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文献詳細

雑誌文献

臨床検査1巻4号

1957年07月発行

文献概要

研究

抗生物質による細菌細胞の形態学的変化の観察,特に実験方法について

著者: 中道信子1

所属機関: 1ミノフアーゲン製薬研究部

ページ範囲:P.251 - P.255

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 細菌細胞に抗生物質等を作用させると,種々の異常形態を示すことがある。これについては上条,Pulvertaftの研究がある。これ等はいずれも特定の濃度についての検索が精細に行われているが,それ等は抗生物質の作用によつて,細菌細胞が,どの様に形態学的に変化してゆくかを見て居り,それから抗生物質の作用する機序の一端を,推定しようとするものである。実際に,抗生物質の作用機作の研究方法は種々あるが,細胞学的に検索する事は,少くとも細胞分裂が阻害される事実から考えて,細菌細胞に起る変化を,かなりたしかな形で示してくれるものと思われる。私は抗生物質の濃度が,連続して変る時の状態を観察し,それから,高濃度の場合に起り得る形態学的な変化を,染色反応によつて迫跡しようとした。
 更に,近来Diskの出現を見,更にBondi-Spauldingの方法を用いる事により,種々の化合物の連続した濃度を得る事は,比較的容易になつて来たので,私共は多くの化合物についても検討して居る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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