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文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻13号

1967年12月発行

文献概要

入門講座 生理

ベクトル心電計

著者: 鈴木文男1

所属機関: 1東京医科歯科大学心研

ページ範囲:P.1056 - P.1056

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 心臓の心起電力によって生ずる電位差の時間的変化を体表上で記録し,えられた波形の変化および時間変化から,心臓の正常や異常を診断するものとして,通常12誘導心電図が一般に広く用いられている。これに対して,心臓の心起電力の変化を大きさおよびその方向を含めて立体的に観察記録,これを診断に応用するものとしてベクトル心電図がある。この装置をベクトル心電計という。これは電気的空間座標軸を形成するために考案された,諸種の抵抗回路網と,その誘導電極からなる誘導部分と,この空間座標軸に投影された心起電力を体表上で記録した時えられる電位(約1mV)を増幅するための増幅回路部分と,いづれの誘導法を用いるとしても,心起電力を立体的に把握するために正面図,側面図および横断面図の形でブラウン管上に投影して観察記録する記録部分から成り立っている。そこでベクトル心電計の取り扱い方をこの3つの部分に区分して要述することとする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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