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雑誌目次

雑誌文献

検査と技術40巻3号

2012年03月発行

雑誌目次

病気のはなし

化膿性脊椎炎

著者: 井上玄 ,   高橋和久

ページ範囲:P.172 - P.175

サマリー

化膿性脊椎炎は発熱と疼痛を伴う脊椎の感染症であり,高齢化社会を迎え,compromised hostも増加し続けるわが国において,広く認識されるべき疾患である.適切な治療を行うためには,自覚症状のほか,血液検査,画像検査,細菌学的検査による早期の正確な診断が重要である.治療は保存療法が基本であり,抗菌薬を濫用せず,有効な治療を心がける必要がある一方,麻痺や椎体破壊の程度によっては手術療法も考慮する必要がある.

技術講座 生化学

ドライケミストリー―多層フィルムの科学

著者: 杉原充

ページ範囲:P.177 - P.181

新しい知見

血液生化学検査の分野にドライケミストリーシステムが登場して約30年が経過し,ドライケミストリーシステムは緊急検査,POCT(point of care testing)だけでなく日常検査にも広く使用されている.ドライケミストリーは,反応に必要なすべての試薬が乾燥状態で組み込まれており,操作やメンテナンスが容易で,水を必要としないという特徴を有する.このため,先の東日本大震災の被災地においてもドライケミストリーシステムは大きな役割を果たした.セルのような容器内の溶液中ではなく,固相中で反応が進むドライケミストリーは反応の進行や測定の方式が液体試薬の方法と大きく異なる.反応にかかわる水分が検体由来のもののみであるドライケミストリーは,給排水設備を必要としないという長所があるが,一方,検体の物理化学的性質の影響を受けやすい傾向がある.そのため,外部精度管理調査などで新鮮検体と異なる試料を測定した際に液体試薬の方法と測定値が乖離する場合があることが以前から報告されている.ドライケミストリーシステムの長所を十分に生かして活用するためには,その特徴をよく理解したうえで使用することが重要である.

生理

光トポグラフィー検査(NIRS)による脳機能測定

著者: 福田正人 ,   吉田寿美子 ,   杉村有司 ,   小川勝 ,   大渓俊幸 ,   樋口智江 ,   内山智恵 ,   安井臣子

ページ範囲:P.182 - P.188

新しい知見

“光トポグラフィー”は,近赤外線(光)を用いて脳機能を検査する近赤外線(光)スペクトロスコピー(near-infrared spectroscopy,NIRS)の保険収載名である.2002年より脳外科手術前の検査として保険適用となっていたが,2009年に精神疾患における「うつ症状の鑑別診断補助」として先進医療の承認を受け,精神疾患についての初めての臨床検査となった.精神疾患は,受診患者が300万人を超え,厚生労働省により医療法に基づく5大疾病の一つに定められたので,今後は検査希望が増えるものと予想される.

シリーズ 乳房超音波検査・3

正常乳房の超音波解剖とそのバリエーション

著者: 佐久間浩

ページ範囲:P.189 - P.196

新しい知見

乳癌をはじめとする乳腺疾患の超音波診断学は,この20年間で目覚ましい進歩を遂げた.しかし,正常乳房の超音波解剖に関しては当初より確立されたものがあり,それを大幅に塗り替えるものはあまりない.それでも,諸学者はさまざまな角度から研究を重ね,確実にその歩を前に進めている.ごく初期では,乳腺は均質な高エコーを呈すると考えられ,内部に斑状の低エコーを認めた場合は“乳腺症”という疾患名が当てはめられた.しかし,この斑状低エコーは正常例でもみられることがまもなくわかった.そして近年では,その低エコーは乳管と小葉を取り巻く間質であるということが確認されている1)

今月の表紙

充満型胆囊癌

著者: 内藤善哉 ,   彭為霞 ,   上田純志

ページ範囲:P.197 - P.197

【症例の概要】

 57歳,女性.検診の超音波検査で胆囊内の腫瘤性病変を認め,精査目的で紹介された.造影CTにて不均一な造影効果を示し,胆囊癌が疑われた.胆囊摘出術が施行され,術中迅速細胞診,組織診断で腺癌と診断された.漿膜下層(ss)まで浸潤がみられたため,部分肝臓切除術およびリンパ節郭清術が行われた.手術材料では,乳頭腺癌および高分化型管状腺癌がみられ,脈管侵襲や神経周囲侵襲も認めた.

ワンポイントアドバイス

呼吸抵抗測定におけるマウスピースの影響

著者: 内田明美 ,   吉子健一 ,   伊藤理

ページ範囲:P.198 - P.199

はじめに

 呼吸抵抗は,肺・気道・胸郭からなる呼吸器系の「空気の通りにくさ」を評価する呼吸機能検査である.代表的な測定法であるオシレーション法は1956年DuBoisらによって開発されて以来,半世紀以上の歴史をもつ1).近年,測定機器の普及に伴い,喘息やCOPD(chronic obstructive pulmonary disease)の評価法としてオシレーション法が注目されている2,3)

ラボクイズ

微生物検査

著者: 後藤美江子 ,   髙橋孝

ページ範囲:P.200 - P.200

2月号の解答と解説

著者: 北村弘文 ,   亀子光明

ページ範囲:P.201 - P.201

Laboratory Practice 〈移植医療〉

―移植医療と検査⑦―肝移植後の合併症の病理

著者: 宮川(林野)文 ,   羽賀博典 ,   上本伸二

ページ範囲:P.202 - P.205

はじめに

 肝移植後の合併症の代表的なものは,グラフトの拒絶反応である.拒絶反応を含め,移植後合併症は多岐にわたり,グラフト肝生検の組織診断がゴールドスタンダードである場合が少なくなく,肝移植後の病理医の役割は大きい.移植後の合併症は,移植後の時間経過により疾患の頻度が異なる.移植肝生検は,これらの時期,患者背景を念頭に置きながら,組織学的鑑別と重症度の判定を行うこと,また治療による変化を判定することが目的である.移植後の各時期において頻度の高い移植後合併症を図1に示す1).免疫抑制剤の発達や抗ウイルス治療の進歩により,移植後早期の合併症は比較的対応可能になってきたが,現在は,移植後晩期の合併症が問題となっている.また,抗体関連拒絶は未知のことが多いが,今後解明されていく分野である.

〈病理〉

腸管スピロヘータ症の組織像と有用な染色

著者: 立石陽子 ,   船田信顕

ページ範囲:P.206 - P.208

はじめに

 腸管スピロヘータ症は,Brachyspira属グラム陰性桿菌を原因菌とする人畜感染症である.ヒトに感染するスピロヘータの菌種にはB. aalborgiとB. pilosicoliの2種類が知られている.B. pilosicoliはイヌ,ブタ,トリなど多くの動物に感染し,B. aalborgiはヒトや霊長類に感染するとされている1).わが国では,Nakamuraら2)により腸管スピロヘータ症が報告されて以来,いくつかの施設で報告されている2~7).近年増加傾向にあるとされているが,その頻度やヒトに対する病原性は明らかでない.Tanahashiらはわが国における大腸生検・大腸EMR(endoscopic mucosal resection)・大腸切除材料の0.4%に腸管スピロヘータ症が存在したと報告しており3),日常業務における大腸生検などで遭遇しうる病変である.

〈管理運営〉

データの2次利用の視点からみた臨床検査情報の活用

著者: 片岡浩巳

ページ範囲:P.209 - P.213

はじめに

 最新の調査1)によれば電子カルテの普及率は50%,オーダエントリーシステムは25%の施設に導入され,少なくとも75%の病院情報システムはオーダエントリーシステム以上の機能をもったシステムが稼働している状況である.電子カルテには,検査歴,病歴,薬歴,来院・入退院歴,手術歴,処置歴のように構造化されたデータに加えて,サマリや経過記録などのテキストデータも記録されている.これらの文字情報として記録されたデータは自然言語処理などの高度な情報技術が確立されないかぎりデータの2次利用が困難であるのに対し,臨床検査データの大部分は,構造化された形式のデータが比較的多く,最も客観的な指標として利用できる点が優れている.

 一方,検査室では,ほぼすべての検査室に検査情報システムが導入されており,自動分析装置のオンラインデータ収集などの機能により,大量のデータが自動的に収集されている.これらの膨大なデータを長期間蓄積し,データの2次利用を行うことで,診療支援や効率的な運用法を目指した業務評価などさまざまな分析が可能である.しかし,これらの膨大なデータを有効活用するためには,情報探索環境のインフラ整備と探索技術を修得した人材が不足している問題がある.また,データの供給源となる検査室の精度管理やデータ管理の運用法に関しても考え直す必要がある.そこで,本稿では,臨床検査技師が学ぶべき情報技術のなかで,データの2次利用に焦点を当て,知識探索技術の応用例の紹介とそれらの研究を支える長期時系列の精度管理の重要性について述べる.

〈生化学〉

異常値の原因と発見の糸口(前編)―分析前段階でのチェックおよび精度管理での発見

著者: 中野幸弘

ページ範囲:P.214 - P.218

はじめに

 ある人から得られた検体を測定した結果の値は,通常基準範囲と呼ばれる範囲内に入るが,その人に何らかの医学上のトラブルがあるとき,基準範囲を外れる.そのときのデータは患者の現在の病態を反映した臨床的な異常データである.

 しかし,特に臨床的な問題がないにもかかわらず,分析装置から臨床的に異常なデータが打ち出されるときこれを一般的にトラブルと呼ぶ.

 このようなデータは,臨床的な異常データと区別し,検体により発生する①検体に起因する異常データ,②使用した測定系で使われる試薬・標準品に起因する異常データ,分析装置のトラブルによって生じる③機器に起因する異常データが存在する.

 異常値を素早く発見するための第一歩は,自動分析装置にパラメータを間違わずに入力し,安定性のよい試薬を選択し正しい標準物質を用いきちんとした精度管理を行うことが必要である.

〈輸血〉

安全な輸血実施のために―日赤血液センターの体制①―「血液事業の広域運営体制」の導入について

著者: 小野裕

ページ範囲:P.219 - P.219

血液事業の広域運営体制の導入

 日本赤十字社では平成24年(2012年)度から「血液事業の広域運営体制」を導入することとして,現在施設や設備などのハード面,組織体制や事業運営内容などのソフト面について,具体的な準備を進めている.

 本体制導入の目的は,現在の血液事業を取り巻く課題である「血液製剤の安全対策の充実」,「血液製剤の安定供給」,「事業の効率化」および「健全な経営基盤の確立」に的確に対処し,血液法(安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律)や薬事法,国などの指導に則した,国民に信頼される持続可能な血液事業体制を確立することである.

疾患と検査値の推移

結核

著者: 猪狩英俊

ページ範囲:P.223 - P.228

臨床症状

 「2週間以上続く咳は結核を疑いましょう」という言葉に代表されるように,肺結核患者の半数以上に慢性の咳がみられる.結核の臨床症状はさまざまである.呼吸器症状としては,咳嗽,喀痰,血痰,喀血,胸痛,呼吸困難が挙げられる.全身症状としては,発熱,盗汗,全身倦怠感,易疲労感,体重減少,食欲不振,不快感,衰弱感である.結核だけに特徴的なものではないので,これらの症状を呈した患者を診療する際に,鑑別疾患として結核を意識することが必要である.

 2011年の統計によると,64歳以下の世代では,約20%が健診で発見されている1).このなかには無症状の者や,症状はあっても軽微の者も含まれている.結核は潜行性に進行し,徐々に臨床症状が顕在化するため,症状の発現時期が明確でない場合が多い.65歳以上の世代では,健診発見の割合が減少し,症状が出現することを契機に診断される者の割合が90%前後となる.高齢者は他疾患で外来または入院中に発見される機会が多く,結核を疑う症状があった場合は,積極的に胸部X線検査などを実施することが必要である.

検査値を読むトレーニング 信州大学R-CPC・3

救急車にて来院し入院した60代女性

著者: 本田孝行 ,   菅野光俊

ページ範囲:P.229 - P.234

信州大学のreversed clinicopathological conference(R-CPC)では,なるべく多くの検査を行った症例を選び,経時的検査値で解析している.しかし,決して多くの検査を行うことを推奨しているわけではない.陰性データも陽性データと同じように重要と考え,できる限り多くのルーチン検査を行った症例を選択してR-CPCで検討している.ある病態において,検査値が陰性になることを知って初めて必要のない検査と認識できる.その結果,必要な検査を最小限に行える医療従事者になれると考えている.また,検査値は基準値内でも動くことに大きな意味があり,動いている検査値を読むことによってより詳細な病態が解明できる.時系列検査結果を読むことができれば,異常値の出るメカニズムを理解できたことになり,入院時のみのワンポイントの検査値であっても容易に理解できるようになる.

臨床医からの質問に答える

輸血のトリガー値―赤血球輸血は?

著者: 長井一浩

ページ範囲:P.235 - P.237

はじめに

 今日の医療において,赤血球輸血は貧血患者や出血性ショック患者に対して,その組織への酸素供給能を補充,改善するための主要な治療手段とされている.

 輸血用血液製剤の主体は,献血制度を基盤とした同種血液製剤である.輸血療法が本質的には補充療法であり,献血者数が伸び悩んでいる昨今の状況に鑑みれば,医療機関におけるその適正な実施判断が強く求められる.また実施に当たっては,同種製剤故の血液媒介感染症や同種免疫など数々のリスクは依然完全には回避できない状況であることも十分に考慮されるべきである.したがって今日では,赤血球輸血の過剰・不適切な使用を抑制,回避するために,数々の臨床研究のデータを根拠としたガイドラインやトリガー値が設定されている.

 本稿では,赤血球輸血のトリガー値に関する現況を解説し,今後の課題を展望する.

臨床検査のピットフォール

心電図自動診断の落とし穴

著者: 谷内亮水

ページ範囲:P.239 - P.241

はじめに

 近年,自動解析機能付きの心電計が病院や検診センターなどの医療機関に広く普及し,解析結果の記載された心電図が当たり前となっている.また,解析プログラムの改良などにより精度が向上し,日常臨床の診断の正解率が80~85%になったとの報告もある.しかし,逆に考えれば15~20%は間違っている可能性があり,信頼できる数字とは言いがたい.

 技師が心電図検査を行ううえで,見逃してはいけない心電図の一つに急性心筋梗塞がある.本稿では,急性心筋梗塞症例を提示し,心電図自動解析時に注意するポイントと対策について解説する.

トピックス

前立腺生検後の尿中に認められる特殊赤血球

著者: 上東野誉司美 ,   八木靖二 ,   友田美穂子 ,   吉羽勢津子 ,   滝澤久暢 ,   三宅一徳

ページ範囲:P.243 - P.245

はじめに

 2011年5月,尿沈渣検査の新たな標準法『JCCLS GP1-P4(尿沈渣検査法2010)』が発刊された.新標準法の変更点の一つとして赤血球の分類法が挙げられる.前標準法の『JCCLS GP1-P3(尿沈渣検査法2000)』では,赤血球は“変形赤血球”(dysmorphic RBC)と“均一赤血球”(isomorphic RBC)とに分類されていた.しかし,本改定では,“糸球体型赤血球”と“非糸球体型赤血球”という出血部位を推定した分類が採用されている.これは,赤血球の分類が単純な変形所見のみでは不十分であり,より詳細な形態観察と他の尿沈渣所見を総合的に考慮して由来を鑑別しようという意図に基づくものと考えられる.

 さらに筆者らが見いだした特有な変形を示す赤血球(特殊赤血球)も赤血球の分類が変更された理由の一つと示唆される.その特殊赤血球は,一見糸球体型赤血球に類似した形状を示す赤血球であった.この特殊赤血球は,尿沈渣検査法2010において「膜部顆粒成分凝集状脱ヘモグロビン赤血球」として非糸球体型赤血球に分類されている.ここでは,この特殊赤血球検出の経緯や鑑別ポイントなどを紹介する.

癌細胞の上皮間葉転換

著者: 斉藤正夫

ページ範囲:P.245 - P.247

はじめに

 上皮間葉転換(epithelial-mesenchymal transition, EMT)は発生学研究より提唱された概念であるが,生理的な創傷治癒や線維性病変や癌の悪化にも深く関与している.前者は線維芽細胞の生成機構の一つとして,後者は癌細胞を悪性度の高い低分化型形質への分化機構として作用している.また近年,EMTは癌細胞の分化制御以外にも関与していることがわかってきた.本稿では,癌の悪化促進作用としてのEMTに関して,その概略を紹介したい.

けんさ外国語会話・15

心臓エコー検査〈タガログ語編〉

著者: 医療通訳研究会

ページ範囲:P.248 - P.248

日本語

心臓エコー検査
①○○さん,(お部屋に)お入りください.
②これから心臓エコー検査を行います.シャツを脱いで上半身を出して

 このベッドに仰向けに寝てください.
③検査のために,ゼリーを胸につけます.楽にしてください.
④息を吸って,はい,止めてください.
⑤息を吐いて,はい,止めてください.
⑥次は横向きに寝て,胸をこちらに向けてください.
⑦このタオルでゼリーを拭き取ってください.
⑧ゆっくり起き上がり,洋服を着てください.

INFORMATION

第18回第1種ME技術実力検定試験および講習会

ページ範囲:P.181 - P.181

 第1種ME技術実力検定試験はME機器・システムおよび関連機器の保守・安全管理を中心に総合的に管理する専門知識・技術を有し,かつ他の医療従事者に対し,ME機器・システムおよび関連機器に関する教育・指導ができる資質を検定することを趣旨とし,第2種ME技術実力検定試験合格者および臨床工学技士免許所有者を受験対象者としております.

 講習会では,受験制度の説明および関係する医療機器,介護・福祉機器およびそれらのシステムの知識,技術についての解説を行います.

 詳細はME技術教育委員会ホームページでもご覧いただけます.URL:http://megijutu.jp

【講習会実施要領】

東京会場:2012年4月8日(日) 9:00~18:00

 定員200名 帝京平成大学池袋キャンパス(東京都豊島区東池袋2-51-4)(予定)

大阪会場:2012年4月15日(日) 9:00~18:00

 定員150名 新梅田研修センター(大阪市福島区福島6-22-20)(予定)

第12回自動呼吸機能検査研究会関東部会

ページ範囲:P.199 - P.199

 2011年3月11日(金)の東日本大震災により第11回自動呼吸機能検査研究会関東部会は幻の会になってしまいました.中止の連絡が取れず,数名の方が会場を訪れたと聞きました.申し訳ありませんでした.

 今年も自動呼吸関東部会を行います.特に数年前より呼吸療法士が増えてきており,療法士が臨床の求める検査結果を出せるようになるかが求められています.この会は臨床検査技師のみならず,呼吸療法士資格を取得された方,またはこれから取得される方などが対象です.それ以外に昨今COPDが増えてきており開業医やクリニック看護師の参加も受け入れています.

 今年も,同じ内容で行います.それぞれの検査機器の特性を理解していただき,臨床が求める検査結果を得るための基礎知識と心構えを学び,精確な検査結果を得るための実習を行いたいと考えます.

日 時:2012年3月4日(日) 10:00~16:30

会 場:フクダ電子株式会社会議室(東京・本郷)

KCJL(近畿心血管治療ジョイントライブ)2012 Co-medical

ページ範囲:P.218 - P.218

 KCJLは開催10年の節目を迎えることができ,本年はコメディカルセッションをより充実するために2日間開催する運びとなりました.例年通り看護,虚血,不整脈の各セッションを行い,第一線で活躍されているコメディカルの先生方による教育講演を中心に深く幅広い知識が得られる内容となっています.

 今回ライブ中継が復活し,コメディカルセッション専用のカメラを設けることでスタッフの動きを中心にお送りする予定です.また,冠動脈模型作りを通して冠動脈の解剖をより理解していただけるセッションも設けております.お忙しいなかとは存じますが,皆様多数のご参加をお待ちしております.

開催日:2012年4月19日(木)~4月21日(土)

会 場:メルパルク京都

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医学書院ウェブサイトをご利用ください

ページ範囲:P.213 - P.213

『臨床検査』3月号のお知らせ

ページ範囲:P.234 - P.234

あとがき・次号予告・ラボクイズ正解者

著者: 矢冨裕

ページ範囲:P.250 - P.250

 まだ,お正月気分も少し残る時期に,3月号のあとがきを書かせていただいております.毎年感じますが,年が明けて,新年度の4月までは,本当にあっという間に過ぎてしまいます.まさに,「1月は行く,2月は逃げる,3月は去る」です.この慣れ親しんだ(?)パターンが変わるかもしれない事態が起きようとしています.最近,マスコミで大々的に取り上げられている大学秋入学の話です.少なからぬ大学がこれに賛意を示し,歓迎する企業も多いと聞きます.

 本日は大相撲の初場所の千秋楽でしたが,エストニア出身の把瑠都関が優勝しました.先日は,プロ野球 北海道日本ハムファイターズのダルビッシュ投手のメジャーリーグ テキサス・レンジャーズへの移籍が決まりました.サッカーの世界も言わずもがなで,経済活動だけでなく,スポーツの世界にも国境がなくなってきています.学問にも,もちろん,国境はありませんが,それを支える大学に関しては,わが国の国際化が遅れているという指摘は多いところでした.大学秋入学という世界標準に合わせることは,わが国の大学の国際化に最も有効な手段であることは間違いのないところです.今後,しっかりとした議論がなされることを期待するものです.

基本情報

検査と技術

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1375

印刷版ISSN 0301-2611

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