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文献詳細

雑誌文献

臨床検査1巻3号

1957年06月発行

文献概要

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検査室管理(3)

著者: 守屋博1

所属機関: 1厚生省管理研修所

ページ範囲:P.174 - P.175

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(10)検査室の経理
 多くの病院は,現在,独立採算をしいられている。勿論原則的には,保険点数は各々充分採算がとれる様になっている筈であるから,純粋の診療であり,不払の患者がない限り,一応は,帳尻が合う様にはなっているが,点数単価が常に物価インフレにおくれる事と,現在点数の算出が必ずしも検査と云う行為を充分理解していない点,及び病院全体として資本利子利潤の問題を解決していない関係上,完全に割切れた状態になっていない。一番困るのは,官庁会計において必ずしも部門別に計算されぬ為に,他部の不能率的経営の為に,そのシワ寄せが検査室に来て,検査室自身は充分な収入があるにかかわらず,それがむくいられぬ事である。
 検査室の合理化の第一歩は,部門的に独立した収支決算をやる事である。その為には検査行為が中央化した検査室で集中的に行われていなければならぬ。現在各病院で見られる如く,各科外来病室でその科の医師看護婦で検査が行われている時は,収入をつかむ事が出来ても,支出の計算は困難である。又作業は中央化していても各科別々に請求する為に,検査料だけを抽出計算する事の出来ぬ病院もある。この点は,伝票制度によつて,検査依頼の都度集計されて,会計に廻る様にしなければならぬ。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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