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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻13号

1966年12月発行

文献概要

研究

GL管による尿糖測定に関しての検討(II)—反応に影響を与える因子について

著者: 佐々木禎一1 坂本稜子1 牧竜子1

所属機関: 1札幌医科大学附属病院中央検査部生化学部門

ページ範囲:P.1277 - P.1280

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 GL管による尿糖測定のさい反応呈色に影響をおよぼす諸因子について検討して,次の諸結果を得た。
1)Na2CO3液と混合して紫〜青色を呈する尿試料がまれにあるが,これは微量混入のBSPによるものと思われた。
2)D-glucuronolactone,cysteine-HCIの混在はかなりの高濃度で吸光度をわずかに変化せしめるが,glutathione,ascorbic acidおよび尿素の混在(0〜200mg/dlは測定値に影響を与えなかった。
3)三塩化酢酸による除蛋白は尿糖測定値にほとんど影響を与えぬと考えられる。
4)0〜0.5%濃度のalbuminの存在は尿糖測定にまったく影響を与えぬが,globulinは0.1%以下でも混濁の原因となる。
5)尿色素の除去は酸性白土よりも酢酸鉛/無水Na2CO3(8:1)混末が良く,混濁や尿糖の損失もみられないようであった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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