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文献詳細

雑誌文献

臨床検査1巻7号

1957年10月発行

文献概要

高級技術講義

凍結真空乾燥法

著者: 中村一男1

所属機関: 1株式会社徳田製作所 技術部

ページ範囲:P.397 - P.405

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1.凍結真空乾燥法とは何か
 こゝ教年来,我国に於ける凍結真空乾燥法の利用は急激に増大した。医学薬学関係の研究室に或は医薬品の製造工場に,遠心分離器と同じ程度に凍結真空乾燥機が使用されつゝある。それ程一般化された事柄であるが,今から十教年前には単なる実験室的興味の対称にすぎなかつたのである。
 凍結真空乾燥法(Drying by Sublimatian)とはその言葉の示す如く,水を溶媒とする溶液,懸濁液を一度凍結させ,これを納めた容器を真空にすることによつて凍結伏態のまゝで氷を効率よく蒸発させる即ち昇華させることによつて脱水しようとする乾燥法であつて,我国で古くから行われている寒天や高野豆腐の製造も,真空こそ用いぬが一種の凍結乾燥法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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