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雑誌目次

雑誌文献

検査と技術42巻13号

2014年12月発行

雑誌目次

病気のはなし

成人T細胞白血病(ATL)

著者: 内丸薫

ページ範囲:P.1370 - P.1375

Point

●成人T細胞白血病(ATL)はヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV-1)感染細胞が腫瘍化して発症する疾患である.ATLを発症するのはHTLV-1感染者の約5%であるが,化学療法に対する反応は不良であり,造血細胞移植,抗CCR4抗体などの新規分子標的薬剤の導入による予後の改善が期待されている.

●HTLV-1感染者の分布が全国に広がり,九州のみではなく全国的に遭遇する可能性があることを念頭に置く必要がある.

●ATLの腫瘍細胞は花細胞(flower cell)が典型的であるが,異形性の軽い細胞も多く,慎重な鏡検による判断が必要である.

技術講座 微生物

赤痢アメーバ検査

著者: 赤尾信明

ページ範囲:P.1376 - P.1381

Point

●粘血便は保温して,動く栄養型虫体を速やかに探す.固形便はホルマリン・酢酸エチル遠心沈殿法で集シストし,ヨード染色で囊子型虫体を見つける.

●病原性赤痢アメーバには赤血球貪食像を見る.シャルコー・ライデン(Charcot-Leyden)結晶は赤痢アメーバの存在を強く疑わせる.

●糞便検査でアメーバか見つからない場合でも,抗体検査,抗原検査,遺伝子検査を行えるように,検体の採取と保存方法を知っておくことは重要である.

—step up編—非結核性抗酸菌の遺伝子検査—日常検査で同定できない抗酸菌

著者: 大楠清文

ページ範囲:P.1390 - P.1396

Point

●非結核性抗酸菌の新菌種が近年,急増しているので,日常検査で同定できない抗酸菌が増加している.

●非結核性抗酸菌の遺伝子学的な同定に用いる遺伝子として,16S rRNA,hsp65,rpoBが主流である.

●検体から直接,遺伝子を増幅・検出して行う遺伝子検査は,迅速診断のみならず,抗酸菌の分離培養条件(培地や温度)を変更するための有益な情報も提供できる.

生化学

骨型ALP測定法

著者: 下田綾 ,   前川真人

ページ範囲:P.1382 - P.1388

Point

●骨型アルカリホスファターゼは,骨粗鬆症の診断に欠かせない検査項目の一つです.

●アガローズゲル電気泳動法ではノイラミニダーゼ処理とプロテアーゼ処理の2つの前処理が必要です.ノイラミニダーゼ処理は肝型ALPと骨型ALPを分離し,プロテアーゼ処理は骨型ALPと一部の小腸型ALPを分離します.

●免疫学的測定としてCLEIA法が多く用いられるようになり,感度・特異度が向上し,短時間で結果を得ることができるようになりました.

トピックス

運動とメタボリックシンドローム,悪性腫瘍の予防

著者: 勝川史憲

ページ範囲:P.1360 - P.1362

メタボリックシンドローム・悪性腫瘍予防と運動・身体活動

 身体活動は,骨格筋の収縮によってエネルギーを消費する種々の身体動作と定義される.これは,運動(体力向上を目的に意図的に行うもの),生活活動(仕事,通勤,家事など),自発的活動(姿勢の保持,筋トーヌスの維持など)の3つに分けられ,前2者がコントロールできる部分である.

 多くの疫学研究や介入研究で,運動・生活活動がメタボリックシンドローム(metabolic syndrome:MetS)をはじめとする代謝疾患の1次予防,重症化予防に有用なことが示されている.運動・身体活動のMetS予防効果を規定する最も重要な因子はエネルギー消費量である1).また,エネルギー消費量とは別に,運動強度やこれを反映する心肺持久力,筋力もMetSの有病率,新規罹患率の低下に寄与する.

臨床微生物学領域におけるMALDI-TOF MS応用の可能性

著者: 永沢善三

ページ範囲:P.1364 - P.1369

微生物分類の変遷

 近代細菌学の開祖とされるRobert Koch(1843〜1910)は,染色方法の改善や寒天培地を利用した細菌培養法の基礎を確立し,この手技・手法によって微生物学の分類が始まった.その後,微生物学研究の進歩に伴い対象とする菌種の同定が増えるに従い,多くの基質に対する生物学・酵素学的反応を利用した同定キットや自動同定機器が幅広く普及している.1980年代からは16S rDNA(16S ribosomal DNA)の配列に基づく分子進化学的な系統分類の手法によって,新たな菌種による感染症の報告が次々となされるようになった.そして,現在はポストゲノム解析の時代を迎え,質量分析を用いた菌種同定が数分以内で実施可能となり,臨床微生物学での同定検査は新しい時代を再び迎えはじめた.

今月の表紙

膵神経内分泌腫瘍(膵島腫瘍)

著者: 高平雅和 ,   鈴木由美 ,   岸宏久 ,   前田守 ,   手島伸一

ページ範囲:P.1363 - P.1363

【症例の概要】

 60歳代後半,女性.以前より逆流性食道炎にて当院通院中であったが,精査の腹部超音波にて膵腫瘍を指摘される.膵体部の径19.7mmの球形の低エコー腫瘤で,周囲との境界は明瞭,膵の腫大や膵管の拡張はみられない(図1).血清インスリンやグルカゴンなどの膵ホルモン値は正常範囲であった.非機能性の膵神経内分泌腫瘍の診断で,膵体尾部切除がなされた.病理学的には,膵体部に23×18×18mmの境界明瞭な白色から黄色を呈する充実性分葉状の腫瘍をみる(図2,3).腫瘍細胞は小型〜中等大の立方形を呈し,索状,一部で管状,腺房状の配列を示している.核は小型で比較的そろっている(図4).核分裂は乏しく,Ki67標識率は1%以下である.グリメリウス好銀反応で内分泌顆粒が証明され(図5),免疫組織学的にシナプトフィジンとクロモグラニンの神経内分泌マーカーが陽性を示した(図6).インスリンやその他の膵ホルモンは免疫組織学的に陰性であった.

連載 小児の臨床検査・9

小児悪性腫瘍の臨床病理

著者: 田中祐吉

ページ範囲:P.1398 - P.1407

小児悪性腫瘍の概説

 表1に示すように,小児悪性腫瘍の約1/3は白血病で,残りが固形腫瘍であり,固形腫瘍のなかでは中枢神経系腫瘍が最も多く,リンパ腫・神経芽腫群腫瘍・軟部組織肉腫などがこれに続く1).小児に固有な,あるいは圧倒的に多い腫瘍として,神経芽腫(neuroblastoma:NBL)・網膜芽腫・肝芽腫・腎芽腫・髄芽腫(中枢神経系腫瘍の1つ)など,胎児の組織に類似した形態や特性をもつ,いわゆる胎児性腫瘍を中心に,先天性(congenital)・乳児性(infantile)・若年性(juvenile)といった形容詞を冠した腫瘍など,種類の上からは相当数の腫瘍が挙げられる.特に胎児性腫瘍は,小児に固有な,あるいは圧倒的に多い腫瘍として,小児腫瘍の一般的なイメージを形成するものといえるが,これらの腫瘍が小児腫瘍全体に占める割合が特別に高いわけではない.一見,白血病・中枢神経系腫瘍・軟部組織肉腫・悪性リンパ腫など,成人でもある程度の数を占める腫瘍が大半を占めるようにみえるが,こうした腫瘍にしても,その内容は成人と小児とで大きく異なる.

 また,小児腫瘍とまとめていわれることが多いが,0〜1歳・2〜4歳・5〜9歳・10〜14歳の4年齢層に分けると,各年齢層で各腫瘍群の発生頻度がかなり異なる.また,各腫瘍群を構成するそれぞれの腫瘍で,好発年齢や発生部位がある程度限定され,診断の重要なヒントになる.NBL・腎芽腫・網膜芽腫・肝芽腫など,代表的な小児悪性固形腫瘍は5歳未満に多くみられ,10歳以降は成人型,つまり悪性上皮性腫瘍(癌)主体の構成へと移行していく.よって,10〜14歳では,癌を主体に“その他”に属するものが多くなっている.

基礎から学ぼう一般検査・11

精液検査

著者: 佐藤和文

ページ範囲:P.1408 - P.1412

はじめに

 精液検査は尿検査と同様に体外へ排出(射精)された液を検査し,上流の状態(造精機能)を推定するものである.留意点は他の検査と異なっており,生きた細胞を検査することである.

 精子は精巣の精細管で形成され,精巣上体に副生殖腺液とともに精子濃縮懸濁液として蓄積される.射精時には精巣上体から出て,総量約90倍量の精嚢腺液・前立腺液・カウパー(Cowper)腺液が加わって精液として射精される.精液は被検者の体調を含め造精部位の変動,各腺分泌液との比率,禁欲期間などによって大幅な濃度差を生じる.

 精液検査では細胞数,形態と同様に運動性をみることも大切である.通常の血球計算盤は計測室底面に格子を刻んであるため,格子線によって自由な運動が阻害される.そのため,精液検査用に開発されたマクラー(Makler)計算盤の格子線は,精子運動を阻害しないよう計測室の天井にあたるカバーガラスに刻まれている.マクラー計算盤は精子濃度,運動率,直進率などを計測できるが,運動精子・不動精子・奇形精子などを瞬時に判断して計測しなければならないので,使用にあたっては十分な訓練を必要とする.

 運動精子を含め,計測するコツは“気象情報の読み方”であり,地図に合わせた雲の動きをみる気象レーダーを想像し,計測区画に想像した縦または横の直線を移動させ,その線にかかった精子を計測する.ヒトの目は動くものにとらわれる傾向があるので,とらわれずに計測できる訓練が必要である.

 無精子の確認については液化した全精液をスピッツに入れ,3,000Gで15分間遠心後,上清を除去し全沈渣をピペットでシャーレに入れて鏡検する.精子が皆無なら無精子(azoospermia),数個なら隠れ無精子(cryptozoospermia),全量○mL中○個,1mL中○個などを報告する.造精機能は予想以上にデリケートで,数カ月前からの疲労やストレスの蓄積,喫煙,高熱,薬物,放射線などにも影響される.

臨床医からの質問に答える

ホルマリン固定時間はどのくらいがよいのでしょうか? その他ホルマリンに入れる際の注意事項を教えてください

著者: 阿部仁

ページ範囲:P.1413 - P.1417

はじめに

 生体から臓器を採取した直後から起こる自己融解,物質の消失,微生物による腐敗などを防いで組織構造をできるだけ生体内(in vivo)に近い状態に保持したまま病理組織標本を作製することが必要である.この条件に最も適した固定剤として使用されているのがホルムアルデヒド(HCHO)である.ホルムアルデヒドは刺激性のある無色の揮発性ガスで,水に対して易溶性であり,一般的に用いられているホルマリンとはホルムアルデヒドの水溶液である.

 ホルマリン水溶液は日常病理標本作製において最も使用されている固定液で,ホルマリン原液はホルムアルデヒド濃度約35〜38%を含んだ水溶液である.昔から組織の固定液あるいは防腐剤・消毒剤として使用されており,取り扱いが簡単で安価であり,組織内への浸透性がよい.

 市販されているホルマリンには日本薬局方ホルマリン(ホルムアルデヒド濃度:約35〜37.5%)の他に試薬1級(ホルムアルデヒド濃度:約35〜38%)と特級(ホルムアルデヒド濃度:約36〜38%)のものがある.ホルムアルデヒドは酸化されて蟻酸を生じ,重合して白濁する.このため,局方ホルマリンにはホルムアルデヒドの重合を防止するため,安定化剤として10〜15%の割合でメタノールが加えられている.日常的には,局方ホルマリンの使用で組織の固定は十分である.使用時にはホルマリン原液を10〜20%濃度,場合によってはそれ以上の濃度に希釈して使用する.したがって,10%および20%ホルマリン液とは市販のホルマリン原液を水道水で1/10倍または1/5倍に希釈したもので,それぞれ最終ホルムアルデヒド濃度は約3.7%と約7.4%となる.

臨床検査のピットフォール

不規則抗体抗Gの証明と留意点

著者: 伊藤道博

ページ範囲:P.1418 - P.1420

はじめに

 輸血検査において不規則抗体の有無を検索することは必須である.不規則抗体は,単一抗原に対してのみ産生することが多いが,複数抗原に対する,いわゆる複合抗体のこともある.いずれにせよ,その不規則抗体の特異性を同定することは重要である.

オピニオン

臨地実習について

著者: 遠田栄一

ページ範囲:P.1422 - P.1423

臨床検査技師教育の現状

 臨床検査技師の養成校を大別すると,承認大学と指定校の2つがあり,それぞれの理念で運営されている.最近では多くの指定校が4年制の承認大学に移行していることに加えて,新設大学も増加傾向にあるため,養成校の中心が指定校から承認大学に移行してきている.1958年に衛生検査技師法が定められ,翌年からスタートした臨床検査技師教育は,医療現場の急速な発展や社会環境の変化に伴い何度か改正され,現在に至っている.一方,次世代を担う臨床検査技師の育成は重要な責務と考え,臨地実習を受け入れている検査室でも,養成校によって臨地実習の期間や内容,学生の基礎知識などに差があるため,その対応に苦慮している施設もあるようだ.以下に長年,実習病院として学生を受け入れてきた経験をもとに,臨地実習に対する私見を述べさせていただく.

Q&A 読者質問箱

電解質Na,K,Clの3つの動態について教えてください.Cl高値のときが特に難しく,何が原因と考えられるのかよくわかりません.

著者: 倉村英二 ,   松尾収二

ページ範囲:P.1424 - P.1425

Q 電解質Na,K,Clの3つの動態について教えてください.Cl高値のときが特に難しく,何が原因と考えられるのかよくわかりません.

A 電解質(Na,K,Cl)は水分の代謝,浸透圧の調整,酸塩基平衡の維持などに関与しており,高度な恒常性で保たれています.その基準値は極めて狭い範囲で,神経,骨,筋肉などの各種臓器の機能を維持しているため,電解質の動態を正しく判読することは臨床において極めて重要です.

ラボクイズ

生化学

著者: 畑中徳子 ,   松尾収二

ページ範囲:P.1426 - P.1426

11月号の解答と解説

著者: 泉美貴

ページ範囲:P.1427 - P.1427

ワンポイントアドバイス

HIV検査が陽性の場合の検査の進め方

著者: 菅野芳明 ,   畠山修司

ページ範囲:P.1428 - P.1430

はじめに

 ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)感染の有無を調べる検査は,スクリーニング検査および確認検査による(図1)1).スクリーニング検査で陽性となった場合の検査の進め方について解説する.

Laboratory Practice 〈遺伝子〉

臨床検査技師がかかわる遺伝カウンセリング

著者: 宇津野恵美 ,   野村文夫

ページ範囲:P.1431 - P.1435

はじめに

 千葉大学医学部附属病院の遺伝カウンセリング(genetic counseling:GC)業務のスタートは2003年4月で,すでに10年が過ぎ,症例数も1,000件を超えている.産科や小児科では日常診療の枠のなかで,GCの一部に相当する臨床遺伝情報提供を行っているが,当診療部の大きな特性は,病院検査部の遺伝子検査室が母体となって始動したことである.

 遺伝学的検査に限らず,診断,治療方針の決定,そしてその効果を判定する一連の流れにおいて,臨床検査の果たす役割はいわば医療の入り口である.さらに遺伝学的検査は一般の臨床検査と異なり,結果(遺伝情報)の取り扱いにおいてはその特性(一生変わらない不変性・血縁者と一部共有する共有性・未発症でも患者である血縁者と同じ病気の原因遺伝子の有無を知ることができる予知性)に十分配慮した対応が求められるにもかかわらず,検査技師は検査の実施と結果報告の部分のみの関与となっている.血液を使って行う検査というひとくくりのなかで,医療者の配慮も患者・家族の理解もないままに検査が進み,陽性の結果が出て初めて,その特性に驚かされるという現状があった.

 そこで,遺伝学的検査を提供する立場として,これらの問題にも適切に対応できる体制を整えなければという思いから,検査部の医師(臨床遺伝専門医)と認定遺伝カウンセラーの資格も有する臨床検査技師(以下,検査技師)が協働して,遺伝子検査室にGC室を併設し,5年後には遺伝子診療部として独立させた.中央診療部門が各診療科にアプローチすることは容易なことではないが,その経緯を紹介したい.

INFORMATION

千里ライフサイエンスセミナーF5「アカデミア創薬の進展」

ページ範囲:P.1396 - P.1396

日 時:2015年2月13日(金) 10:00〜16:50

場 所:千里ライフサイエンスセンタービル5階 山村雄一記念ライフホール

(大阪府豊中市新千里東町1-4-2,地下鉄御堂筋線/北大阪急行千里中央下車)

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『臨床検査』12月号のお知らせ

ページ範囲:P.1407 - P.1407

医学書院ウェブサイトをご利用ください

ページ範囲:P.1430 - P.1430

「ラボクイズ」解答/読者アンケート

ページ範囲:P.1437 - P.1437

投稿規定

ページ範囲:P.1438 - P.1439

あとがき・次号予告

著者: 舘田一博

ページ範囲:P.1440 - P.1440

あとがき

 「検査と技術」2014年12月号,いかがだったでしょうか.本号の内容も盛りだくさんで,「病気のはなし」から「Laboratory Practice」まで臨床検査に従事する方にとって大変役に立つテーマがわかりやすく執筆されています.企画者の一人として,大変お忙しいなか,ご執筆いただいた先生方にあらためてお礼を申し上げます.

 今年を振り返ってみて,感染症領域において新しい病原体,再興する病原体がいくつも注目されました.わが国におけるデング熱の流行は驚きとともに報道されましたし,あらためて地球温暖化の影響を考えさせられる事実となりました.来年以降,デング熱がわが国に定着しないかを注意深く見守っていく必要があります.また検査部としても,迅速診断検査などの用意を進めていく必要がでてきました.さらにエボラ出血熱の流行がどのように展開するのか,こちらも予断を許しません.西アフリカと日本は飛行機で約24時間,エボラ出血熱の潜伏期間が1〜3週間であることを考えると,感染者が入ってくることを前提に対応を考えておく必要があります.迅速検査法はもちろんのこと,治療薬やワクチン開発の進歩が喫緊の課題となっています.

「検査と技術」第42巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

検査と技術

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1375

印刷版ISSN 0301-2611

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