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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻2号

2014年02月発行

文献概要

病気のはなし

先天性血小板機能異常症―ベルナール・スーリエ症候群と血小板無力症

著者: 國島伸治1

所属機関: 1国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター高度診断研究部

ページ範囲:P.102 - P.107

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Point

● 止血は,血小板,血管壁,血液凝固因子が相互に働いて完成される.血小板は一次止血に中心的役割を果たす.血小板粘着は血小板膜糖蛋白(glycoprotein,GP)Ⅰbとフォン・ビルブランド(von Willebrand)因子の結合によって起こり,血小板凝集はGPⅡb/Ⅲaとフィブリノゲンの結合によって起こる.

● ベルナール・スーリエ(Bernard-Soulier)症候群は先天的にGPⅠbを欠如する.巨大血小板,血小板減少症,出血時間延長,リストセチン凝集欠如を特徴とする.

● 血小板無力症は先天的にGPⅡb/Ⅲaを欠如する.血小板数と形態は正常であるが,血餅収縮,アデノシン二リン酸(adenosine diphosphate,ADP)凝集,コラーゲン凝集を欠如する.

参考文献

1)國島伸治:Bernard-Soulier症候群―臨床的および診断的特徴.日血栓止血会誌 16:179-186,2005
2)冨山佳昭:血小板無力症.日血栓止血会誌 16:171-178,2005
3)國島伸治:メイ-ヘグリン異常.検と技 36:470-474,2008
4)國島伸治:血小板機能異常症の診断.Med Technol 35:168-173,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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