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胸部高圧撮影の特徴
著者: 東芝放射線株式会社
所属機関:
ページ範囲:P.531 - P.531
文献購入ページに移動 写真は同一人の低圧撮影(62KVp)と高圧撮影(140KVp)による胸部X線写真である。
撮影条件を比較すると,撮影距離が異るが,ミリアンペア秒値(管電流と曝射時の積)は低圧では20mASであるに対し,高圧では2,2mASで約10分の1の量で撮影されている。これは高圧になるとX線の透過度が大になること,同一mAS値において発生するX線量が大になること,高圧になるほど増感紙の感度がますためなどによる。したがつて撮影に際してのX線管負荷も高圧の方が小になる。両者とも使用X線管の焦点の大きさは2×2mmであるが,低圧では容量の大きい回転陽極管が必要であるのに対し,高圧では負荷が小であるから容量の小きい固定陽極管でも撮影ができる。勿論高圧にたえるX線管が心要であるが,回転陽極管に比べればはるかに安価である。焦点の大きさをもつと小にしたり,管電流を大にするには高圧でも回転陽極管が必要となる。撮影時間も高圧の方が容易に短かくできるといえる。
撮影条件を比較すると,撮影距離が異るが,ミリアンペア秒値(管電流と曝射時の積)は低圧では20mASであるに対し,高圧では2,2mASで約10分の1の量で撮影されている。これは高圧になるとX線の透過度が大になること,同一mAS値において発生するX線量が大になること,高圧になるほど増感紙の感度がますためなどによる。したがつて撮影に際してのX線管負荷も高圧の方が小になる。両者とも使用X線管の焦点の大きさは2×2mmであるが,低圧では容量の大きい回転陽極管が必要であるのに対し,高圧では負荷が小であるから容量の小きい固定陽極管でも撮影ができる。勿論高圧にたえるX線管が心要であるが,回転陽極管に比べればはるかに安価である。焦点の大きさをもつと小にしたり,管電流を大にするには高圧でも回転陽極管が必要となる。撮影時間も高圧の方が容易に短かくできるといえる。
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