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特集 グラフ特集臨床検査の基礎 血液検査の基礎的手技
LE細胞現象の検査法
著者: 山口潜1
所属機関: 1東大医学部上田内科
ページ範囲:P.124 - P.127
文献購入ページに移動 LE細胞現象はHargravesらによる記載(1948)以来多くの検討を加えられ,全身性エリテマトーデス(Systemic lupus erythematosus,以下SLE)の抗核因子の広汎な研究の発端となったものであるが,SLEのルーチンの臨床検査法として今日なお必要不可欠のものである。LE細胞現象はSLEの80〜90%に陽性にあらわれるといわれ,特異性もたかい。LE細胞の検出法は以前にはLE試験と呼ばれていたが,近年,Hyland社から核蛋白のラテックス結合反応の試薬としてLEテストという名の試薬が市販されるようになり,まぎらわしいので「LE細胞試験」と正確に呼ぶほうがよいと思われる。
LE細胞は,SLE患者血清中にあるLE細胞因子が試験管内で白血球(貧喰球)に作用して生ずる細胞で,生体内では原則としてみられない。すなわち,患者血液の直接塗抹標本では認められることはない。LE細胞の検出法としては,上述の白血球が被験者自身のものを使う場合(直接LE細胞試験)と,健康人(同型ないしO型)のものを使う場合(間接LE細胞試験)とがあり,前者のほうが簡単でしかも鋭敏である。
LE細胞は,SLE患者血清中にあるLE細胞因子が試験管内で白血球(貧喰球)に作用して生ずる細胞で,生体内では原則としてみられない。すなわち,患者血液の直接塗抹標本では認められることはない。LE細胞の検出法としては,上述の白血球が被験者自身のものを使う場合(直接LE細胞試験)と,健康人(同型ないしO型)のものを使う場合(間接LE細胞試験)とがあり,前者のほうが簡単でしかも鋭敏である。
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