ProGRP)といったマーカーを指す.
狭義の腫瘍マーカーは本特集のテーマである免疫反応を利用した検査で,しかもモノクローナル抗体を用いた微量測定法で検査される.この検査法の発達は診療における腫瘍マーカーの価値を著しく引き上げた.
F 線維化マーカー
1 肺の線維化マーカー
著者: 諏訪部章
ページ範囲:P.926 - P.930
間質性肺炎と肺線維症
間質性肺炎と肺線維症は混同されやすい疾患である.間質性肺炎の分類を図1に示す.間質性肺炎は,大きく線維化に至るものとそうでないものとに分類される.線維化に至らない間質性肺炎は,マイコプラズマやウイルスなどの感染によるものがほとんどで一過性であることが多い.線維化には肉芽腫性と非肉芽腫性とがあり,各々に原因既知のものと不明のものとがある.このなかで,原因不明で両側肺野にびまん性陰影をきたす特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonia,IIP)が間質性肺炎の代表的疾患である.IIPは主として臨床症状やX線写真の陰影からの診断であり,このなかで組織学的検索により線維化が証明されたものを特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis,IPF)と称するのが一般的である.
肺胞は肺胞上皮細胞(I型とII型)に覆われた空間であり,間質は正常では薄い壁として存在している(図2a).一般的な細菌性肺炎は,肺胞内に到達した細菌と滲出好中球との戦いとしてとらえられる(図2b).これに対し,間質性肺炎は間質への細胞浸潤を主体とする疾患であり,間質は肥厚する(図2c).従来,肺線維症は間質に線維芽細胞が増殖し,間質が肥厚する結果,肺胞腔が狭められる疾患と理解されてきた(図2d)が,最近では肺胞内線維化(intra-alveolar fibrosis)という概念が一般的になっている.
2 肝の線維化マーカー
著者: 池田均
ページ範囲:P.931 - P.934
肝臓に障害を与える原因は,ウイルス,アルコール,薬剤,過栄養,自己免疫機序など多岐にわたるが,原因のいかんにかかわらず障害が継続(慢性化)すると,これに対する創傷治癒機転が持続するため,肝臓には線維成分が沈着し線維化をきたす.線維化が高度に及ぶと肝硬変症となり,肝機能の低下,門脈圧亢進症などにより予後不良の病態となる.すなわち,線維化は肝障害が継続する慢性肝臓病の主要な病態であり,その程度の把握は診療上重要である.また,わが国で慢性肝臓病の原因として最も頻度の高いC型肝炎においては,昨今インターフェロンと抗ウイルス薬の組み合わせでウイルスを排除し,完治を目指すことが可能となってきたが,一般に線維化が進んだ症例では治療効果が低いことが明らかとなっている.したがって,C型肝炎の治療効果を推定するためにも線維化の診断は重要となっている.
肝臓の線維化を診断するためには,まず肝生検による組織診断が最も信頼性の高い検査法とされてきた.しかしながら,生検を行うには入院を必要とするうえに,腹腔内出血などの重篤な合併症のリスクがあるため患者の負担が大きい.また,採取する組織が小さいため肝臓全体の変化を必ずしも示していない可能性があり,組織を観察する検者による診断の偏りの問題も指摘されている.侵襲性を考慮すると,当然ながら何度も検査を行うことは難しい.このような組織診断の欠点を克服するため,血液中の物質を測定することにより肝線維化の診断が可能となるマーカーが探索されてきた.
G ホルモン
1 甲状腺ホルモン,甲状腺刺激ホルモン
著者: 村上正巳
ページ範囲:P.935 - P.938
甲状腺ホルモン,甲状腺刺激ホルモンとは
甲状腺刺激ホルモン(thyroid-stimulating hormone,TSH)は,黄体形成ホルモン(luteinizing hormone,LH)や卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone,FSH)などと同じく下垂体前葉から分泌される糖蛋白ホルモンで,視床下部ホルモンである甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(thyrotropin releasing hormone,TRH)の刺激により合成および分泌が促進される.TSHは甲状腺濾胞上皮細胞に存在するTSHレセプターに作用して,甲状腺のヨードの取り込み,甲状腺ホルモンの合成と分泌,ならびに甲状腺細胞の増殖を促す.
一方,甲状腺ホルモンは視床下部におけるTRH,下垂体前葉でのTSHの合成と分泌を抑制する.甲状腺から分泌される主な甲状腺ホルモンはサイロキシン(thyroxine,T4)であり,末梢組織において甲状腺ホルモン脱ヨード酵素の働きによってトリヨードサイロニン(3,5,3′-triiodothyronine,T3)に変換されて生理作用を発揮する(図).血中の甲状腺ホルモンの大部分は甲状腺ホルモン結合蛋白(thyroid hormone binding protein,TBP)と結合し,結合していない甲状腺ホルモンは遊離型のfree T3(FT3)ならびにfree T4(FT4)として存在する.健常人ではT3の約0.3%がFT3として存在し,T4の約0.03%がFT4として存在する.T3とT4はTBPの濃度の影響を受けるが,FT3とFT4はTBPの濃度に関係なくほぼ一定に保たれるため,一般に甲状腺機能の評価にはT3,T4の測定よりもFT3,FT4の測定が望ましい.
2 インスリンとその関連項目
著者: 小口修司
ページ範囲:P.939 - P.944
インスリン・C-ペプチド・プロインスリン
インスリンは1921年にBantingとBestによって発見されたペプチドホルモンである.ヒトインスリン遺伝子は第11染色体短腕に存在する1,430塩基対で,三つのエクソンと二つのイントロンからなる.β細胞核内のインスリンDNAの遺伝情報はセントラルドグマの流れに従い,細胞質内でアミノ酸に翻訳されプレプロインスリンとなる.疎面小胞体内に取り込まれたプレプロインスリンはプレペプチド部分が除去,ゴルジ(Golgi)装置に転送され,インスリンの前駆物質であるプロインスリンとなる.プロインスリンは,顆粒内にてendopeptidase(PC2,PC3/PC1)およびcarboxypeptidase Hの関与によって,その中間にあるそれぞれ2個の塩基性アミノ酸(Arg・Arg,Lys・Arg)の部分の両端で切断され,インスリンとC-ペプチドとなる1).つまり,1モルのプロインスリンからインスリン1モルとC-ペプチド1モルがつくられることになる.それらのアミノ酸数と分子量は,プロインスリンが86個で約9,000,C-ペプチドが31個で約3,000であり,インスリンは21個のアミノ酸からなるA鎖と30個のアミノ酸からなるB鎖が二つのS-S結合にて構成される分子量約6,000のペプチドホルモンである.なお,インスリンとC-ペプチドは血中へ放出されるが,プロインスリンの一部はそのままインタクトプロインスリンとして,または分解過程で生じた中間生成物であるスプリットプロインスリンの形で血中に残存することも知られている(図1).
VI 血液 A 血球
1 血小板の免疫学的測定
著者: 近藤弘
ページ範囲:P.946 - P.947
血小板の免疫学的測定とは
血小板数の測定法には視算法,自動血球分析法,免疫学的フローサイトメトリー法がある.自動血球分析装置の校正は,他の血球計数項目と同様に,国際的な認証標準物質を特定できないため国際常用基準分析法を規定し,各メーカーはこの分析法で値づけした新鮮血液を用いて基準となる装置の校正を行い,この基準分析装置で校正用血球製品を値づけしている.2001年,国際血液学標準化委員会(International Council for Standardization in Hematology,ICSH)と国際検査血液学会(International Society of Laboratory Hematology,ISLH)は,血小板数の国際常用基準分析法として,それまでの位相差顕微鏡と計算板を用いる視算法に加えて,免疫学的フローサイトメトリー法(ICSH/ISLH法)を規定した.これは蛍光色素(fluorescein isothiocyanide,FITC)で標識したCD41抗体,CD61抗体を血小板膜糖蛋白GPIIb/IIIa複合体に存在する二つの異なるエピトープに結合させて,フローサイトメーターで検出する特異性の高い測定法である.ICSH/ISLH法は,希釈操作や視算によるばらつきが影響する視算法に比べて,正確性,精密性に優れており,校正のための値づけのほかに,血小板数低値検体の正確な測定,自動血球分析装置における正確性の評価などに有用である.
2 細胞表面マーカー(白血病のフェノタイピング)
著者: 池本敏行
ページ範囲:P.948 - P.953
細胞表面マーカーとは
細胞表面マーカー(以下,表面マーカー)とは,造血器腫瘍(白血病)細胞の起源や細胞系列を同定するために測定される表面抗原のことであり,モノクローナル抗体(monoclonal antibody,mAb)やポリクローナル抗体を用いた抗原抗体反応によって検出することから,この解析は免疫学的表現型解析(immunophenotyping)とも呼ばれる.表面マーカー解析の対象となる抗原は腫瘍細胞に特異的なものでなく,正常な血球の分化過程で発現したり消失したりする抗原で,細胞表面に限らず細胞質内や核内にも存在する.したがって,造血器腫瘍の細胞系列や分化段階は正常細胞の表面マーカーとの対比から推測される.
表面マーカーは,幹細胞マーカー(CD34,CD117など),骨髄・単球系マーカー,赤芽球系マーカー(CD71,CD235aなど),血小板系マーカーおよびリンパ球系マーカーに大別される.これらのマーカーの多くはCD(cluster of differentiation)番号が付けられているが,この番号自体に意味はなく,国際的な委員会で認定された順番であり,分化抗原のみならずサイトカインレセプターなどにもCD番号が付けられている.
B 血栓・止血関連マーカー
1 血小板活性化マーカー
著者: 矢冨裕
ページ範囲:P.954 - P.955
血小板活性化マーカーとは
血小板は,生理的止血・病的血栓形成にとどまらず,動脈硬化・血管新生・癌転移・炎症・アレルギーなど種々の生体反応にかかわる.この血小板の多機能性は,血小板が数多くの生理活性物質を貯蔵・産生し,活性化に伴ってこれを細胞外へ放出することと関連している.とくに,血小板は,顆粒成分として,蛋白質・ペプチド性メディエーターの宝庫であるα顆粒を有しており,その活性化に伴って開口放出機序で内容物が細胞外へ放出される(図).血漿に放出されたこれらの成分は,生体において重要な(病態)生理学的役割を果たすと考えられるが,その濃度の測定は臨床検査医学的意義を有する.
つまり,血漿中における血小板特異蛋白質の濃度の上昇は,生体内において血小板放出反応が進行していることを示しており,in vivoでの血小板活性化マーカーになるわけである.この目的で測定されるのが,CXCケモカイン(メモ)として知られているβ-トロンボグロブリン(β-thromboglobulin,β-TG)と血小板第4因子(platelet factor 4,PF4)である.免疫学的手法で測定されるこれらの項目は既に保険収載されている.なお,血小板機能検査として知られている血小板放出反応は,採血後に調整した血小板浮遊液を刺激した際のin vitroの反応を観察するものであり,本検査とは区別されるものである.
2 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)抗体検査
著者: 和中敬子 , 松尾美也子
ページ範囲:P.956 - P.958
HIT抗体とは
ヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia,HIT)は,ヘパリンの重大な副作用の一つであり,血小板減少(通常ヘパリン投与開始5日目以降にヘパリン使用前値の50%以下または10万/μl以下に減少)としばしば血栓症を合併し,重篤化する症例がみられる.その発症の原因がHIT抗体の産生である.
HIT抗体は主としてヘパリンと血小板第4因子(platelet factor 4,PF4)の複合体に対する抗体である(IL-8やNAP-2に対する抗体によるHITの発症例の報告もあるが稀である).PF4は血小板のα顆粒に存在するヘパリン中和物質で,ヘパリンと結合するとその立体構造に変化が起こり,これを新生抗原として抗体(HIT抗体)が産生される.産生されたHIT抗体は,PF4/ヘパリン複合体と免疫複合体を形成し,血小板膜上のFcγIIAレセプターに結合して血小板を活性化し,血小板減少を引き起こす.また,活性化された血小板からはマイクロパーティクルが放出され,凝固系が活性化される1).さらに,HIT抗体は血管内皮細胞や単球を活性化し,組織因子を介して凝固系が活性化され,最終的にトロンビンが産生されて血栓症が誘発される.したがって,HIT診断の基準は,①臨床的症状(血小板減少症あるいは血栓症の合併)と,②HIT抗体の検出である.
3 抗リン脂質抗体
著者: 野島順三
ページ範囲:P.959 - P.961
抗リン脂質抗体とは
抗リン脂質抗体とは,リン脂質に関連する自己抗体の総称であり,代表的なものとしては,酵素固相化免疫測定法(enzyme-linked immunosorbent assay,ELISA)により定量される抗カルジオリピン抗体(anti-cardiolipin antibodies,aCL)および抗β2-グリコプロテインI抗体(anti-β2-glycoprotein I,aβ2GPI)と,リン脂質依存性凝固反応に対する阻害活性として検出されるループスアンチコアグラント(lupus anticoagulant,LA)活性がある.抗リン脂質抗体の出現は,脳梗塞・深部静脈血栓症・肺塞栓症などの血栓塞栓性疾患や習慣性流死産などの妊娠合併症を引き起こす病因となることが知られており,そのような患者を抗リン脂質抗体症候群(anti-phospholipid syndrome,APS)と称する.
現在,APSの診断には2006年に改変されたAPS診断基準が有用である(表).臨床所見として画像検査または病理所見で診断された動脈・静脈血栓塞栓症や妊娠合併症が認められ,かつ検査所見として①aCL,②aβ2GPI,③LA活性のいずれかが,12週間以上の間隔をあけて2度以上確認された場合にAPSと診断される.
4 凝固マーカー
著者: 島津千里
ページ範囲:P.962 - P.965
凝固マーカーとは
外傷,炎症性サイトカインなどにより活性化された単球や血管内皮細胞から組織因子が発現し,活性化第VII因子(FVIIa)との結合により血液凝固系カスケードが活性化され,最終的にプロトロンビンがトロンビンに変換される.トロンビンはフィブリノゲン(メモ)を限定分解してフィブリンに転換する(図).この際,プロトロンビンからフラグメント1+2が遊離する.生成されたトロンビンは阻害因子であるアンチトロンビンと速やかに複合体を形成して,トロンビン・アンチトロンビン複合体(thrombin-antithrombin complex,TAT)が形成され不活化される.
活性化トロンビンは酵素作用によってフィブリノゲンAα鎖を切断し,フィブリノゲンN末端に存在するフィブリノペプチドA(fibrinopeptide A,FPA)を放出してdesAA-fibrinとなる.次いでBβ鎖N末端も切断され,フィブリノペプチドB(fibrinopeptide B,FPB)を放出し,desAABB-fibrinとなる.FPAとFPBが切断されて残った分子がフィブリンモノマー(fibrin monomer,FM)である.FMは血中では単体で存在することは少ないといわれ,大部分はフィブリノゲン2分子と結合した可溶性フィブリン(soluble fibrin,SF)として循環する.また,SF同士が重合したり,フィブロネクチンなどと複合体を形成し,可溶性フィブリンモノマー複合体(soluble fibrin monomer complex,SFMC)として血中を循環する.さらに,活性化第XIII因子の作用によりγ鎖間に架橋が形成され,安定化フィブリン(フィブリン血栓)となる.FMは線溶活性因子であるプラスミンによって分解されたFMとも複合体が形成されるなどの報告もあり,凝固亢進病態におけるSF/SFMCの血中存在様式は複雑であり,いまだ十分に解明されていない.
5 線溶マーカー
著者: 朝倉英策 , 林朋恵
ページ範囲:P.966 - P.968
線溶マーカーとは
組織因子(tissue factor,TF)の作用によって凝固活性化を生じると,最終的にトロンビンが形成される.トロンビンがフィブリノゲンに作用すると,フィブリノゲンはフィブリンに転換して,さらにフィブリンが重合すると血栓が形成される.この重合されたフィブリンを安定化するために,血液凝固第XIII因子による架橋結合(cross-link)が行われる.これに対して,形成された血栓を溶解しようとする働きのことを線溶(fibrinolysis)という.
線溶が開始されるためには,血管内皮からの組織プラスミノゲンアクチベータ(tissue plasminogen activator,t-PA)産生が必要である.t-PAはプラスミノゲン(肝で産生)をプラスミンに転換し,プラスミンは血栓(架橋化フィブリン)を分解する.血栓が分解された際に生ずる分解産物のことをフィブリン/フィブリノゲン分解産物(fibrin/fibrinogen degradation product,FDP)〔Dダイマー(D dimer)〕という(図).t-PAおよびプラスミノゲンはフィブリン親和性が高く,フィブリン上で能率よく線溶が進行する.
6 血管内皮細胞マーカー
著者: 川合陽子
ページ範囲:P.969 - P.971
血管内皮細胞マーカーとは
内皮細胞マーカーとは,生体内を網羅する大小の血管の内張を覆う一層の内皮細胞が,なんらかの原因で障害または傷害(perturbation or injury)を受けると,通常存在する量よりも高値となるような物質を測定することで内皮細胞障害の有無や程度を判定し,診断や治療に役立てようとするマーカーの総称である.血管内皮細胞の研究はそのアプローチが難しく,障害の同定や結果の解釈には,いまだ一定の見解がなく,今後発展が期待されるマーカーと思われる.
血管内皮細胞は血管壁内腔表面を単層状に覆う細胞であり,血管内恒常性維持に中心的な役割を遺伝子レベルで果たしている.健常時に流血中に存在する血小板が凝集しないのは,血管内皮細胞表面のヘパリン様物質が陰性荷電を有していることや,血小板表面も陰性荷電を有していることが重要であるが,内皮細胞で合成される血管弛緩作用を有するプロスタサイクリン(PGI2)や一酸化窒素(nitric oxide,NO)による抗血小板作用の役割も大きい.凝固因子の制御はヘパラン硫酸の末端のアンチトロンビンや,トロンボモジュリン(thrombomodulin,TM)の発現により活性化プロテインCが抗凝固活性を保持し,適度な線溶系も作動している.白血球は血管内皮細胞上をローリングしており,炎症時に白血球や内皮細胞が活性化されると,接着・遊走が起こる.血管内皮細胞の抗血栓性の維持には血流による制御機構も大切であり,心筋梗塞症など血管分岐部の下流に血栓が多発するのは,血流が急に遅くなることで血管内皮細胞の恒常性が破綻されるからである.さらに,炎症性サイトカインや凝固物質をはじめとする蛋白分解酵素や種々の刺激物質で刺激を受けると,恒常性が破綻し,本来の抗血栓性が失われ,血栓形成へと傾く.代表的な疾患としては,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation,DIC),血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy,TMA),糖尿病における血管障害,動脈硬化症などが挙げられる.血栓症を診断する分子マーカーは多いが,そのなかで内皮細胞障害を同定するマーカーは少ない.血管内皮細胞障害を反映する血漿中の分子マーカーとしては,フォン・ウィルブランド因子(von Willebrand factor,vWF)とTMが注目されている.その他に線溶系分子マーカーである組織プラスミノゲンアクチベータ(tissue-plasminogen activator,t-PA)とそのインヒビターであるプラスミノゲンアクチベーターインヒビター1(plasminogen activator inhibitor-1,PAI-1),および両者の複合体(tPA-PAI complex,t-PAIC)も内皮細胞障害にて高値となる(図).これらは,出血・凝固検査として包括項目として保険収載されているが,血管内皮細胞障害マーカーではなく,TMやt-PAICはDICの検査として,vWFは出血性疾患の検査として認められている.
VII 一般
1 便潜血
著者: 岡田茂治
ページ範囲:P.974 - P.977
便潜血とは
国語辞書『大辞泉』によると,潜血とは「肉眼では見分けられない微量の出血.糞便(ふんべん)中に混入している消化管からの出血をいうことが多い.生化学的な検査によって知ることができる.潜出血」となっている.すなわち,生化学的(化学法)に測定される消化管からの出血である.われわれは便潜血検査には化学法〔グアヤックFOBT(fecal occult blood test)〕と免疫法(fecal immunochemical test,FIT)があることを認識しているが,呼称や記載に当たって混同して使用していることが多く,時に検査意義や偽陽性の違いから結果の解釈のうえで臨床に混乱を招いてしまうことがある.便潜血ではなく便中ヘモグロビン検査,便中トランスフェリン検査などと正確に名称を使用しなければならない(メモ1).
便中ヘモグロビンは,便中の出血を測定し,大腸癌などを検出する検査として広く利用されている.対策型検診として実施されている大腸がん検診の一次スクリーニング検査として実施され,年間約717万人(2007年度)が受診している社会的にも重要な役割をもつ検査である(メモ2).便中トランスフェリンは安定性が高いという利点をもち,便ヘモグロビンと同時に測定することで大腸癌のスクリーニングとしての有効性が高まることが報告されている.また,便中ラクトフェリンは好中球の特殊顆粒から放出され,炎症性の消化器疾患と大腸癌で上昇することが報告されている.
2 妊娠反応
著者: 伊瀬恵子 , 澤部祐司 , 野村文夫
ページ範囲:P.978 - P.980
妊娠反応とは
妊娠反応は,尿中のヒト絨毛性ゴナドトロピン(human chorionic gonadotropin,hCG)を検出する検査である.hCGは受精により発育中の胎盤絨毛シンシチウム細胞から分泌され,α鎖とβ鎖の二つのサブユニットの非共有結合により形成される分子量38,000の糖蛋白ホルモンである.母体尿中のhCGは妊娠のごく初期から産生され,4週後半には50IU/l程度になる.10週前後でピーク(100,000~500,000IU/l)になり,その後,漸減し分娩1~2週間で消失する1~3)(図1).
主な妊娠反応の測定原理は,βサブユニットの四つのエピトープ(epitope:抗体が認識する抗原決定基)のうちβ-hCGに反応する金コロイド標識β-hCGモノクローナル抗体を使ったサンドイッチ法で,判定にはイムノクロマト法が用いられている(図2).
3 寄生虫検査
著者: 赤尾信明
ページ範囲:P.981 - P.984
寄生虫感染による生体の免疫反応の特徴
異物である寄生虫が生体に侵入したときに起きる免疫現象は非常に複雑であり,侵入した寄生虫の排除あるいは防御免疫応答の全貌が完全に解明されているわけではない.しかし,一般的に腸管内あるいは組織内寄生蠕虫類の感染では,宿主のTh2応答の結果として起きるIgE抗体の産生や末梢血好酸球増多がみられる.一方,単細胞の寄生虫である原虫類の感染ではTh1細胞が誘導され,インターフェロンγ(interferon-γ,IFNγ)産生を介してマクロファージが活性化し,原虫感染に対する防御反応を発揮する.また,寄生虫の種類だけではなく,寄生部位や感染時期,宿主の遺伝的背景の相違によっても生体の示す免疫反応は異なってくる.
4 尿沈渣における免疫染色の活用
著者: 横山貴 , 堀田茂
ページ範囲:P.985 - P.989
尿沈渣検査とは
尿中に自然剝離した細胞や成分を観察することで,腎・泌尿器にとどまらず全身疾患の診断と治療に役立つ情報を提供できるのが尿沈渣検査である.それは,心臓より拍出された血液が,全身をめぐり腎臓の糸球体で濾過されるため,全身で起きている病態および疾患を尿が反映しているからである.実際,現場では変形赤血球,単球,尿細管上皮細胞による糸球体腎炎などの活動性,白血球,細菌,真菌による尿路感染症の有無や異型細胞の検出による尿路系腫瘍の有無を把握できることはいうまでもないが,ヘモジデリン顆粒の出現により,溶血性疾患の発見や心臓の弁置換術後のフォローアップ,さらにビリルビン尿およびビリルビンに黄染した尿細管上皮細胞を観察することで肝障害を把握することも可能である.したがって,尿中に出現しうるすべての細胞や成分には無意味なものが一つもなく,必ず原因あっての出現であり,それを観察することは生体を管理することにおいて重要な役割を果たすと考える.最近では形態学的観察による細胞や成分の由来や出現量の報告だけではなく,免疫学的手法を用いて質的および機能的な情報を提供することも可能となって,ますます臨床的意義の高い検査となっている.
VIII 病理・細胞診
1 細胞診
著者: 加戸伸明 , 伊藤仁
ページ範囲:P.992 - P.994
細胞診領域における免疫反応を利用した検査法として,免疫細胞化学染色が挙げられる.本法は組織標本に対する酵素標識抗体法(免疫組織化学染色)として開発され,組織診分野において確定診断や治療法の選択に必要不可欠な検査となっている.現在では細胞診領域にも積極的に応用されるようになり,“免疫細胞化学染色”として用いられているが,この手法を用いることにより,診断上有用なさまざまな抗原が観察可能となり,主に良性と悪性の鑑別,組織型推定などに応用され,パパニコロウ(Papanicolaou)染色による形態学的診断に客観性,正確性を与えている.
しかしながら,本法は細胞診材料を用いるため,組織標本とは異なる配慮が必要となる.まず本法に用いる細胞診標本は,架橋反応を利用したホルマリン固定とは異なり,95%エタノールによる脱水凝固固定を用いていることを認識する必要がある.また,検出する抗原や用いる抗体によっては,エタノール固定状態での長期間保存により,抗原性が減弱することが知られており,注意を要する.
2 悪性リンパ腫
著者: 中條智子 , 田丸淳一
ページ範囲:P.995 - P.1002
リンパ節はリンパ管に沿って全身に散在し,種々の経路から侵入した外来性,時には内因性異物などに対して,生体を防御するために役割分担された各種の免疫担当細胞が反応している組織である.悪性リンパ腫は免疫担当細胞の主役であるリンパ球を発生母体とする腫瘍の総称であり,このリンパ節あるいは先天性・後天性に備わったリンパ組織に発生する.腫瘍化したリンパ球は本来の細胞系列や分化成熟過程における各段階の分化抗原を保持しているので,その表現型を検索することにより腫瘍細胞の正常対応細胞を認識することが可能である.このことは腫瘍の診断および亜型分類に応用されている.
日常の病理診断,臨床診断,治療業務において,悪性リンパ腫の亜型分類はWHO分類が用いられている.2001年にその第3版1)がREAL(Revised-European-American Lymphoma)分類(1994年)2)に基づいて作成され,2008年には新たに第4版3)が紹介された.B細胞性腫瘍,T/NK細胞性腫瘍,そしてHodgkinリンパ腫に分けられ,さらに免疫不全関連リンパ増殖性疾患,組織球・樹状細胞腫瘍がリンパ系腫瘍として扱われている.B細胞性およびT/NK細胞性腫瘍は前駆型(precursor)と成熟型(mature)に分けられる.今回はB細胞性,T/NK細胞性腫瘍,Hodgkinリンパ腫の診断に際して有用と思われる免疫組織化学染色について述べる.
3 乳癌
著者: 中村ハルミ , 津田均
ページ範囲:P.1003 - P.1008
はじめに
病理・細胞診分野で用いられる免疫反応には免疫組織化学(immunohistochemistry,IHC)と免疫細胞化学(immunocytochemistry,ICC)とがある.乳腺疾患診断の分野においてIHCは広く応用され,その領域は,①癌細胞における特定分子の発現の有無を明らかにし,病理診断名の確定や治療適応の決定に供するもの,②病変の良悪性診断の補助として用いるもの,に分けられる.前者の分子としてホルモン受容体〔エストロゲン受容体(estrogen receptor,ER),プロゲステロン受容体(progesterone receptor,PgR)〕,HER2(c-erbB-2)蛋白,Ki-67抗原,E-カドヘリンなどがあり,後者の分子としては,サイトケラチン5/6,p63などが知られている.これら以外にも研究レベルでは,筋上皮マーカーやリンパ節転移マーカーとしてのサイトケラチン19ほか,さまざまな分子の発現が調べられている.本稿では,これらの免疫反応を用いた組織化学が病理診断において果たす役割について概説したい.
4 子宮頸癌
著者: 佐伯春美 , 石和久
ページ範囲:P.1009 - P.1011
子宮頸癌とは
子宮頸癌はわが国では現在,女性生殖器癌で最も頻度が高く,年間約8,000人に発生し,約2,500人が亡くなっている.特に最近は20~30歳代で発生率が増加し,死亡率も若年層で急激に上昇している.通常型の子宮頸癌の原因はヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus,HPV)感染症によることが明らかとなっている.HPVは一生涯で一度は感染するといわれているが,通常90%以上は免疫応答により自然排出し,残りは持続感染して異形成,さらには子宮頸癌になると考えられている.異形成は軽度・中等度・高度異形成に分類され,高度異形成まで進むと上皮内癌および子宮頸癌(主に扁平上皮癌)に進展する1).
子宮頸癌は扁平上皮癌および腺癌,その他の上皮性腫瘍(腺扁平上皮癌,すりガラス細胞癌,腺様囊胞癌,腺様基底細胞癌,カルチノイド,小細胞癌,未分化癌)に分類される.これらの病理組織学的鑑別は,ヘマトキシリン・エオジン(hematoxylin-eosin,HE)染色にて行われることが通常であるが,時にHE染色のみでの診断が困難であり,免疫組織化学染色によって補助的に診断が行われる.また,子宮頸部には悪性リンパ腫もみられ,未分化癌との鑑別には免疫組織化学染色は有用である.
5 上皮性腫瘍の免疫組織化学
著者: 手島伸一
ページ範囲:P.1012 - P.1015
病理診断に有用な免疫組織化学
病理診断の基本はHE(hematoxylin-eosin)染色であることはいうまでもないが,いまや日常の診断に免疫組織化学(免疫染色)は不可欠となっている.新規抗体の増加,自動免疫染色装置の普及,免疫染色に対する保険点数の加算などにより,近年免疫染色の施行件数は明らかに急増している.しかし,悪性の上皮性腫瘍(癌腫)の日常診断の際に,免疫組織化学が真に有用であることはそれほど多くなく,免疫組織化学が無意味であったり,診断を間違えた方向に向かわせることも多い.したがって,闇雲に染色を施すのではなく,有用な抗体を適切に選択し,優れた染色を行い,結果を正しく判定するという作業はますます重要となっている.そこで本稿では,当院の日常業務で使用している市販抗体をもとに,悪性の上皮性腫瘍(癌腫)の診断に有用な市販抗体を解説してみたい.
6 非上皮性腫瘍
著者: 長谷川匡
ページ範囲:P.1016 - P.1021
非上皮性腫瘍とは,骨組織に発生する骨腫瘍と上皮以外の間葉系組織と中枢神経以外の神経組織から発生する,あるいはこれらへ分化を示す軟部腫瘍とが含まれ,併せて骨・軟部腫瘍とも呼ばれる.現在,骨・軟部腫瘍の病理組織分類にはWorld Health Organization(WHO)による分類が広く用いられている1).骨・軟部腫瘍の診断は臨床経過,画像,病理形態を総合して行う.通常,診断に際して形態学的特徴が重視されるが,同じ特徴を示すものや細胞分化が不明な場合は免疫組織化学(immunohistochemistry,IHC)を行う.IHCの技術は進歩し,診断に有用な抗体が多く販売されているが,いまだに偽陽性または偽陰性が問題となっている.しかし,この注意点を常に考慮してIHCを行えば,日常診療に有効な手段となりうる.
本稿では非上皮性腫瘍におけるIHCについて解説し,その有用性が高い組織型をいくつか紹介する.
column
DIC病型分類
著者: 朝倉英策
ページ範囲:P.765 - P.765
播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation,DIC)における著しい凝固活性化は共通病態であるが,線溶活性化の程度は基礎疾患により異なる.
凝固活性化は高度であるが線溶活性化が軽度なDICは,敗血症に合併した例に代表される.線溶阻止因子(plasminogen activator inhibitor,PAI)が著増して線溶抑制状態となり,多発した微小血栓が溶解されにくく微小循環障害による臓器障害が高度になりやすい.この病型を「線溶抑制型DIC」と言う.凝固活性化マーカーであるトロンビン-アンチトロンビン複合体(thrombin-antithrombin complex,TAT)は上昇するものの,線溶活性化マーカーであるプラスミン-α2-PI複合体(plasmin-α2-PI complex,PIC)は軽度上昇にとどまる.また,微小血栓の溶解を反映するフィブリン/フィブリノゲン分解産物(fibrin/fibrinogen degradation products,FDP)やDダイマー(D dimar)も軽度上昇にとどまる.
CD分類とは
著者: 池本敏行
ページ範囲:P.777 - P.777
CD(cluster of differentiation)分類は,細胞表面や細胞内抗原(分子)に対するモノクローナル抗体を反応特異性に基づいて国際的に分類整理したもので,同じCD番号が付いたモノクローナル抗体ならば同じ分子を認識する.したがってCD抗体を用いて造血器腫瘍細胞の表面マーカー解析を行えば,細胞系列や分化成熟段階について世界共通の理解が得られる.しかし,同じCD番号に属するモノクローナル抗体であっても,抗体産生細胞株(クローン)によって認識する抗原決定基は異なっている.また,同じ抗体であっても標識物の違いによって検出感度が異なるため,表面マーカー解析結果に差が生じることがある.CD分類は当初,モノクローナル抗体の分類法であったが,現在ではモノクローナル抗体が認識する分子の名称としても用いられ,CD363まで決定されている.
生体防御システムにおけるリンパ球の分化と活性化機構
著者: 渋谷和子
ページ範囲:P.809 - P.809
免疫系は,からだに侵入してきたウイルスや細菌などの病原微生物に対して攻撃をしかけ排除する生体防御システムである.一方,健常人の免疫系は,自分の細胞や組織を攻撃することはない.それでは,どうして免疫系は自分を攻撃せずに,病原微生物に対しては攻撃をしかけることができるのだろう.その秘密は獲得免疫系の中心的細胞であるリンパ球の分化と活性化機構にある.リンパ球が未熟な細胞から成熟細胞に分化する過程で,自己を攻撃するリンパ球は排除されてしまう.つまり,自己に対して無害なリンパ球だけが成熟できるのである.一方,成熟リンパ球は病原微生物ごとに特異的に見分けることができる抗原受容体を発現している.この受容体が病原微生物を認識すると,リンパ球に活性化シグナルが入る.このようにして,リンパ球は侵入してきた病原微生物に特異的な免疫応答を引き起こすことができるのである.昨今の研究により,リンパ球の分化や活性化の機構が明らかになるほど,その精緻さには感嘆するばかりである.
免疫反応を用いた腎機能検査
著者: 伊藤喜久
ページ範囲:P.824 - P.824
健常人では,おおむね分子量5万以下の血清蛋白が腎糸球体基底膜を通過し近位尿細管で再吸収分解されて,ごくわずかしか尿中に排泄されない.見方を変えると,GFRの低下により分子量5万くらいの蛋白から徐々に血清濃度が上昇し始める.急性相反応物質(α1-アンチトリプシンなど)に属さず他の成分と複合体を形成(IL-6,PSA)しない腎前性の変動の少ない単独成分,例えば酵素ではアミラーゼ(分子量5万),蛋白ではペプシノーゲンI(4万),α1-ミクログロブリン(3万)などでは,シスタチンC上昇に先行してGFR70~90ml/分あたりからの低下を見て取れる.
一方尿ではアルブミン,α1-ミクログロブリンの同時測定により糸球体,尿細管機能の低下を相乗的に病態解析できる.抗癌剤,抗菌薬の使用による急性腎不全,慢性進行性に腎機能低下をきたす病因病態は腎尿細管,間質が主体的にかかわっており,もっと尿細管機能に注意が向けられてもよい.病態生理を踏まえて,自由な発想で既存の項目の検査値を見直してはいかがだろうか.
HPVワクチンによる子宮頸癌予防と治療
著者: 川名敬
ページ範囲:P.877 - P.877
子宮頸癌は,近年20~30歳代の女性の癌では罹患者数が1位であり,かつ急増している.子宮頸癌の原因は,ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus,HPV)であり,そのHPVは性交経験者なら誰でも感染している.今年から使用できるようになったHPVワクチンは,ウイルスと類似した粒子状のウイルス蛋白質を抗原にしたワクチンで,血清中に誘導されたIgG抗体が子宮頸部粘膜に漏出して,中和効果を発揮する.高悪性度のHPV16,18型の感染を予防することから,子宮頸癌の約70%は予防できると期待される.がん検診と組み合わせることによって子宮頸癌は100%予防しうる.ワクチン接種の優先対象者は,性交未経験者である11~14歳の学童女子であり,予防効果の確実性が高い.一方,成人女性は誰でもいずれかのHPVに感染しているが,もしそれがHPV16,18型であれば,予防ワクチンを接種する意味がない.がん検診で癌を早期発見することになる.子宮頸癌の前癌病変は,HPVの癌蛋白質を発現しているので,それに対する細胞傷害性T細胞を誘導するワクチンがHPV治療ワクチンである.前癌病変の初の治療薬になるかもしれない.子宮頸癌は,ウイルス発癌であるがゆえに,ワクチンで予防や治療が現実的なものとなっているのだ.
Helicobacter pylori感染とサイトカイン
著者: 山岡吉生
ページ範囲:P.883 - P.883
H. pylori感染胃粘膜では,好中球浸潤が特徴的で,好中球遊走作用のあるインターロイキン-8(interleukin-8,IL-8)の産生が著明です.そのため,IL-8産生能のあるH. pyloriの病原因子を探す研究が進められてきました.最初に報告されたIL-8産生因子はcytotoxin associated gene product(CagA)と呼ばれ,cag pathogenicity island(PAI)と呼ばれる30ほどの遺伝子群の端に遺伝子が存在します.cag PAI産物は注射器のような構造をしており,CagAを細胞内に注入する作用があります.注入されたCagAは細胞内シグナル伝達を撹乱してさまざまな変化をもたらします.ところが,研究が進むに従い,CagA自身にはあまりIL-8産生能はなく,cag PAIを通して注入された別の物質(ペプチドグリカンなど)にIL-8産生能があることがわかってきました.しかしcag PAI陰性のH. pyloriに感染した人の胃粘膜でもIL-8の産生は非感染者に比べると高度で,cag PAI以外にもIL-8産生に関与する因子はあるはずとの仮説のもと,筆者らは新しい病原因子発見に奔走し,2000年にouter inflammatory protein(OipA),2005年にduodenal ulcer promoting(DupA)というIL-8誘導因子を発見・命名しました.H. pylori感染による病原性の研究は,一つのサイトカインを取り巻く物語であります.
抗サイトカイン療法による免疫疾患の治療
著者: 亀田秀人
ページ範囲:P.915 - P.915
生物学的製剤,特に抗サイトカイン療法は,従来の低分子化合物と比較して非常に高い選択特異性と直接毒性の低さに基づき,十分量投与での画期的なリスク・ベネフィットバランスを可能にした.したがって,病態形成に中心的な役割を果たしている分子を標的とした究極の分子標的療法となり,“proof-of-concept”としての治療を実現した.主に点滴静注と皮下注射の製剤があり,現在わが国で市販されているのは腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor,TNF)とインターロイキン-6を標的とした製剤である.これらの製剤により,関節リウマチやクローン病をはじめとした多くの難治性免疫疾患患者において,寛解導入が実現可能となった.早期からの寛解導入により日常生活に全く支障を認めない患者が増えており,抗サイトカイン療法は数多くの疾患の治療体系にパラダイムシフトをもたらした.さらに,関節リウマチに対する抗TNF製剤では,少なからぬ患者に関節(特に骨)破壊の修復をもたらし,負(マイナス)の活動性という概念も導入されている.
固形腫瘍への免疫療法
著者: 田中実
ページ範囲:P.938 - P.938
固形腫瘍免疫の研究は腫瘍関連抗原を探索することから始まる.しかし,それらを単にワクチンとして用いても腫瘍を征圧することはできない.そこで腫瘍関連抗原の免疫を強力に惹起するために樹状細胞を用いた治療戦略が盛んに行われ,樹状細胞療法の臨床研究の数は,大腸癌や肺癌などのさまざまな癌腫を対象に,現在100を超えている.腫瘍は,もともと宿主の免疫抑制機構を逃れて増殖してきているうえ,多くの固形腫瘍の患者は,それまでの化学療法や放射線治療により免疫抑制状態にあり,このような状況下では抗腫瘍免疫の惹起・成熟は難しい.また,一時的に腫瘍抑制効果が得られても,樹状細胞による腫瘍関連抗原の提示時に共刺激シグナル伝達に失敗すると免疫寛容が誘導され,腫瘍がかえって増大することがわかっている.今後は,腫瘍特異細胞傷害性T細胞を識別する制御性T細胞を選択的に排除する手法を用いた新たな樹状細胞療法の開発が期待される.
メラノーマの免疫療法
著者: 高田実
ページ範囲:P.944 - P.944
メラノーマは免疫原性の高い腫瘍であり,原発腫瘍や転移の自然消退が認められることから,これまで高用量IL-2,活性化自己リンパ球投与,ペプチドワクチン,樹状細胞ワクチン,CTLA-4抗体投与などさまざまな免疫療法が試みられてきた.これらの免疫療法で完全寛解が得られた症例では稀に治癒に近い長期生存が得られることがあるが,部分寛解も含めた有効率はたかだか数%であった.しかし,最近,フルダラビンとシクロホスファミド投与と全身放射線照射による前処置の後ex vivoで増幅された自己の腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes,TIL)を大量のIL-2とともに輸注する養子免疫療法が実に50~70%の高い奏効率を示すことが報告され注目されている.この治療法の鍵は骨髄破壊的な前処置であり,これにより抑制性T細胞が除去され,TILに含まれる強力な細胞障害性T細胞クローンが拡張する環境が整えられる.免疫療法に際して免疫系を強く抑制するという逆説的な戦略が奏効することは大変興味深い.
尿中Bence Jones蛋白
著者: 藤田清貴
ページ範囲:P.977 - P.977
Bence Jones蛋白(BJP)は,免疫グロブリンの遊離のL鎖が単一クローン性に出現したものであり,56~60℃の熱処理で混濁し,100℃付近で再溶解する特異な熱凝固性を示す.L鎖蛋白は免疫グロブリンに比較して分子量が小さいため(25,000~45,000)尿中に排泄される.BJPは多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症などの悪性M蛋白で検出される頻度が高い.また,L鎖沈着症(light chain deposition disease,LCDD)では,BJPが腎糸球体に沈着し,糸球体の結節性病変と蛋白尿,腎機能障害を惹起する.しかも,ほとんどのLCDD例でBJPの分子構造異常が確認される.
尿中BJPの検出法としてPutnum法が用いられているが,この方法はBJPの等電点が酸性側に多いことから,尿を酸性(pH4.9)下で熱試験を行う.しかし,BJPの等電点には多様性があり,等電点がアルカリ性側の場合は陽性を示さないことが多い.特に,電気泳動で陰極側(slow-γ位)に移動度をもつBJPはこの性状を有するので注意が必要である.BJPの同定法としては免疫固定電気泳動法,免疫電気泳動法のような免疫学的な方法がより確実である.
文献計量学からみた免疫組織化学の有用性と今後の動向
著者: 中西陽子
ページ範囲:P.1002 - P.1002
今日,医療現場における免疫組織化学(immunohistochemistry,IHC)の有用性は改めて説明するまでもなく,必要不可欠のものである.IHCの技法は,Coonsらによる蛍光標識抗体法の開発(1951年)に始まり,Nakaneらの酵素標識抗体法(1966年)に続き,染色試薬ならびに機器の進歩・改善を経て,今日に至っている.PubMedによる検索では,2009年までに発表されたIHCに関する論文は約44万件で,その97%は診断に関するものである.1960年代は皮膚,免疫疾患,感染症などに関するIHCの応用論文が癌とほぼ同程度にみられたが,1970年代半ばからは癌の診断への応用に関するものが急増している.また,2000年頃からは乳癌とER,PgR,HER2に関する論文が目立つようになり,診断に関するIHCから治療方針決定ならびに分子標的治療のためのIHCへの変化がみられる.ちなみに治療のためのIHCに関する論文は1990年代からみられるようになり,その数は増加傾向にある.今日,PubMedを利用した文献検索が容易になった.IHCに関する論文に限っても,その目的ならびに対象疾患は時代の社会的ニーズをよく反映していると考えられ,癌の個別化治療のためのIHCの需要が今後いっそう高まることが予想される.
癌の浸潤と免疫染色
著者: 河内洋
ページ範囲:P.1015 - P.1015
今から40年ほど前,大腸癌の治療は開腹手術するしか方法がなかった.その後,わが国では目覚ましい内視鏡技術の進歩があり,粘膜下層までにとどまる早期癌の多くが内視鏡により切除できるようになっている.ただし,リンパ節転移の可能性が高い場合は,たとえ原発巣を内視鏡で採りきれたとしてもリンパ節郭清の必要があるため,追加手術を考慮しなければならない.したがって現在,内視鏡で切除された病変に対し,リンパ節転移を起こす可能性が高いのか低いのかを見極めることが病理診断に求められている.大腸癌では,粘膜下層浸潤の程度,癌細胞の小胞巣・個細胞性浸潤(簇出)の程度,分化度,脈管侵襲の有無などを評価する必要があるが,その際免疫染色の併用がきわめて有用である.粘膜筋板を認識するデスミンや平滑筋アクチン,癌細胞胞巣を認識するサイトケラチン,血管やリンパ管の内皮細胞を認識するCD34やD2-40といった抗体を用いた免疫染色は,日常の病理診断において頻繁に用いられており,追加治療方針の決定に貢献しているといえる.
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編集後記 フリーアクセス
著者: 曽根伸治
ページ範囲:P.1036 - P.1036
今年の増刊号をお届けする季節です.「検査と技術」増刊号は,毎年前年11月に編集委員会でテーマを検討して,最近の臨床検査の話題や進歩に合った内容を通常号と異なる体系に編集してお届けしています.
本年のテーマは「免疫反応と臨床検査」で,臨床検査に広く利用される免疫反応の特集です.出来上がったこの増刊号を読んでみると基礎編の「イムノアッセイの変遷」では免疫反応がRIA法に始まり,現在の臨床検査に応用されてきた変遷や自動化で大量,迅速処理が可能になった検査法であることがわかります.イムノアッセイは,高感度化,微量化,短時間化さらに経済性の進歩が目覚ましく,マイクロチップ電気泳動,高感度な均一系アッセイのLOCI法,同時に多項目検査ができる機器などの最新の情報が得られます.また,救急の現場などでは簡便かつ迅速にベッドサイドで検査結果が出るPOCTや,イムノクロマトグラフィを用いた検査が実施されています.免疫反応では,検出感度,特異性や異常反応などがピットフォールになるので,その実例を挙げて問題点を解説しています.さらに疾病の診断・治療のためには,どの施設でどのメーカーの試薬で検査しても同じ結果で報告される必要があります.しかし,外部精度管理で明らかになるように免疫血清検査ではメーカー差,施設間差が多々みられます.われわれはこの免疫反応の長所,短所をよく理解して,臨床に正しい結果やコメントが報告できるように努力していきたものです.
基本情報
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技術講座 生理
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技術講座 一般
18巻7号(1990年6月発行)
技術講座 一般
18巻6号(1990年5月発行)
増刊号 血液・尿以外の体液検査法
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技術講座 一般
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17巻7号(1989年6月発行)
技術講座 一般
17巻6号(1989年5月発行)
感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論
17巻5号(1989年5月発行)
技術講座 一般
17巻4号(1989年4月発行)
技術講座 生理
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技術講座 一般
16巻8号(1988年7月発行)
技術講座 一般
16巻7号(1988年6月発行)
免疫化学検査法 資料
16巻6号(1988年6月発行)
技術講座 一般
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技術講座 一般
16巻4号(1988年4月発行)
技術講座 病理
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技術講座 生理
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15巻13号(1987年12月発行)
技術講座 一般
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技術講座 細胞診
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技術講座 病理
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技術講座 病理
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臨床生理検査と技術 座談会
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技術講座 生理
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技術講座 一般
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技術講座 病理
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形態学的検査と技術 血液と病理
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11巻9号(1983年9月発行)
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11巻8号(1983年8月発行)
技術講座 血清
11巻7号(1983年7月発行)
技術講座 細菌
11巻6号(1983年6月発行)
技術講座 一般
11巻5号(1983年5月発行)
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11巻4号(1983年4月発行)
技術講座 一般
11巻3号(1983年3月発行)
技術講座 血液
11巻2号(1983年2月発行)
技術講座 一般
11巻1号(1983年1月発行)
技術講座 血液
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10巻11号(1982年11月発行)
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10巻7号(1982年7月発行)
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10巻6号(1982年6月発行)
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10巻2号(1982年2月発行)
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9巻11号(1981年11月発行)
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9巻10号(1981年10月発行)
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9巻9号(1981年9月発行)
技術講座 血清
9巻8号(1981年8月発行)
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9巻4号(1981年4月発行)
技術講座 一般
9巻3号(1981年3月発行)
技術講座 血清
9巻2号(1981年2月発行)
技術講座 一般
9巻1号(1981年1月発行)
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技術講座 一般
8巻11号(1980年11月発行)
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技術講座 検体の取り扱いと保存
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技術講座 病理
8巻8号(1980年8月発行)
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8巻3号(1980年3月発行)
技術講座 病理
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8巻1号(1980年1月発行)
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7巻12号(1979年12月発行)
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7巻11号(1979年11月発行)
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7巻10号(1979年10月発行)
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7巻9号(1979年9月発行)
技術講座 生理
7巻8号(1979年8月発行)
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7巻7号(1979年7月発行)
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6巻8号(1978年8月発行)
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6巻7号(1978年7月発行)
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6巻6号(1978年6月発行)
技術講座 病理
6巻5号(1978年5月発行)
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6巻4号(1978年4月発行)
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6巻3号(1978年3月発行)
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6巻2号(1978年2月発行)
技術講座 一般
6巻1号(1978年1月発行)
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5巻12号(1977年12月発行)
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5巻11号(1977年11月発行)
技術講座 一般
5巻10号(1977年10月発行)
技術講座 細菌付録
5巻9号(1977年9月発行)
技術講座 一般
5巻8号(1977年8月発行)
技術講座 生理
5巻7号(1977年7月発行)
技術講座 一般
5巻6号(1977年6月発行)
技術講座 一般
5巻5号(1977年5月発行)
技術講座 一般
5巻4号(1977年4月発行)
技術講座 一般
5巻3号(1977年3月発行)
技術講座 一般
5巻2号(1977年2月発行)
技術講座 一般
5巻1号(1977年1月発行)
技術講座 一般
4巻12号(1976年12月発行)
技術講座 一般
4巻11号(1976年11月発行)
技術講座 一般
4巻10号(1976年10月発行)
技術講座 一般
4巻9号(1976年9月発行)
技術講座 一般
4巻8号(1976年8月発行)
技術講座 一般
4巻7号(1976年7月発行)
技術講座 一般
4巻6号(1976年6月発行)
技術講座 一般
4巻5号(1976年5月発行)
技術講座 一般
4巻4号(1976年4月発行)
技術講座 一般
4巻3号(1976年3月発行)
技術講座 一般
4巻2号(1976年2月発行)
技術講座 一般
4巻1号(1976年1月発行)
技術講座 一般
3巻12号(1975年12月発行)
技術講座 一般
3巻11号(1975年11月発行)
技術講座 一般
3巻10号(1975年10月発行)
技術講座 一般
3巻9号(1975年9月発行)
技術講座 一般
3巻7号(1975年8月発行)
特集 必修 日常検査の実技
3巻6号(1975年6月発行)
技術講座 生理
3巻5号(1975年5月発行)
技術講座 一般
3巻4号(1975年4月発行)
技術講座 一般
3巻3号(1975年3月発行)
技術講座 一般
3巻2号(1975年2月発行)
技術講座 一般
3巻1号(1975年1月発行)
技術講座 一般