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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻13号

1966年12月発行

文献概要

座談会

医療チームにおける検査技師の役割—検査技師のモラル

著者: 石田泰子1 北林滋2 小酒井望3 寺村公子4 丹羽正治5 二方幸子6 樫田良精7

所属機関: 1聖路加病院検査科 2荏原医師会臨床検査センター 3順天堂大学中検 4虎の門病院血液 5国立小児病院中検 6九段坂病院検査科 7東大中央診療部

ページ範囲:P.1246 - P.1254

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医師にあるヒポクラテスの誓いのような……
 司会(樫田)今日はあまり堅苦しくなく,検査技師のモラルという問題でいろいろお話していただきたいと思います。モラルとは何だといわれると困りますが,われわれ医師の仲間には昔から医師の倫理というものがあって,外国では卒業のときにヒポクラテスの誓いとか,これから医者になるにはという心がけを誓う,また同じ医療関係者の中でも,看護婦は戴帽式というのがあってそのときにナイチンゲールの精神を教える。そういうようなセレモニーがあります。そのセレモニーは別として,同じ医療に従事すろ検査技師にも何らかの道徳規律といいますか,何らか目標があってほしいと思います。こうあるべきだろうとか,こうあった方がいいだろうというような,いうんな経験談なり,日ごろから考えていらっしゃるお話を伺いまして,立派な検査技師になる心がけとでもいう内容を出していきたいと思います。
 最初に私ちょっと申し上げたいのは,検査技師というのが今どんどんふえておりますけれども,昔は医師自らがやっていたことを代行して下さっているわけです。だからある意味では医師の手の代わり,あるいは頭の代わりをやってるわけです。だから医療の一環として,検査技師が単なるサラリーマン的な気分で,時間だけつぶして,形だけ仕事を終わってやられたんでは,医療の過誤が起きてくる可能性が多分にあります。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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