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文献詳細

雑誌文献

臨床検査10巻7号

1966年07月発行

文献概要

綜説

血液凝固検査法の標準化—血液凝固時間・プロトロンビン時間

著者: 福武勝博1

所属機関: 1東京医科大学臨床病理

ページ範囲:P.617 - P.619

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 血液学における検査法を統一して,おたがいの検査成績をくらべやすくする動きがしだいに活発になっている。なにも血液学にかぎったことではないが,患者の診断や治療にあたってもっとも適当した病院に検査を依頼したり,意見の交換を行なうとこが一つの良心的な方法として普及してきたし,専門家としての権威をおたがいに認める機運が高まったためともいえる。とにかく検査成績が相互の病院で比較できるという状態は患者の流動性が高い現今では必須なものである。
 ところで,最近急にといつてよいほど,血液検査法の標準化が議論されるようになったのには,それ相応の原因があるようである。その一つは,行政的に血液検査室が各医局の研究室から離れて中央化されたことであり,さらに実質的には,たとえばヘモグロビンのようにその分子構造が化学的に決定されるまでに血液化学自体が進歩してきたことによると思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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