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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻2号

2014年02月発行

文献概要

過去問deセルフチェック!【新連載】

解答と解説

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所属機関:

ページ範囲:P.186 - P.186

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 近年の自動血球計数器の性能向上は目覚ましく,ほとんどの場合,血球数は正確に算定される.しかし,常に完全とはいかず,まれに,生体における血球数を反映しない算定値が出る場合がある.特に,血小板数の偽低値は重要なものの1つであり,これが起きる原因として重要なものがEDTA(ethylenediaminetetraacetic acid,エチレンジアミン四酢酸)依存性血小板減少症と巨大血小板である.

 EDTA依存性血小板減少症(偽性血小板減少症)は,抗凝固剤EDTA塩の存在下で抗体依存性に血小板凝集が起きる現象である.検査結果で血小板減少を認めるにもかかわらず,出血などの症状を全く認めない場合にこれを疑う.問題1のような状況である.本症で認める現象の本体は,EDTA塩によって血小板膜蛋白質インテグリンのコンフォメーションが変化し,新たなエピトープが出現することに伴う免疫反応である.純粋にin vitro(試験管の中)の反応であり,(EDTAが存在しない)生体内では(ほかに疾患がなければ)血小板数は正常であり,出血傾向も起きない.本症は,顕微鏡による血液像の観察で,血小板凝集塊を確認することにより,すぐに判別することが可能である(問題2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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