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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻12号

1966年11月発行

文献概要

特集 グラフ特集臨床検査の基礎 組織迅速診断と細胞診

子宮がんの細胞診

著者: 高橋正宜1

所属機関: 1中央鉄道病院臨床検査科

ページ範囲:P.70 - P.73

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 子宮癌において頸癌と体部癌の比はおおむね9:1で頸癌がはるかに多い。子宮頸癌診断に対する細胞診の価値はきわめて高く,"O期癌"とよばれる上皮内癌の時期に約90%診断が可能である。検査室は外来診察室で作製された塗抹標本を受動的に受けとる消極的な立場にあるが,細胞採取法の正確な標本でなければ細胞診の意義は皆無である。
 後腟円蓋部から分泌物を吸引する腟塗抹標本は月経周期(性周期)の追究,ホルモン環境の変化をみるのに適しているが癌の診断には無力である。頸癌の診断には外子宮口周囲を木製のへら,あるいは綿球で擦過した頸部擦過塗抹法および頸管内膜を擦過した頸管内膜擦過塗抹法が適している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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