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文献詳細

雑誌文献

臨床検査1巻7号

1957年10月発行

文献概要

研究

保存用尿素培地の組成について

著者: 柴正一1 碓井義昭1 関孝1 石井亨1

所属機関: 1日本栄養化学株式会社 試験課

ページ範囲:P.437 - P.440

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I.まえおき
 細菌のあるものがウレアーゼ(尿素分解酵素)をもち,とりわけその存否が腸内細菌科に属する菌種の中で変形菌を他の菌種と鑑別する重要な指標になることはよく知られていることである。従つて,腸内病原菌の検索を行う細菌検査機関では,ウレアーゼの有無を調べる培地—尿素培地—は日常よく用いられる培地であり,多くの培地製造会社によつて市販培地として提供されている。
 さて,わが社はこれまで試験の便宜と価格の点とから,衛生検査指針サルモネラの項1)に示してある組成に準じた10倍濃厚液をアンプルに封じて市販に供し,使う直前無菌的に10倍にうすめて使うことにしてきた。ところが,この組成は残念ながら保存性乏しく,「使う前からもう赤くなつている」という苦情にいつも苦しまなければならなかつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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