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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻12号

1966年11月発行

文献概要

特集 グラフ特集臨床検査の基礎 細菌検査の基礎

細菌集落のいろいろ

著者: 高橋昭三1

所属機関: 1東大医学部細菌学

ページ範囲:P.92 - P.96

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 分離培地に生ずる集落をみる場合,慢然とみている傾向がないわけではありません。たとえば,結核菌と非定型抗酸菌の培養をくらべると,簡単に区別できるはずですが,培養の判定の時,たまにみられるS型淡黄色の,非定型抗酸菌は,結核菌の専門家でもないと,みのがすことがあります。しかし,ちょっとした注意で,それを発見することが少なくありません。
 集落を観察する時最も大切なことはまず,S型かどうか,もしS型でなければどんな特徴があるかについてみなければなりません。そのほかに,溶血性を注意することはもちろんですが,血液寒天上の集落をみる場合に,著るしく小さいものがあります。その時は,いきなりみてもみえなくて,斜に光をあてると,ごく小さい,しかしあきらかな集落をみることがあります。ヘモフィルス属の菌では,このようなことがしばしばあります。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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