連載 帰ってきた やなさん。・40
ぱぶりっしゅ!!
著者:
柳田絵美衣
ページ範囲:P.669 - P.669
「Your article is now published !」ときた通知.キタ〜!!( ̄Д ̄)
がんゲノム検査に関して「得た知見を発表し,世の役に立ちたい」と思い,約1,300症例分のゲノム解析データをまとめることにした.1症例ずつデータを見て,数を数えるものは「1,2,3……」と数えていく超アナログ人間柳田(大学院でAIコースに所属しているとは思えない……).地味な作業……柳田の性格上,作業を途中で止めることができない(本も1冊読み切るまでは止まれない)ため,仕事から帰宅後,朝4時までやることもあった(途中で寝ろ).データをまとめた後は,ゲノムユニットのボスに確認してもらうために提出.しかし,数カ月間音信不通……柳田が「どうでしょう?」と軽くジャブ.すると「ずっと忙しくて〜.確認しますね」とボスから返事……が,数カ月間音信不通……柳田から再度ジャブ……「いやぁ,忙しくて」とボスから返事……音信不通,を何度も繰り返し,「そろそろ柳田さんが暴動を起こす?」とボスが察知するまで黙って待ち続けた結果,数カ月後にダメ出しをされる……そして,また朝4時まで集計……提出する……音信不通……柳田からのジャブ……「ごめん.忙しくて」……黙って待つ……,を何度も繰り返して数年経過した(マジです).同僚歴10年以上の現同僚も「やなさん,すごく辛抱強くなったよね」と,吐息交じりにしみじみ言ってくるくらいだ.まぁ確かに,若かりし頃の柳田であれば即,教授室に怒鳴り込んでいただろうな(よい子はマネしないでね).