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雑誌目次

雑誌文献

検査と技術9巻1号

1981年01月発行

雑誌目次

病気のはなし

悪性貧血

著者: 右京成夫

ページ範囲:P.6 - P.12

悪性貧血とは
 悪性貧血(pernicious anemia)とは,末梢血検査で,白血球減少(leucopenia),血小板減少(thrombocytopenia),好中球の過分葉(hypersegmentation)などを伴う大球性貧血(macrocytic anemia)を認め),骨髄内に巨赤芽球(megaloblast)ならびに巨大顆粒球(giant granulocyte)の出現を見る,いわゆる巨赤芽球性貧血(megaloblastic anemia)の代表的疾患で,亜急性に進行し,しばしば亜急性脊髄連合変性症(subacute combined degeneration of the spinal cord,SCDC)と呼ばれる神経障害を合併するビタミンB12(以下B12と略)欠乏症の典型的疾患で,Addison,Biermerらにより初めて記載された.
 本貧血は男女ほぼ同率に認められ,50〜60歳代に多く発症するが,北欧のスカンジナビア三国,カナダ,英国,米国などの白人に多く発症するのに反し,黒人,東洋人,日本人にはまれである.なお,成人とは別に小児に発症する若年性悪性貧血については,成人と発症機序が少なからず異なるうえ,我が国での発症が,成人より一層まれであるので,紙面の都合もあり割愛し,本稿では成人の悪性貧血についてのみ述べることとする.

技術講座 生化学

CKの測定法

著者: 岡部紘明

ページ範囲:P.32 - P.39

 CK(adenosin triphosphate,creatine phosphotransferase EC. 2.7.3.2)はLohmann反応と言われている1).以下の反応を可逆的に触媒する酵素である.
 ATP+クレアチン⇄ADP+クレアチンリン酸CKのクレアチンに対するKmは38℃で,1.9×10-2M,ATPに対して6×10-4M,クレアチンリン酸5×10-3M,ADP1×10-3Mで右方向反応はpH9.0で,左方向反応はpH6.0〜7.0で行われ,右方向反応2に対して左方向反応5の割で行われる.CKは骨格筋>大脳皮質>左心室>大脳髄質>右心室>心房>小脳髄質>平滑筋の順に含まれている2).大部分が骨格筋にあり,肝,赤血球にはほとんどない.血清中のCK活性の測定は骨格筋及び心筋の診断に有用である.酵素は2量体構造で,ヒト血清中ではMM,MB,BBの3種のアイソザイムが見いだされている.MMは筋組織に,MBは心筋に,BBは脳及び神経に多く見いだされている.このような臓器分布から血清の心筋梗塞でのMB3,4),手術後やある種の筋ジストロフィー,多発性筋炎でのMMの測定5)は有用である.

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

血小板寿命

著者: 塚田理康

ページ範囲:P.13 - P.17

 骨髄巨核球の胞体が分割して作られた血小板は,一定期間末梢血液中に存在したのち,大部分は老化して網内系の細胞によって処理され,一部は傷害された血管壁を修復するために用いられて流血中から消失して行く.
 健常人における血小板の末梢血液中の存在時間(寿命)は7〜10日と言われている.しかし,血小板破壊の亢進,消費の増大,脾における血小板貯蔵量の増加,欠陥血小板の産生といった病態が起こると,血小板の寿命は短縮するようになる.このことは,工場で作られた製品が速やかに市場から消えていく課程と全く同じである.製品を壊す外からの原因,消費の拡大,倉庫保有量の増大,欠陥製品の寿命の短縮など,血小板の病態と対応させれば,理解しやすいと思う.工場製品の場合は,製造番号によって製品の動きを追求することが出来るが,生きた細胞である血小板の場合にも,何らかの目印をつけなければならない.

コントロールサーベイデータの解析の方法と見方

著者: 中甫

ページ範囲:P.18 - P.22

 コントロールサーベイは精度管理の一部である.現在では精度管理はinternal quality control(検査室内精度管理)とexternal quality control(検査室間精度管理)に分けられており,コントロールサーベイはexternal quality controlにおける調査を意味する.我が国において継続的に実施されているコントロールサーベイは,1966年に第1回が実施された日本臨床衛生検査技師会のサーベイが最も古く1),次に1967年に第1回が実施された日本医師会のサーベイが続いている2).その他日本臨床検査自動化研究会や各種学会,団体などで実施しているものを加えるとかなりの数になる.諸外国でも国家機関,学会などで,種々の形式のコントロールサーベイが実施されているが,世界的に最も規模の大きいものはCollege of American Pathologists(CAP)が実施している,interlaboratory comparison programsであろう3)
 これらのコントロールサーベイは各団体ごとに独自の計画を立て,データ解析を行ってきたが,最近その手法が整理されてきたようである.しかし現在でもなおサーベイ参加者はサーベイ主催者依存型で,自らのデータを解析し問題解決を行うところまで至っていないのが現状であろう.

酸性ホスファターゼ

著者: 木下忠雄 ,   吉田光孝

ページ範囲:P.23 - P.31

 ホスファターゼは,リン酸化合物を加水分解する酵素の総称であるが,ホスファターゼを基質の面から大別すると,①ホスホモノエステラーゼ,②ホスホジエステラーゼ,③ピロホスファターゼ,④メタホスファターゼ,⑤ポリホスファターゼ,⑥ホスホアミダーゼに分類することができる.しかし通常,臨床検査で対象となるのはホスホモノエステラーゼで,リン酸モノエステルを加水分解する.このうち至適pHがアルカリ性側にあるものをアルカリホスファターゼ(ALP,EC:3,1,3,1),酸性側にあるものを酸性ホスファターゼ(ACP,EC:3,1,3,2)と呼んでいる.
 このACPは通常pH4〜6の間に至適を有するホスホモノエステラーゼで,分子量は約10万〜14万の間にあると言われている.また各種リン酸モノエステル系の基質を非特異的に加水分解する酵素で,アルコール系化合物とリン酸を生成する.

知っておきたい検査機器

Astra 4, Astra 8

著者: 池田清子

ページ範囲:P.40 - P.43

 AstraはAutomated Stat/Routine Analyzerの略で,緊急用にもルーチン用にも使用できるベックマン社製のマルチチャンネル分析装置である.図1はAstra 4,図2はAstra 8の全体を示してある.両者の違いはAstra 8の測定チャンネルがAstra 4の2倍の8あること,CRTの有無が主である.

マスターしよう基本操作

螢光顕微鏡の扱い方—(落射型,透過型)

著者: 山屋駿一 ,   菅原孝雄

ページ範囲:P.45 - P.52

 螢光抗体法では,通常目的とする螢光が極めて微量であるため,高精度の螢光顕微鏡を使用する.また螢光色素は励起光を照射した状態では速やかに退色するので顕微鏡操作は迅速,正確でなければならない.そのため,螢光抗体法の判定は難しいと思われがちであるが,最近の螢光顕微鏡は非常に操作性が良いため誰でも迅速,正確な取り扱いが可能だと思われる.螢光顕微鏡は,照明方法の相違によって落射型と透過型(及び兼用型)とに分けられるが,国産品では日本光学とオリンパス光学からそれぞれの製品が市販され,千代田光学から透過型が市販されている,落射型と透過型とでは取り扱い方が異なるので,それぞれについて解説する.

東西南北

病院医療と人権

著者: 中川米造

ページ範囲:P.53 - P.53

 日本の大学病院の多くには,玄関の掲示板に,次のような文句が掲げられていることがある.すなわち"当病院は教育病院でありますので御不自由をおかけするかもしれませんが,御了解ください"と.つまり,学生が実習するために,多くのいやな目にあわすこともあるが,承知してくれということである.
 アメリカの病院に,このごろよく掲げられているのは"当病院の主人公は貴方です"とか,"貴方の個性,尊厳を尊重するのが,私どもの方針です"とかの文句である.1973年には,患者の権利についての章典が公表されている.

自慢の職場

沖縄県立中部病院緊急検査室

著者: 金城幸永

ページ範囲:P.54 - P.55

 1.沖縄を象徴する病院の歴史
 中部病院の緊急検査については,過去いくつかの報告がありますが,その歴史的なものをみると,1945年戦傷病者の収容施設がその始まりと聞いております.その後1946年琉球群島政府立沖縄中央病院(500床,当時沖縄には知念,首里,宜野座,名護の各地区病院ができた)となり,1952年琉球政府立コザ病院(256床,一般180床,結核76床;1955年)へと名称が変わりました.そして1966年新築移転して現在地の中部病院(216床)となり,1972年沖縄の本土復帰とともに県立中部病院になりました.その後,救急棟,病理・RI診断棟,手術棟,NICU,ICU,外来棟の増改築により現在410床の救命救急センターを持つ総合病院として医療活動を行っております.近年中には,放射線治療棟を含む150床が増築され,550床となり,その整備がほぼ完了する予定です.

私の学校

東武医学技術専門学校—VTRも使った手応えある授業

著者: 高田光一

ページ範囲:P.56 - P.56

 私たちの学校は埼玉県の城下町である岩槻市内にあります.岩槻は人形の町として知られ,駅前通りは両側とも人形屋さんが軒を並べて建っています,駅のすぐ前には人形ビルが建ち,横には東武のスーパーマーケットがあります.岩槻市に本校が開校して今年で10周年を迎えますが,11月1日から3日間は,学校祭のほかに東武医学技術専門学校創立10周年記念式典が併せて盛大に行われました.
 岩槻に本校が出来たために市内には新しく喫茶店が3軒ばかり増えたそうで,授業の終わった後などは,本校の学生が憩の一時を過ごしています.学校は3年前までは女性の生徒が多かったのですが,私たちの学年ごろから男性のほうが多くなりました.校舎はちょっとボロですが,内容的にはたいへん恵まれています.田園の新鮮な空気を吸いながら,東京にもちょっと足をのばせば行けるという環境がなによりです.

最近の検査技術

酵素法による血清遊離脂肪酸の定量

著者: 松宮和人

ページ範囲:P.57 - P.64

 生体内に存在する脂肪酸は偶数個の炭素数を有し,主として炭素数14〜22に至る飽和脂肪酸ならびに不飽和脂肪酸である.
 血清遊離脂肪酸(nonesterified fatty acids;NEFAあるいはfree fatty acids;FFA)は通常500μEq/ι前後で,他の脂質と異なりアルブミンと結合している.その主なものはパルミチン酸(C16:0),ステアリン酸(Cl8:0),オレイン酸(C18:1),リノール酸(C18:2)であり,その他にミリスチン酸(C14:0),パルミトレン酸(C16:1),リノレイン酸(C18:3),アラキドン酸(C20:4)などである.

おかしな検査データ

術後患者の電極法によるCl高値には御注意を!!

著者: 片山善章 ,   徳永賢治

ページ範囲:P.65 - P.67

 愛媛大学病院検査部では緊急検査を1976年開院当初からシステム化している.実施検査項目は,電解質を始め臨床化学検査13項目及び血球計数,血液ガス分析などである.これらの項目の検査はすべて器械で実施測定できるようにしている.例えば臨床化学検査量についていえば,試薬がパック方式で分析は全自動で実施できるDu Pontacaでほとんどの項目が測定できる.しかしNa,Kは炎光光度計,C1はクロライド・タイトレーターCMT10(ラジオメーター社)を用いている.またこの3項目は炎光光度計のダウン時を考慮してイオン選択電極法による3項目同時測定の電解質測定装置PVA-4(ホトボルト社,かつてはテクニコン社よりStat/Ionとして市販)を導入している.
 今回直面したおかしな検査データは,このPVA-4で測定を行ったものである.この患者の検査結果がNa138,K3.8,Cl120mEq/lと出たが,Cl120mEq/lがNa直とのバランスを考慮しても,理解に苦しむ高値の検査結果であった.念のためCMT10で確認測定を行ったところ103mEq/lであり,PVA-4がCMT10よりも17mEq/lも高値に測定していることになる.ちなみにPVA-4を導入するときにClについてはCMT10と患者血清100例について相関性を検討した際のデータをみると,r=0.987,y=1.01,x-1.4(x:CMT10,y:PVA-4)と極めて良好である,考えられることはイオン選択電極法によるCl測定は,Cl以外のハロゲンの影響を受けて正誤差を生じると報告1,2)されていることである.したがってCMT-10のほうが正しい値と思われるが,それを実証する証拠はなにもない.

読んでみませんか英文雑誌

手動式白血球分類と半自動式白血球分類の比較

著者: 森三樹雄 ,  

ページ範囲:P.68 - P.70

 はじめに
 手動式白血球分類の信頼性とHoneywell ACS 1000半自動式白血球分類器の信頼性を,1日約50件の仕事量の持つ動物病理実験室で検討した.この研究に用いられたHoneywell分析器は主として自動制御顕微鏡,カラーテレビ映像,キイボード,数字標示板,プリンターより構成されている.
 この分析器を用いると1個の白血球を肉眼で観察するか,機械のキイを押すかすると細胞形態の分類ができる.検査技師の分析に要する時間は自動焦点により白血球の検出が早くなる,この分析器は従来,中規模の検査室で使用するのが望ましいとされている.

トピックス

抗生物質の血中濃度測定キット出現

著者: 富田仁

ページ範囲:P.39 - P.39

 最近,血中の薬剤濃度を測定して,過剰投与による副作用の防止と不足投与による無効果を防止し,個々の患者に適切な治療を行わんとするいわゆるclinical pharmacologyが注目されてきた.「臨床検査」24巻12号にも今月の主題としてとりあげてある.現実に我が国においても,抗てんかん剤,ジギタリス剤の血中濃度測定が臨床に利用されつつあるが,問題は測定法そのものにある.UV法,薄層クロマトグラフィー,ガスクロマトグラフィー,高速液体クロマトグラフィー,radioimmunoassay(RIA)などの測定法があるが,いずれも,誰でもどこでも直ちに行うわけにはいかない.enzyme immunoassay(EIA)法が出現するに及んで,ようやく,普通の検査室レベルでも測定が可能になった.特にHomogeneous Enzyme Immunoassay法では,モルヒネ,フェノバルビタールなどの濃度の測定を可能にした.
 測定原理は,Homogeneous Reactant-Labeled Fluorescent Immunoassayであり,薬物を酵素で標識した結合物と遊離薬物との抗薬物抗体に対する競合反応ではなく,遊離薬物とfluorogenic基を持つ酵素反応の基質を標識した薬物とを抗薬物抗体に競合反応を行わせた後に,酵素を作用させると抗体と未結合の基質標識薬物のみが酵素の作用を受けて螢光を発するので,その螢光強度を測定することにより抗体中の遊離薬物濃度を測定するものである.fluorogenicな基質誘導体としてumbelliferyl-β-D-galactosideを用い,酵素としてβ-galactosidaseが用いられている.よく考えたものである.

赤痢アメーバ症の血清学的診断

著者: 浦野順文

ページ範囲:P.67 - P.67

 医学の領域では頻度の少ない疾患でも正確に診断し,治療することが必要である.特に有効な治療法がある場合には,誤診ではすまされない.このような疾患に赤痢アメーバ症がある.赤痢アメーバ症は第2次大戦中,その戦後間もなくのころは多く見られたが,現在はまれな疾患になっている.しかし最近は国際交流が盛んで,海外で感染する輸入熱帯病の一つに挙げられている.
 赤痢アメーバ症の診断は糞便検査法で,糞使中の赤痢アメーバ虫体の同定をもって行って来た.しかしこの診断には熟練を要し,反復検査の必要もある.また肝にアメーバ膿様が形成された症例では糞便中に赤痢アメーバの認められなかった症例もあり,手術材料の検索で赤痢アメーバが発見された症例も最近経験した.頻度の少ない疾患の糞便検査で,しかも熟練を要する診断ということは,誤診や虫体を見逃す原因となりかねない.特に腸管外アメーバ症の診断には,糞便内に虫体を発見できないこともあり,この検査法は有効でない.

コーヒーブレイク

"われわれ"とは

著者:

ページ範囲:P.17 - P.17

 われわれという言葉はよく使われている言葉で,英語では"we"である.1人称複数ということであるが,私(1人称単数)はこの世に1人しかいないので,その複数一われ・われという言葉は考えると不思議である.言語学者が地球上の多くの言葉を比較しているが,ニューギニアのピジョン・イングリッシュでは,われわれという言葉が,話しかける相手を含む場合はmiyu(me+you?)と言い,含まない場合はmipelaと言って区別しているという.
 例えば団体交渉で,労働側が社長に「われわれ(1)の会社は,昨年大きな黒字を出したのだから,われわれ(2)は要求する."われわれ(3)の給料を30%アップせよ"」と言ったとすれば,(1)のわれわれはmiyuであり,(2)のわれわれはmipelaであり,(3)のわれわれは,mipelaであるけれどもmiyuでもよいことになる.つまり,この短い発言で,われわれという意味は3通りに使われていることになる.

重力と人間

ページ範囲:P.22 - P.22

 牛乳と人乳の成分を比較してみると,牛乳ではカルシウム100 mg/dl,リン90mg/dlなのに対して人乳ではそれぞれ35mg/dl,25 mg/dlと約3分の1に過ぎない.その代わり糖分は人乳7.1g/dl,牛乳4.5g/dlと人乳に豊富である.カロリー,水分量などには大差がない.牛(に限らず多くの動物)の仔が生まれて最初にやることは立ちあがって,四本の脚で体を支えることであるのに,人の子どもは当分,寝てばかりで,すべて親が世話することになる.地球の重力にさからって体を支えるために大切なのは,頑丈な骨と筋肉で,このためにはカルシウム,リンなどのミネラルの補給が最も大切で,牛乳にはこれが豊富に含まれている.糖分が人乳に多いのは大脳などの急速な発育に神経細胞の栄養源として,これが要求されているのかも知れない.
 ところで,スタートは自立精神の欠けた,いささかだらしない人間の赤ちゃんも1年たつと,重力に対してアッと驚くような挑戦を始める.つまり2本足で垂直に立ち上がるのである.他の多くの動物が四つんばいで,心臓と脳・腹部内臓がほぼ同一レベルなのに,人間では重力の影響を強く受ける直立位で頭にはとかく血液が十分に届かず脳貧血を起こすし,下半身には血液がよどみがちで足がむくんだり,静脈瘤ができたり,痔が悪くなったりする.このような不利はあっても,目の位置は高く見通しがよく,手は自由に仕事に使えて人間らしい生活をおくることになる.ところで,しばらく重力から解放されてみたらどうなるだろうか.宇宙飛行で最も役に立たなくなるのが両足で,不要な大きな2本のしっぽになってしまう.前足(つまり手)にはまだこまごました仕事はあるが,後足のほうは停年で急に1日中家にいるようになった御亭主みたいなもので図体は大きくて,やることがない.こうなると骨からはカルシウムは抜けて行くし,循環器の働き方も変わってくる.地球にかえってきても,立ちくらみしてすぐには立って歩けなくなってしまう.さて地球上にいる限り,重力とたたかい続ける人間もやがては,さからわず横になって人生を終えることになる.

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第19回臨床検査技師国家試験問題 解答と解説

ページ範囲:P.71 - P.119

基本情報

検査と技術

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1375

印刷版ISSN 0301-2611

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