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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻2号

1966年02月発行

文献概要

技術解説

血清学検査でつかう動物の扱い方—主にその免疫注射法・採血法

著者: 松橋直1

所属機関: 1東大・血清学

ページ範囲:P.123 - P.129

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はじめに
 ちかごろは,日常の血清学的検査に自分で動物からとった材料をつかうことはすくなくなってきている。たとえば,補体をとるためにはモルモットを全採血したり,心臓から採血して血清を分離したものであるが,この頃は,補体価の高いモルモット血清を凍結乾燥したものが市販されている。また,どうしても自分でとらなければならないと考えられていたヒツジの赤血球ですら,保存液であるオルスィバー(Alsever)液に混合し,低温に保存したものが売りだされている。まったく便利になったものである。しかしよい材料を使わなければならないとき,特殊な目的の実験をおこなうときは,どうしても自分で免疫注射をしたり,採血をしたりしなければならない。また,それよりもまして大切なことは,血清学なるものを理解するには,自分自身の手で免疫注射をして,ときどき採血して,その力価をはかってみることがよい手段である。またこうすることにより,抗原とか抗体というものの概念を適確につかむことができるからである。
 そこで今回は,血清学的日常検査でつかう可能性のある動物,その飼育法,免疫注射法,採血法などをのべてみることにしょう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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