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雑誌目次

雑誌文献

検査と技術4巻1号

1976年01月発行

雑誌目次

病気のはなし

肝癌

著者: 遠藤康夫

ページ範囲:P.6 - P.10

肝癌の分類
 肝癌は原発性肝癌と転移性肝癌とに分けられる.前者は肝臓自体から生ずるもので,後者は身体の他の部分に原発巣があって,肝臓に転移を起こしたもので,この際の原発巣として多いのは,胃,膵,腸管などの消化器と肺などである.
 肝腫が発見された場合にはまずそれが良性のものか,悪性のものかを鑑別する必要がある.脂肪肝,うっ血肝などでも大きくなった肝が触れるようになるが,最も問題なのは肝硬変で,この際にはかなり固い肝が触れるようになる.しかし,なによりも肝硬変の際に肝癌を合併していることが日本では多い.次いで,悪性のものでは肝癌が最も多いが,原発性か転移性(続発性)かが問題になる.外国では転移性肝癌が圧倒的に多いが,日本での両者の差はあまり大きくない.従って肝癌が疑われる場合には,原発巣と考えられる所を徹底的に検索することが必要であるが,同時に原発性肝癌の可能性も考慮しておくことが必要となる.ここでは原発性肝癌について述べる.

技術講座 生化学

リポタンパク質

著者: 溝口香代子

ページ範囲:P.52 - P.57

 血清中の脂質は遊離脂肪酸,中性脂肪,コレステロール,リン脂質などに大別され,おのおの血清タンパク質と結合して水に可溶性の状態で血中に存在する.このうち遊離脂肪酸は大部分血清アルブミンと結合しているが,中性脂肪,コレステロール(遊離型及びエステル型),リン脂質はアポリポタンパク質と結合してリポタンパク質を形成しており,脂質の運搬と代謝に重要な働きを演じている.
 リポタンパク質の分析には,その構成成分である各種脂質やアポリポタンパク質の物理化学的性質を利用した種々の方法がある.リポタンパク質(Lp)は大きく4つに分画され,分画されたリポタンパク質の呼び方は,分析法によってまちまちであるが,それらの関係を示すと表のようになる.

血清

ASO価測定

著者: 上尾八郎

ページ範囲:P.58 - P.62

1.原理
 ASOとかASLOとは,抗ストレプトリジン-O(antistreptolysin-O)の略称である.ストレプトリジン-O(streptolysin-O以下SLOと略す)はその大部分がLancefieldの分類によるA群溶血性レンサ球菌(一部C群及びG群)により産生される菌体外毒素の一種である.この毒素は血球を溶解する作用があり,また強い抗原性と抗体産生能があるので,この菌の感染を受けると患者血清中にSLOに対する抗体,すなわちASOというSLOの毒素作用を中和する抗体が出現する.従って,この患者血清中のASO価を測定することにより,主にレンサ球菌感染に伴う猩紅熱,リウマチ熱,糸球体腎炎などの診断及び病気の進行状況を追跡するのに適用される.反応のメカニズムは次の毒素中和反応に基づいている.
 (1)SLO+ウサギまたはヒト赤血球→溶血(酵素による溶解)
 (2)SLO+ASO+ウサギまたはヒト赤血球→非溶血
 このようにASO価測定は,SLOによる赤血球の溶血に対する阻止力を指標とする.

細菌

Yersiniaの検査法

著者: 今井トシヱ

ページ範囲:P.63 - P.66

 Yersinia属はY. pestis(ペスト菌),Y. pseudotuberculosis(偽結核菌),Y. enterocoliticaから成り立ち,Pasteurella属から分かれて独立した腸内細菌1)である.
 ここではペスト菌を除いたY. pseudotuberculosisとY. enterocoliticaについて記す.

病理

細胞診検体の取り扱い方・6—神経系

著者: 国実久秋

ページ範囲:P.67 - P.70

 細胞診のために提出される脳神経系の液状検体は,極めて少量で細胞数も非常に少ない.従って,通常の遠心沈殿法では細胞の回収率が低いため,診断するに十分な量の塗抹細胞を得ることが困難であった.しかしながら,ポアフィルター(pore-filter)法が考案されてからは細胞の回収が容易となり,神経系細胞診の診断価値が高まってきた.そこで,通常,我々が行っている集細胞法,特にポアフィルター法を中心にした処理方法とその長所と短所を述べる.また我々は脳手術材料の術中迅速診断の際に組織を圧挫した圧挫標本を凍結迅速標本の補助標本として利用し,脳腫瘍の診断に効果をあげているので,圧挫標本作成法についても述べてみたい.

一般

髄液検査

著者: 田中和雄

ページ範囲:P.71 - P.75

 髄液は脳室とクモ膜下腔を満たしている液で,中枢神経系を外部からの力が直接伝わらないように保護している.中枢神経系の病変により髄液の性状に種々の変化を来すことが多く,髄液の検査は中枢神経疾患の診断に不可欠な手段である.
 髄液の採取法には腰椎,後頭下,脳室穿刺などの方法があり,日常は腰椎穿刺法が行われることが多い.

病人と病気と病院

環境汚染と健康

著者: 長崎護

ページ範囲:P.11 - P.14

 足尾銅山の鉱害事件以来,過去100年の環境汚染の歴史をさかのぼってみると,かつては特定地域に限局されていた環境の汚染は産業の発達,人口の都市集中とともにしだいに広域化し,汚染の内容も複雑多岐となってきた.そして昭和35年ごろを境に,石炭から石油へとエネルギー源の転換が行われるとともに,環境保全対策を顧みなかった高度経済成長政策の推進は,爆発的速度で環境を汚染し,自然を破壊し始めた.こうした急速な汚染の進行は,一方で不幸な健康被害を生み出し,生活環境の保全,自然保護の運動の高まりへとすすんできた.こうした社会の動きの中にあって,その内容は,今なお不十分なものではあるが,環境行政に関する一連の法体系の整備がやっと昭和40年代に行われた.
 昭和42年8月に公害対策基本法が定められ,この中で公害とは,"事業活動その他の人の活動に伴って生ずる,相当範囲にわたる大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染,騒音,振動,地盤の沈下,悪臭によって人の健康または生活環境にかかわる被害が生ずることをいう"と定義された.こうして,環境汚染防止対策の方向づけが行われ,続いて昭和43年6月に大気汚染防止法と騒音規制法が,45年12月には,水質汚濁防止法,海洋汚染防止法,農用地の土壌汚染防止などに関する法律,廃棄物の処理及び清掃に関する法律が定められた.続いて,悪臭防止法が46年6月に,自然環境保全法が47年6月に制定された.

おかしな検査データ

GOT,GPTのデータ変動

著者: 池田清子

ページ範囲:P.15 - P.15

 ■肝炎の入院患者のGOT,GPTの変動が大きい.他の検査結果はそれほど大きく変動していないので,検査室の測定に誤りがないかどうか調べてもらえないだろうか.

基礎から応用へ

光源・2

著者: 戸川達男

ページ範囲:P.17 - P.20

 前回は,白熱電球のような熱い光源の説明をしたが,そのほかにルミネッセンスと呼ばれる冷たい光源のあることにも触れておいた.冷たい光源(と言っても皆必ず冷たいとは限らないが)にはいろいろな種類がある.身近なところで,テレビのブラウン管を調べてみると,電球が映っていても,触ってやけどするようなことはない.つまり,眼で見ると同じような光でも,光源の性質が違っている.最近は,照明のほかに光がいろいろな測定や情報の伝達に盛んに使われるようになってきたので,光源にもいろいろな性質のものが要求されるようになっている.また,光源とともに光の検出器ももちろん必要になってくるわけだが,光検出器の性質を調べるのにも,ルミネッセンスの性質を知っておくことが役に立つ.

体内移行

著者: 大家裕

ページ範囲:P.21 - P.24

 寄生虫の固有宿主内での体内移行経路は,それぞれの宿主と寄生虫の関係においてきちんと定まっており,勝手な道すじをたどって寄生部位に達するということはない.我々が初めての土地を訪ねる際,地図を片手にしてさえも,目的とする場所に達するにはたいへんな困難を感ずることが多いことから考えても,このことは驚異に価する.
 実際に,2種の生物の間に寄生関係が成立していった長い歴史過程で,どのようにしてこの体内移行経路が決まっていったかということについては,寄生虫学者の間でも様々な議論がなされてきた.再現することのできない過去のことを,いたずらに憶測してあげつらうことは,ただ混乱を増すにすぎない場合が多いが,現存する事実を丁寧に洗い上げ考察を重ねることによって,過去の真実に迫りうることも決して少なくはない.このような立場から,既に知られている体内経路のいくつかを整理して並べてみよう.

極大速度,Km,KIの実測

著者: 降矢震 ,   降矢熒

ページ範囲:P.25 - P.28

 本稿にあげた例は20年ほど前の実験値に基づき,現在作図計算したものである.当時用いた機器は現在よりもはるかに簡単な比色計,光度計のみであり,この程度の測定は今ではどんな小さな検査室でもなしうる.日常の繰り返し作用のみではあきたらぬ技師諸氏にとっては格好の実験である.
 これまでの4稿にわたる説明は,膨大な種類の酵素のうち,ごく一部分の酵素に適用される簡単な理論である.しかしその限界を吟味するならば,近似的にはかなり広い範囲にも用いうる.また実際的な,より合理的な方式を考え出すこともできる.従来の方式に従わぬ時は,まず自分の手技の誤りを見いだす努力をするのだが,手落ちがなければ,基づく理論の適応外の何らかの問題があるに違いない.

統計学的思考・8

著者: 土肥一郎

ページ範囲:P.29 - P.30

1.2つの平均値の比較
 前号の男についての血糖値20例について
 同様に女については170を棄却した19例について
 このようにして求められたX̄とӯとが偶然誤差によるバラツキを越えるだけの差があるかどうかを検定しようと考える.この,男女血糖値の比較の場合,男の20人と女の19人(女も20人を選んであったが,170という値は大き過ぎるという理由で捨てられた)には,x1x2とか,y1,y2とかのような番号がつけられているが,同じ番号どうし,例えばx1とy1,x2とy2との間に横のつながりは何もなく,x1とx2との番号を取り替えても両群の差の検定には何の変わりもない.このような両群の平均値の差の検定を"対応のない場合"と言う.これに対してある薬を使った前後で血圧を測った場合,前後で差があるかどうかを検定するようなものは,それぞれが一対になっていて入れ替えがきかないから,"対応のある場合"となる.
 "対応のない場合"には,まず両群の不偏分散に有意の食い違いがあるかどうかを検定して差がないことを確かめてから,平均値の差の検定に進むことになる.さきに示した計算式により,を求めこの比をFとする,ただしこの場合大きいほうの不偏分散を分子にとる.

知っておきたい検査機器

分光光度計

著者: 中山年正

ページ範囲:P.31 - P.33

1.構造
 装置は図1のように,光源部,分光部,試料部,検出部,出力測定部の5部より成る.すなわち,分光光度計の基本構造は光電比色計のそれとなんら変わらない.比色計と異なるところは,分光器にフィルターを使わずプリズムまたは回折格子(グレーティング)を使っているため,連続的に希望の波長を自由に選択できることである.またその選定した波長の純度(単色性)をも自由に調節できる.この結果,検知器に入射する光量は比色計に比較して著しく小さく,微少光量の検知可能な二次電子増倍管が使われている.
 分光部は,特殊な目的に使用するものを除き,最近の機器はいずれも回折格子を用いている.図2はその一例として日立139形分光光度計をあげた.光源ランプ1,2から発した光はミラー3により集光され,レンズ5,入射スリット6,反射鏡7,窓8を経て更に選定集光された光束となり,凹面のコリメーティングミラー9により平行光線となる.回折格子面10により分光された光は出射スリット11により一定の波長幅の光のみとなって通過し,試料セル13通過後の光を受光管16により検知する.測定波長の選択は波長ダイヤルと連動した回折格子面の回転により行う(矢印).

最近の検査技術

染色体検査法

著者: 井上信男 ,   坂井慶子 ,   黒木良和

ページ範囲:P.34 - P.40

 ヒトの染色体が男女ともに46個から成ることを明らかにしたのはTjioとLevanで1956年のことである.
 ヒトの染色体研究はFleming(1882年)の報告にまでさかのぼることができ,その歴史はかなり古い.1956年まで正常なヒトの染色体数が決定できなかった理由は何か?それまでの方法,技術では客観的な観察に耐えうる明瞭な標本作製ができなかったことによるものである.―1950年代当初は生殖細胞(主に睾丸組織)を材料としてパラフィン切片によらねばならなかった.

ひとこと

より良き明日を期待して

著者: 土屋俊夫

ページ範囲:P.42 - P.43

 臨床検査に明け暮れの生活を送ってきた一人として,時には周囲を見回したり,自分の反省も加えて日ごろ思ったことを独白してみましょう.
 検査室の中で働いている方々はどこでも若い人,ことに女性が多いのはこの職業が形を成し始めたころから今も変わってはいませんが,皆さんの年齢層は人生で最も貴重な青春の時代です.勤務時間は朝から夕方まで,これも人にとっては最も貴重な時間帯です.ですからこの間は最も意義のあることに費やしていく"ハリ"のある時間です.

検査の昔ばなし

心電計の今昔

著者: 清水三郎

ページ範囲:P.44 - P.45

 今日心電計の普及は誠に目覚ましいものであり,臨床検査の中で,心電図(戦後数年ごろまでは学術専門用語として電気心働図と命名されていた)検査は日常茶飯事のごとく取り扱われているが,昭和5年私が京大医学部に入学したころは,生理学の講義で"電気心働図は不整脈の診断以外には臨床には役立たないものである"と習ったくらい,臨床上重視されていなかった.しかしその後しだいに臨床に応用されるようにはなったが,各棘変化の解釈は,不整脈以外は経験的事実に基づくだけのものであった.戦後心電図変化に対する理論的解釈が可能となるとともに,電子工学の進歩による心電計の発達により,今日の隆盛を見るに至ったのである.
 私は昭和9年京大医学部を卒業して,真下俊一教授担当の内科第3講座に入局した.当時日本で心電図検査が活発に行われていたのは,京大第3内科のほか,東大,九大,千葉大のほか一二の大学のみであった.そのころ京大第3内科では,大正15年英国より輸入された,超大型で絃線電流計を応用した心電図描写装置が使用されていた.

実習日誌

生理検査部門での実習

著者: 清水順子

ページ範囲:P.46 - P.46

 私が生理検査に携わるようになり,早2年半が過ぎようとしている.そして,病院実習中の学生の指導に当たるという立場におかれてからも…….だが,まだまだ勉強中である私には,本音をいうと,"実習生を指導する"などとは,とてもおこがましくて,言えるような状態ではない.
 そこで,私自身の反省を兼ねた体験例などを幾つか挙げ,学校では学ぶことのできない病院という場において,実習してほしいこと,あるいは不慣れな私が指導?をしながら感じたことを,少し述べてみたいと思う.
 国立病院医療センターでは,心電図に2週間,脳波に2週間,呼吸機能と基礎代謝検査で3週間というカリキュラムで生理部門の実習がなされている,私自身について言えば,主に心電図と基礎代謝検査をやっていて,そこで実習生と接していることになる.

あなたとわたしの検査室

HB抗原の消毒

著者: 遠山博 ,   T生

ページ範囲:P.47 - P.48

 質問 B型肝炎予防策の一つとして,検査室における消毒薬のうち特に次亜塩素酸,グルタルアルデヒド,ミューズ石けんが取り上げられています.これらの具体的な入手先,使用法,効果についてお教えください.

二級臨床病理技術士資格認定試験

著者: 金子仁 ,   K生

ページ範囲:P.48 - P.48

 質問 現在病院で検査助手として働いています.このたび二級臨床病理技術士資格認定試験が受験できると聞きましたので,ぜひ受けたいと思います.試験日,受験場所,またどのような勉強をしたらよいかお教えください.

マスターしよう基本操作

負荷心電図

著者: 伊藤朗 ,   根岸勇

ページ範囲:P.49 - P.51

 通常行う心電図の検査は安静状態で記録されるが,患者に病状が現れるのは,いわゆる生活状況(仕事中,通勤通学中,就寝中など)でのことが多いので,検査も生活状況に近い状況で行う必要がある.
 負荷の方法としては,(1)マスターの2ステップテスト,(2)上肢及び下肢の屈伸テスト,(3)1定時間歩行させる,(4)起立テスト,などが一般的であり,他に特殊な方式では,(1)エルゴメーター方式,(2) COガス吸入方式,などがある.

ニュース

日本医療技術者団体連絡協議会について

著者: 小林種一

ページ範囲:P.76 - P.76

 我が国の医療職群の身分法は,昭和22年から昭和33年まで10年余の間に逐次制定され,一部については,昭和40年と46年に制定されている.またこの20年余め間に職種により部分的な改正が行われ,内容の充実がはかられた.また一方,我が国の医学は昭和30年代から目覚しい進歩があり,医療技術はますます高度化し,専門分化の傾向を示してきた.
 このため各専門別に優れた医療技術者を育成するための教育制度,資格身分法の整備などが大きい課題となっている.これらの問題を積極的に解決するために,各職能団体がまちまちに行動したのでは,その力が弱い,従って医療技術者の大同団結が必至となり,本連絡協議会が結成されたのである.

トピックス

Limulus test

著者: 石戸谷豊

ページ範囲:P.16 - P.16

 グラム陰性菌のエンドトキシンは,細菌感染によって起こる敗血症やショックの主要な原因物質と考えられている.また,エンドトキシンは,発熱性物質(パイロジェン)の代表的なもので,これが血液,輸液,注射液などに混入すると,発熱やショックなどの重篤な副作用を起こす.ところで,現在感染症における血液培養の細菌陽性率は,抗生物質の使用とかそのほかの理由で,極めて低率のようである.私の所でも,1年間の統計で,血液培養件数224例中陽性例が30例(13.4%),このうちグラム陰性杵菌陽性例は18例(8.0%)に過ぎない.
 これまでエンドトキシンの定量法として,epineph rine-skin test,immunoassay testなどが用いられてきたが,これらの方法はいずれも操作が複雑である.従って臨床検査材料で,エンドトキシンに特異的で,鋭敏で簡便な定量法が望まれてきたわけである.

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略語シリーズ

著者:

ページ範囲:P.14 - P.14

ES extrasystole;心臓の期外収縮.通常エキストラともいう.正常の洞調律とは異なった正所的または異所的刺激によって心臓が収縮することをいう.premature beatともいう.心房性期外収縮か心室性期外収縮かなどは心電図をとって診断する.

医学用語集

著者: 山中學

ページ範囲:P.41 - P.41

191)拮抗運動反復障害;adiadochokinesia
 相反する方向の運動,例えば手を交互に内側,外側へ回転したり,指を迅速に伸ばしたり曲げたりする運動を反復できない状態.拮抗筋が完全迅速に弛緩しないためである.小脳や錐体外路の障害でみられる.変換運動不能症とも言われる.

国家試験問題 解答と解説

ページ範囲:P.77 - P.81

基本情報

検査と技術

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1375

印刷版ISSN 0301-2611

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