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雑誌目次

雑誌文献

検査と技術43巻7号

2015年07月発行

雑誌目次

病気のはなし

デング熱

著者: 鷲野巧弥 ,   大西健児

ページ範囲:P.560 - P.565

Point

●デング熱は,ネッタイシマカやヒトスジシマカによって媒介される熱性疾患である.

●2014年には約70年ぶりに国内発生例が報告された.今後も国内で流行する可能性があり,注意すべき疾患である.

●突然の発熱や頭痛,筋肉痛などの症状で発症し,血小板減少や白血球減少を伴うことが多い.臨床症状や一般検査所見は非特異的なものであり,確定診断には,PCR法や非構造蛋白抗原(NS1抗原)検査などの病原体検査やIgM抗体の測定などの血清学的検査が用いられる.

●デング熱は比較的予後のよい疾患であるが,重症デングに移行しないか慎重に経過をみる必要がある.

技術講座 生化学

血清総蛋白(TP)測定—教育現場で教えるビウレット法のポイント

著者: 伊藤昭三

ページ範囲:P.578 - P.584

Point

●ビウレット法は終点分析法(end point assay)の1ポイント法(one step assay)で操作が簡便です.また,測定波長が可視部領域にあるため呈色性がわかりやすい検査です.

●ビウレット法は検体採取(ピペッティング)以外のバラツキが小さい検査ですので,操作の熟練度がわかりやすく,臨床化学検査学のなかで検査手技の基本になる検査です.

●ビウレット法は血清中の蛋白質が異なっていても呈色率が変わらず,蛋白質量(ペプチド結合量)に比例します.

採血

採血時の採血管の順番

著者: 岡田元 ,   森保由美子

ページ範囲:P.586 - P.592

Point

●日本臨床検査標準協議会(JCCLS)より発布された「標準採血法ガイドライン(GP4-A2)」にのっとった手技で採血を行うことが必須である.

●正確な検査結果を臨床に提供するためには,採血の時点から技師が管理する必要がある.そのためには,携わるスタッフに正しい運用を周知し,全過程を管理することが求められる.

●分析前誤差(pre-analytical error)は分析誤差(analytical error)よりも大きくなることがある.

血液・遺伝子・染色体 シリーズ 造血器腫瘍の診療を支える 遺伝子・染色体検査・1

白血病・リンパ腫の診断に利用される遺伝子・染色体検査法

著者: 松田和之

ページ範囲:P.594 - P.599

Point

●遺伝子・染色体検査は,①腫瘍性の判断,②腫瘍細胞の起源の判断,③病型診断,④病期評価,⑤微小残存病変評価,⑥移植後生着・再発評価など,診断時,治療中,移植後,全てにおいて利用されている.

●分染法,FISH法,PCR法を用いることで,染色体,ゲノムDNAおよびRNAの各レベルでの検査が可能である.

●間期核を用いるFISH法やゲノムDNAを用いる免疫関連遺伝子再構成検査では,新鮮材料のみでなく,さまざまな染色・固定標本を材料として利用できる.

生理

パルスオキシメータを使う

著者: 桑平一郎

ページ範囲:P.600 - P.605

Point

●世界に先駆け,パルスオキシメータを開発したのは青柳卓雄氏です.1975年に「イヤオキシメータ OLV-5100」という名称で製品が発売されました.これが世界初のパルスオキシメータです.

●酸化ヘモグロビン(Hb)は赤外光をよく吸収するのに対し,還元Hbは赤色光をよく吸収します.この特性の違い,すなわち吸収スペクトルの差を利用して経皮的にSpO2を求めます.

●測定値に遅延が生じる要因として,生理的,機械的,病的要因があります.測定時に注意する必要があります.これとは別にさまざまな誤差の原因があります.

●SpO290%以下はPaO260mmHg以下に相当し,生体内の酸素が急激に不足する呼吸不全状態となります.日常診療ではSpO2が90%以上あるかどうかをチェックします.

過去問deセルフチェック!

問題 自己抗体

ページ範囲:P.565 - P.565

過去の臨床検査技師国家試験にチャレンジして,知識をブラッシュアップしましょう.以下の問題にチャレンジしていただいたあと,別ページの解説と解答をお読みください.

解答と解説

ページ範囲:P.593 - P.593

 自己抗体は,自身が保有する抗原と反応して,自己免疫疾患と関連が深く,診断上有用である.また,臓器特異的な自己免疫疾患もある.橋本病や慢性甲状腺炎では,抗サイログロブリン抗体,抗ミクロゾーム抗体が検出される.悪性貧血の原因である抗内因子抗体は,胃粘膜から分泌される内因子と結合してビタミンB12の小腸からの吸収を阻害する.臓器非特異的な自己免疫疾患の全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)では抗Sm抗体,抗DNA抗体,多発性筋炎/皮膚筋炎(polymyositis:PM/dermatomyositis:DM)では抗Jo-1抗体,混合性結合組織病(mixed connective tissue disease:MCTD)では抗U1-RNP抗体を検出する.中間型のシェーグレン(Sjögren’)症候群は抗SS-A抗体,抗SS-B抗体,重症筋無力症は抗アセチルコリン受容体抗体,原発性胆汁性肝硬変は抗ミトコンドリア抗体,血管炎症候群では抗好中球細胞質抗体と関連する.抗基底膜抗体はGoodpasture症候群の診断に有用で,抗リン脂抗体は血栓症や流早産の原因となる.

 関節リウマチも臓器非特異的な自己免疫疾患で,リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)や抗環状シトルリン化ペプチド(cyclic citrullinated peptide:CCP)抗体などの自己抗体が診断上で有用とされる.RFはIgGまたは変性IgGのFc部分に対する自己抗体,IgM-RFが最も多く検出されるが,IgG,IgA,IgEクラスのRFもある.関節リウマチの80〜90%で陽性となるが,肝硬変,SLEなどの膠原病や健常者でも数%,特に高齢者で陽性率が高くなり,特異性は低い.

トピックス

ピロリ菌除菌のテーラーメイド医療

著者: 古田隆久 ,   杉本光繁 ,   山出美穂子 ,   魚谷貴洋 ,   佐原秀 ,   市川仁美 ,   鏡卓馬

ページ範囲:P.566 - P.573

はじめに

 ピロリ菌(Helicobacter pylori)の除菌療法は,胃酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)と抗菌薬であるアモキシシリン(amoxicillin:AMPC)に加えて,一次除菌ではクラリスロマイシン(clarithromycin:CAM),二次除菌ではメトロニダゾール(metronidazole:MNZ)が用いられる.最近では,PPIに加えて,カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(potassium competitive acid blocker:P-CAB)も用いられるようになった.

 ピロリ菌の除菌療法においては,胃酸を十分に抑制して抗菌薬の効果を高める必要がある.さらに,抗菌薬は,ピロリ菌に対して感受性であるものが選択されることが必要である.また,抗菌薬にそれぞれ特性があることから,個々の症例に応じた対応が好ましい.また,個々の症例において,薬物への耐容性なども異なっている.以下,胃酸分泌抑制,抗菌薬の選択,そして,抗菌薬の投与法における個別化について概説する.

臨床化学検査の正確さ評価試料“JCCLS MaCRM”

著者: 篠原克幸

ページ範囲:P.574 - P.576

はじめに

 臨床検査技術は進歩し,今や主要な項目ではいつどこでも大きな差のない測定値を得ることが可能になった.日本臨床化学会(Japan Society of Clinical Chemistry:JSCC)によるヒト血清中酵素活性測定の勧告法など基準測定法や,その測定値を日常検査法に伝達するための認証標準物質(certified reference material:CRM)の整備によるところが大きい.日常検査に用いる試薬キットの製造販売会社は,基準測定法によって値を定めたCRMを上位標準として,自社試薬の校正物質(キャリブレータ)に値を付けている.

 ところが,一般の臨床検査室が測定値の正確さを確認するための物質は存在せず,CRMを入手し,測定することで代替している.表1のとおり,わずか30項目の確認に10種類程度のCRMが必要であり,費用・労力ともに重い負担となる.そこで,日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Standards:JCCLS)は,臨床検査室が測定値の正確さを確認するための物質として,多項目実用参照物質(Multianalyte Conventional Reference Material:MaCRM)の開発を企画した.

教科書には書いていない採血のコツ・4

駆血帯の下留め

著者: 杤尾人司

ページ範囲:P.577 - P.577

 駆血帯にはベルクロタイプもあるが,臨床現場ではシンプルで実用的な留め金の付いたゴム製がよく使用されている.駆血は差し出された腕に適切な圧力でゴム管を巻く作業であるが,スマートに採血を行うための“ちょっとしたコツ”がここにもある.外来採血室でてきぱきと作業をしている看護師は,駆血帯の金具を腕の背面で留めている.いわば“駆血帯の下留め”法である.

 この方法で行うと,腕の前面で留める通常法に比べ,

 ①駆血した残りのゴム管がぶらぶらしない.そのため穿刺時の集中力が増す.邪魔なぶらぶらゴム管を留め金具に絡める作業が省ける.

疾患と検査値の推移

成人T細胞白血病・リンパ腫

著者: 加藤丈晴 ,   今泉芳孝 ,   宮﨑泰司

ページ範囲:P.606 - P.613

Point

●成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)は,レトロウイルスの1種であるヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV-1)が原因で発症する成熟T細胞腫瘍である.

●HTLV-1感染者(キャリア)におけるATLの生涯発症率は2〜5%と報告されている.

●ATLは4つの病型に分けられ,さらに,病勢が強く治療を必要とするaggressive typeと,病勢が比較的緩徐であるindolent typeに分けて治療方針を検討する.

●病歴・症状とともに,病型分類や予後因子にかかわる検査値の推移を見ていくことが重要である.

臨床検査のピットフォール

キメラ遺伝子検出のためのFISH法のピットフォール—検査前に知っておきたいこと

著者: 井出裕一郎

ページ範囲:P.614 - P.618

はじめに

 FISH(fluorescence in situ hybridization)法は,細胞あるいは組織標本上で遺伝子・染色体異常を検出する方法として有用である.FISH法に用いるプローブには,大きく3種類(セントロメア特異的プローブ,領域特異的プローブ,染色体着色プローブ)がある.日常検査では主にセントロメア特異的プローブを用いて染色体の数的異常を検出したり,領域特異的プローブを用いて白血病やリンパ腫,そして軟部腫瘍における染色体転座を検出している.

 FISH法の手技1)は比較的簡便であり,陽性,陰性のシグナルパターンを理解していれば検査自体も容易である.しかしながら,これで本当にFISH法を理解しているといえるだろうか.プローブの添付書に記載されていない非典型的なシグナルパターンを呈したとき,どのように判定を行えばよいだろうか.本稿では,FISH法の結果を正しく理解するうえで知っておきたい重要なポイントとなる「転写方向と融合遺伝子の成り立ち」について解説する.

COFFEE BREAK

メタボ時代の適量飲酒

著者: 加藤眞三

ページ範囲:P.619 - P.619

 コーヒーブレイクの欄に,アルコールに関する話というのもおかしなものであるが,コーヒーもアルコールも実は健康によい作用があることが科学的に証明されてきたという共通点をもつ.アルコール依存症者の治療には,断酒しかない.そのまま単語を英語に置換するとアルコールブレイクであるが,一般の人であれば必ずしも断酒を迫られるわけではない.むしろ,ほどほどに飲むこと,節酒ができれば健康に役立つのだ.

 300年以上も前に貝原益軒により書かれた「養生訓」は,江戸時代の大ベストセラーの健康指南書である.その内容は今でも大部分が通用する.酒に関しての記述では,「酒は天の美禄なり」から始まり,次のように続く.「少しのみ少し酔へるは,酒の禍なく,酒中の趣を得て楽多し.人の病,酒によって得るもの多し.酒を多く飲んで,飯を少なく食ふ人は,命短し.(中略)酒は半酔にのめば,長生の薬となる.」

Q&A 読者質問箱

個人防護具(PPE)について,正しい着脱方法を教えてください

著者: 黒田恵美

ページ範囲:P.620 - P.622

Q 個人防護具(PPE)について,正しい着脱方法を教えてください

A 個人防護具(personal protective equipment:PPE)(血液,体液,排泄物,粘膜などの感染性物質に触れる可能性がある箇所を保護し,感染伝播を防ぐために着用する防護具)の正しい着脱方法における基本的事項は,①自分に合ったサイズを選ぶこと,②着用前にPPEを汚染しないこと,③脱ぐときにPPEの汚染面に触れないこと,④適切なタイミングで手指衛生をすること,⑤使用後のPPEを適切に廃棄すること,⑥複数のPPEを使用する場合は正しい着脱順序を守ることです.

連載 やなさん。・7

ブータン出張報告書

著者: 柳田絵美衣

ページ範囲:P.623 - P.623

 はいぃ! やって来ました,世界で唯一信号機がない国・ブータン王国.出張の目的は「免疫染色の技術指導」.訪問する病院がある首都ティンプーは標高約2,300m! 世界一標高の高い空港からは,未舗装の山道を数時間車で移動.凸凹道で首が振られ過ぎて,そのうち首が取れるんじゃないかと思った.

 初の高山地域と限界を超えた車の揺れで,到着初日,柳田は撃沈.翌日から病院での指導開始.現地の免疫染色の標本を鏡検しながら,「これはアカンよ!」と日本語で叫ぶ柳田.「プロトコールのここがアカンのよ!」と熱血指導! 現地の病理技師も必死にメモを取っていた.正しい英語じゃなくても通じるところがすごい.柳田は,教授にいつも,「やなさんは,言語を超えた不思議な力がある」と言われるのだ.自分自身,そのうち動物と会話ができるんじゃないかと信じて疑わない.

臨床医からの質問に答える

尿沈渣中にみられる糞便成分の臨床的意義を教えてください

著者: 村嶋宏子

ページ範囲:P.624 - P.627

はじめに

 尿中に糞便が混入していることは,肛門から尿道口付近のどこかに糞便が付着しているため採尿時に混入したことが原因と考えられる場合と,病的に糞便が混入する場合があり,病的なものには,大腸癌や憩室炎によって腸と膀胱が瘻(異常な通路)でつながったことによる便混入があります.どちらも,摂取した食物のうち消化しきれなかった残渣が尿沈渣にみられます.

オピニオン

日本臨床神経生理学会認定技術師制度の現状と今後

著者: 園生雅弘

ページ範囲:P.628 - P.629

 脳波・筋電図などの臨床神経生理検査は,その施行のための技術水準が非常に高い検査である.脳波については,通常の脳波を取ること自体はそれほど高い技術ではないと一見思われるかもしれないが,どのような波形を狙い,そのためにどのような記録に重点を置くか,出現した怪しい波形を確認するためにどこまでしつこく記録するかなどを決めるために,脳波波形をその場で判読して判断することがかなりの程度要求される.また,きれいな脳波波形を記録するためのアーチファクト対策も簡単ではないが,それが特に重大となるのは,ICUでの記録,とりわけ脳死判定である.ここでは,ICUなど雑音の多い環境で,5倍拡大ゲインでのアーチファクトが器械の内部雑音以下を実現するという過酷な要求がなされる.

 筋電図検査では,技師が施行するのは神経伝導検査,反復神経刺激試験などだが,これらがいずれも高度な技術を要することは言うまでもない.単に刺激して何らかの波形を出すだけなら非熟練者でもできるかもしれないが,さまざまなピットフォールに熟知し,それに対処して正しい波形を得ることができるためには,深い知識と確かな技術が要求される.重大なのは,未熟な技能で間違った波形を得てしまうと,それが直ちに誤診につながる点である.例えば,誤って伝導ブロックがあるという結果が出ると,慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー(chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy:CIDP)と診断されて,免疫グロブリン静注療法が行われてしまいかねない.

ワンポイントアドバイス

病理検査におけるDNA鑑定を応用したコンタミネーション同定法

著者: 高田雄三

ページ範囲:P.630 - P.635

はじめに

 検査目的で人から採取した血液や組織などの検体は,その形態のみでは誰のものであるか識別できない.そのため,間接的に容器に名前やIDを記載することで,検体が誰のものであるかを特定している.一般的な検査情報は,病気の診断には有用であるが,個人を特定するための情報は有していない.何らかの原因によって,検体が誰のものであるかわからなくなった場合には,検査情報から個人を特定することは困難である.一方,個人を構成する細胞は全て同じDNA情報をもっているが,たとえ血のつながった家族であっても,おのおので異なるDNA情報(DNA型)を有している.そのため,異なる由来の組織や細胞同士がコンタミネーションを起こした場合,検査情報からおのおのを識別できないが,DNA型であれば識別が可能となる.すなわち,DNA鑑定によってコンタミネーションの同定が可能であるといえる.

今月の表紙

黄色ブドウ球菌による血流感染(BSI)

著者: 小栗豊子 ,   吉藤歩

ページ範囲:P.636 - P.637

Point!

Q プロテインAとは? ⇒ 細胞壁に存在し,免疫グロブリンのFc領域に結合する蛋白

Q クランピング因子とは? ⇒ 結合コアグラーゼとも呼ばれ,血漿を凝固させる酵素

Q 黄色ブドウ球菌の最も得意とする感染部位は? ⇒ 皮膚・軟部組織感染症(せつ,よう,膿瘍など)

Q 黄色ブドウ球菌によるBSIの感染源は? ⇒ 表参照

Q 疣贅(ゆうぜい)とは? ⇒ ベジテーション(vegetation)のこと.心臓の弁や壁などに付着した細菌や真菌を含む血液の凝固物

ラボクイズ

脳波検査

著者: 木崎直人

ページ範囲:P.638 - P.638

6月号の解答と解説

著者: 中川浩美

ページ範囲:P.639 - P.639

Laboratory Practice 〈生理〉

呼吸機能検査の標準化に向けて

著者: 井上真由利

ページ範囲:P.640 - P.648

はじめに

 正確な呼吸機能検査を実施するためには,被検者の理解と協力が不可欠である.また,検査担当者の知識と技術によっては,検査の進め方や評価方法に差が生じる.現在,呼吸機能検査に関する出版物として,日本呼吸器学会肺生理専門委員会編「呼吸機能検査ガイドライン」1)や一般社団法人日本臨床衛生検査技師会著「呼吸機能検査の実際」2)などが発行されている.今回,これらのガイドラインをもとに,呼吸機能検査の施設間差・被検者間差の是正を目的として,呼吸機能検査機器(以下,機器)の精度管理とメンテナンス,測定方法とポイント,検査結果の採択基準および結果の解釈について解説する.

INFORMATION

第31回「緒方富雄賞」候補者推薦のお願い

ページ範囲:P.584 - P.584

第37回第2種ME技術実力検定試験

ページ範囲:P.635 - P.635

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『臨床検査』7月号のお知らせ

ページ範囲:P.592 - P.592

「ラボクイズ」解答/読者アンケート

ページ範囲:P.649 - P.649

あとがき・次号予告

著者: 高木康

ページ範囲:P.652 - P.652

あとがき

 4月からNHKの新しい連続テレビ小説が始まりました.「まれ」です.珍しい,めったにない意味の“希”と命名された女性がケーキ職人になる物語です.この主人公は,父親の事業の失敗から東京を離れて遠く輪島で暮らすようになったことから,失敗を重ねる父親を反面教師として,「夢はみたくない.地味にこつこつ」を身上としています.それでも今後は夢を追いかけるのでしょうか.

 “夢”を辞書で検索すると,「睡眠中に進行する一連の視覚的心像」の他に「現実から離れた空想や楽しい考え」,「心の迷い」,「はかないこと・頼りないこと」など否定的な解釈もありますが,「将来実現させたいと思っている事柄」という意味もあります.

基本情報

検査と技術

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1375

印刷版ISSN 0301-2611

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