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文献詳細

雑誌文献

臨床検査1巻7号

1957年10月発行

文献概要

高級技術講義

Rh式血液型検査法

著者: 徳永栄一1

所属機関: 1日本赤十字社輸血研究所

ページ範囲:P.407 - P.410

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 Rh式血液型判定を行うにあたつては,Rh式血液型についてのくわしい理解が必要であるが,限られた紙面でこれを十分に説明することは非常に困難であるから検査に必要な最低限度の基礎知識をはじめにいくつか取上げてみたい。
 Rh式血液型抗原の命名法についてはWienerのものとFisherのものとがあるが,比較的わかりやすく,広く用いられているのはFisherの命名法である。これに従うとRh式血液型にはC-c,D-d,E-eの三組の対立因子があり,だれでも各組の因子を2つずつ持つ。例えばC-CについてはCC,Cc,ccの三種がある。D-d,E-eについても同様である。いわゆるRh陽性というのはD(+)のことである。これらの6種類の抗原は対応する抗体によつて検出される。この抗体はある抗原因子によつて免疫された人の血清中に見出されるものであつて,免疫の原因は輸血と妊娠がほとんどである。6種類の抗体中抗-dの存在は未だ確定しないが他の5種類の抗体は十分強力なものが市販されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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